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「全体のイメージ」
2015年上半期の牡羊座の星回りを見ますと、たとえば、こんなイメージが浮かびます。
図書館にこもって難しい本に没頭していた人が、ふと立ちあがり、家に帰って絵筆を取って、今度は猛然と絵を描き始める、というシーン。
もう一つは、ある人が仕事の用事で遠い国に旅をしたところ、その地で素晴らしい人々と友達になり、様々な事を学んだ結果、国に帰って子どもを持つことにした、というストーリーです。
すみません、こんな例は、ちょっとわかりにくいかもしれませんね。
美術館に行くと、宗教や神話を題材にした絵画がたくさんあります。仏画や仏像、賛美歌や雅楽などは、宗教的な意味を持ちながら、同時に芸術家の「自己表現」の場ともなっているわけです。
この時期の牡羊座の人々がみんな宗教に興味を持つとか、宗教画を描くと言いたいわけではないんです。もちろん、そういうことに取り組む人もいるかもしれませんが、それ以上に、何か普遍的なテーマをつっこんで学んだ結果、それがごく個人的な愛や創造、表現に結びついていく、ということを体験できる時期だと思うのです。
長い時間の中で変わらない価値をもつもの、深遠なもの、高度なもの、すこし難解なもの、遠くにあるもの。そうしたものに触れることで、かえって自分自身の心の中からごく個人的な情熱がどんどん溢れてきます。遠くに行ってそのまま遠い人になってしまうのではなく、遠くに行ったことで、ごく個人的なよろこびを発見できるということなのです。
これは、趣味や芸術だけでなく、恋愛や子育てのような分野にも当てはまります。共通しているのは、「純粋に、自分が好きでやっていること」です。誰かに命令されてやるのではなく、組織が成し遂げることでもありません。純粋に個人として望み、生み出せるものの中に、遠い世界にある知恵や経験が、勢いよく流れ込んで来るような時期なのです。
「絵画を勉強する」というのは、一般に、芸術家にしか用いられない表現のようです。画家でない人が趣味で絵をやる場合は、「勉強しています」とは、あまり言わないかもしれません。でも、この時期は個人的な趣味であれ、遊びで始めたことであれ、だんだんにそこに「勉強」という真剣な雰囲気が生まれます。楽しみや喜びを通して、まだ知らなかった遠く広い世界に足をふみいれることができるだろうと思います。
「仕事や勉強など、外向きな活動への取り組み」
仕事では「専門分野」がありますし、勉強でも「得意分野」というのがあります。そこが特に重要な時期だと思います。
たとえば、すべての教科で満点を取ろうとするのではなく、ある教科については「教科書に載っていないことまで知っている」ようになるのが、この時期のイメージです。
得意分野や専門分野を重視するということは、決して「できることのなかだけでぬるま湯に浸かる」という意味ではありません。むしろ、専門分野・得意分野で自分を鍛えようとすることのほうが、厳しく大変なことであるはずです。既にできることを更に高めていくチャレンジ精神こそが、この時期に必要な気持ちです。
「自分の専門分野を強化するには、これを学ばなければならないのはわかっているけれど、自分にはむずかしすぎるのではないか?」
「留学したいと思っているけれど、自分には無理ではないだろうか?どうしても怖いし、不安だ」
そんな心の中のハードルがあれば、2015年上半期は、思い切って飛び越えることができると思います。といっても、いきなり不安感が消えるのではありません。そうではなく、不安を抱えたままでも、目をつぶって「えいや!」とそっちに飛び込んでいく覚悟が決まるのです。どんなに難しそうでも、どんなに大変そうでも、それが自分に必要なのだとわかれば、その道を進むことができるときなのです。
自分の専門分野を「嫌いだ」と感じている人も中には、いるかもしれませんが、どこかしらおもしろみがあるからこそその分野を選んだのではないでしょうか。勉強の得意分野なら、おそらく「好きな分野」でもあると思います。そうした「楽しい」「面白い」「好きだ」という気持ちが、この時期はとても大事だと思います。その気持ちが、実力をぐいぐい高める原動力となるからです。
また、「創造性」もこの時期のキーワードです。
創造性というのは、「答えのない問題に、自分なりの答えを出す」ということです。誰かのマネをするのではなく、どこかにある正解をさがすのでもない活動が「創造的活動」です。この時期の仕事や勉強には、この「創造性」が是非とも必要なのです。マニュアル通り、習ったとおり、では、満足できないはずです。自分なりに変えてみたいこと、試してみたいことがあれば、どんどんチャレンジしてみるべきです。かりにそれで上手く行かなかったとしても、意欲や経験という財産が手に入ります。
クリエイティブな活動をしている人には勿論、文句なしのすばらしい「ヴィンテージ・イヤー」です。
「やりたいことが見つからないけれど、みつけたい!という場合」
この時期は、きっとやりたいことが見つかると思います。もしやりたいことが見つからなくても、「好きなもの」や「行きたい場所」は、みつかるんじゃないでしょうか。
今すぐその場所に行けないとしても、向こう2年くらいのロングスパンで、そこに行く計画を立てると、それをやっているうちにやりたいことも見えてくるかもしれませんね。
あと、さっきお話ししたとおり、図書館に通ってみるのもいいかもしれません。
「人間関係について」
人間関係はもしかすると、かなり大きく変化するかもしれません。
とてもドラマティックです。
特に2月から4月にかけては、「人間観」が変わってしまうような時期と言えるでしょう。
