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旅人が、長い冒険の旅の果てに、ある場所で「旅を終わらせる」ことを決意します。
すなわち、「この場所にとどまり、根を下ろそう」と思い決めるのです。
その瞬間、この人は旅人ではなくなります。
その土地の市民か、場合によっては、王様として迎えられるのかもしれません。
2016年下半期の山羊座の人が経験するのは、そんな「旅人」から「市民・王様」への変化に似たシフトだと思います。
これまでかなり長い時間をかけて旅を続けて来て、今、「ここで、ずっとやっていけそうだ」という手応えが出てくるのです。
旅人と「一つの場所に根を下ろした人」では、やることが大いに違います。
旅人はあちらからこちらと、何かを探し求めるようにさまよい、一つ一つの場所は一度で通り過ぎてしまいます。
でも、ある場所に根を下ろそうと思えば「通り過ぎる」わけにはいきません。
その場所に居るということを、ある意味「繰り返す」ことが必要になります。
生活は、時間軸の上での「繰り返し」です。
朝起きてから夜寝るまでのサイクル、春夏秋冬のサイクル、人生のサイクルを、くるくる回していくわけです。
旅は直線的ですが、ある場所に根を下ろした活動は円環なのです。
また、背負うべきものも変わります。
旅人なら、自分一人の道具で事足りますが、ある場所に根を下ろすとなれば、自分のまわりに同心円状に広がる「人間関係の輪」「経済活動の輪」を意識せざるを得ません。
山羊座の人が今まで辿ってきた道のりが、目標に向かって一心に進むような、直線的なものだったとするなら、2016年下半期、直線が「円」に変わります。
「円」は、安定しているようですが、これを保つのは、なかなか難しいワザです。
同じことをずっとやっていれば、円がずっと回っていくか、というと、決してそうではないからです。
「同じことをやり続けていると、人は『あの人は後退している』と見る、少しずつ深化を続けていれば、人は『あの人はいつもかわらない』と見る」という話をきいたことがありますが、円環を生きるということは決して、「同じことの、退屈な繰り返し」ではありません。
「旅人」には、なかなかそれが解りません。
ある場所に立って、底に落ち着くことを決めたときに初めて、円環が単なる「繰り返し」ではなく、限りない変容の積み重ねであることが解るのです。
2016年下半期、山羊座の人々は「ここなら、サイクルを重ねて、ずっと進んでいけそうだ」という舞台を見つけることになります。
これは、「家」のようなプライベートな場所かもしれませんし、「活躍の場」「新しい仕事」といった、外向きの場かもしれません。
おそらく、後者の人が多いだろうと思うのですが、いずれにせよ、あなたが今まで長い道のりを経て探してきた「場所」「地位」がようやく見つかったところで、今までのような直線的な進み方とは別の、円環の「進み方」を見いだすのが、2016年秋から2017年に跨がるプロセスと言えるでしょう。
具体的には、社会的な立場ががらりと変わるときであり、大きな成功を収められる時期でもあります。
仕事を探してきた人には仕事が見つかり、独立を目指していた人にはそれが可能になる、といった、非常に発展的な時機が到来します。
ですが、ここで大事なのは、短期的な成功を成し遂げる、ということではなく、あくまで、「その先の時間」にずっと回していける、保てるサイクルを生み出すことなのです。
一瞬の成功ではなく、繰り返していける道のりを模索することが、この時期のテーマとなるはずです。
夏までは特に「内なる敵に出会い、それを打ち倒す」ような経験ができるかもしれません。
特に、自分では望まないのになぜか繰り返される運命のパターンのようなものを感じていた人は、そのパターンを根本的に変えるような挑戦が出来るでしょう。
また、その闘いの中で、新しい力を引き出される人もいると思います。
少年マンガ等の中で、主人公が激しい死闘の真っ最中に、生まれかわるように強くなる、というシーンが描かれますが、この時期の戦いは、それが自分との戦いであれ、誰か他の存在との戦いであれ、あなたの「眠っていた内なる力」が、その戦いの最中に揺り起こされることになるだろうと思います。
「時期について」
7月は人間関係がとても楽しい時期です。人から受け取れる「ギフト」も多いでしょう。
交友関係にややこしいことが起こっていたなら、7月から8月頭にかけて、一気に問題を解決できそうです。この時期は刺激的な出会いに恵まれる時期でもあります。熱い情熱を持った仲間、少々強引な仲間、頼りがいのある仲間に出会えるかもしれません。
8月から9月は、かつて行った場所に再訪したり、懐かしい人が訪ねて来てくれたりしそうな時期です。ただ懐かしさを楽しむだけでなく、過去に置き忘れていた大事な問題に、再度しっかり取り組むことになるのかもしれません。棚に上げていた問題を直視したとき、心から望んでいた人間関係が「復活」する気配もあります。
また、この時期は「隠れた敵」を粉砕できるときでもあります。コンプレックスやゆがんだ認識、過剰な自己否定や自信のなさ、受け継いでしまった偏見などを、自らの手で打ち壊し、新しいまっさらな心を手に入れる人もいるでしょう。
9月を境に、山羊座の人々は「社会的立場の更新」の季節に入っていきます。ここから2017年秋にかけて、キャリアが大きく変わるでしょう。仕事や対外的な活動において、飛躍的に成長できる時なのです。それを象徴するようなビビッドな出来事が、この8月から9月に起こるかもしれません。特に、過去1年ほどの中で培った実力が認められて、新しいポジションを得る、という人が多そうです。
10月から11月頭は、ドラマティックな「脱皮」ができる時期です。アイデンティティを刷新するような変化を遂げられます。特に「このままの自分でいたくない」「自分を変えたい」という人にとっては、行動を起こすチャンスです。自分自身と戦って勝利を収める喜びを味わえるでしょう。
11月