誰かがあなたの懐に飛び込んできて、ぐいぐい強い結びつきを作ってくれるかもしれません。あるいは、人付き合いが苦手だった人も、手取り足取りその苦手分野を「指南」してもらえるかもしれません。
もし、この時期に人との別れが起こるとしたら、それはあなたの独立心を反映したものだろうと思います。今の牡羊座の人々は、時間をかけて古い殻を脱ぎ捨て、ごく新しい自分自身になり、あるいは「自己」を獲得しようともがいている時期と言えます。
そうした「新しく生まれかわりかけている自分」を受け止めてくれる人間関係が、この2月から4月に一気に再構築されるかもしれないと思います。
「恋愛や愛情について」
この上半期を通して、すばらしい季節となっています。12星座中、もっとも強い追い風を受けている、と言っていいかもしれません。この強い追い風は、上半期だけにとどまらず、10月頭まで続いていきます。バラの花の咲きみだれるような雰囲気の時期です。
上半期の中では、特に2月から4月がドラマティックです。
人間関係の所でも触れましたが、恋愛やパートナーとの関係についても、情熱的でキラキラ輝きつつ、学ぶところもとても多い時間をすごせるでしょう。
得意な恋愛パターンや、自分のできる範囲での愛情表現に「留めよう」とする態度は、この時期にはあまり、合わないと思います。
恋愛においては誰もが臆病になりますし、自分を守りたいと思います。できるだけ傷つかないで済むように策を弄しがちですが、この時期はそうした「守りの姿勢」は、まったく意味をなさないだろうと思います。
なかなか好きな人ができない、恋ができない、という人は、まず「楽しく遊ぶ」ことから初めてみてはと思います。昨今では「婚活」など、就職活動のように戦略的に愛を探すことも一般的になっていますが、「婚活疲れ」のように、それがあまり楽しいと感じられない人も少なくないようです。恋人を探すことを困難なミッションのように捉えるより、それ以前に「単純に楽しいと思える活動」を考えてみると、いいかもしれません。
もちろん、それがひとりぼっちで本を読むようなことであれば、なかなか難しいかもしれませんが、たとえば読書が趣味なら、読書会や本のイベントに参加するなど、人の集まる場所で楽しいことを探してみると、案外簡単に、欲しかったものが手に入るかもしれません。
子どもを持つことを考えている人にとっても、嬉しい展開が期待できそうです。
「大まかな流れ、タイミング」
1月は自由で快活な雰囲気に包まれています。友達や仲間と過ごす時間を楽しめるでしょう。1月下旬から2月上旬にかけて、古い知人との「再会」を果たし、そこから面白い計画が持ち上がるようなこともありそうです。
この時期の再会がきっかけとなって、過去を深く辿っていくドラマが2月、展開していくかもしれません。
2月下旬から3月は、ギラギラ輝くような季節となっています。
情熱、愛、喜び、挑戦など、前傾姿勢で突き進みたいようなテーマが複数、あなたの目の前に置かれるでしょう。まぶしいほどのいろいろな出来事が起こりそうです。
また、3月17日前後は、ひとつの大切なターニングポイントとなっています。
2011年頃からあなたを揺さぶっていた大きな野心、煮えたぎるような成功欲求が、一つの到達点を迎えます。ここまで何度も、高すぎるほどの山の頂上を見上げながら今までに無かったもう一人の自分を模索し続けて来た人は、自分が何を成し遂げたのか、ここで確かめることができるかもしれません。
3月20日前後、「愛に救われる」「愛によって誰かを救う」ような経験をする人もいそうです。
4月上旬は、誰かとの関係がかなりドラマティックに変化する気配があります。
今まで誰かに根気よく働きかけてきた人は、その働きかけが面白い形で報われるでしょう。
ずっと関わってきた相手との関係が「バージョンアップ」するようなこともあるかもしれません。あるいは、誰かから強い影響を受けたり、逆に誰かにつよい影響を及ぼしたりすることにもなるかもしれません。
この時期の人間関係には、不思議な「縁」を感じさせる部分が含まれているようです。
また、4月は経済的な動きもとても振り幅が大きいときです。
経済状態の向上のため大きな勝負に出る人もいるでしょう。出る方も入る方も、動きに迫力があります。慎重一辺倒になるのはむしろ、この時期の雰囲気に合わないと思いますが、振り落とされないようにしっかり手綱を握って前進したいタイミングです。
5月から6月は、コミュニケーションに注力しなければならないかもしれません。
一筋縄ではいかない議論が発生したり、時間をかけて説得しなければならないテーマが出てきたりする時です。いろいろな人の意見がややこしく交錯するかもしれませんが、6月半ばには収束に向かうでしょう。ヘンに意見を一本化しようとするよりも、「膿を出し切る」ようなつもりでとことん、思いを出し合ってしまった方が、結果的にスッキリした地平へ着地できるようです。
また、この時期は「懐かしい場所に再訪する」人も少なくないでしょう。
途絶えていたコミュニケーションが復活する気配もあります。
6月から10月上旬まで、何よりも「自分はなにかが楽しくて、何が好きで、何を愛するのか」を真剣に考え、行動していくことが必要になります。
人は、本質的には、「誰かに幸福にしてもらう」ことは難しいのだろうと思うのです。たとえば、どんなに誰かに愛されても、自分がその人を好きになれなければ、何となく味気ないはずです。私たちは生活の中でつい、「世界や他人は私に何をしてくれるだろう」とそればかり探してしまいがちですが、その前に、自分の中にある愛や情熱の炎がどんなに大事なものか、この上半期を通して、実感できるのではないかと思います。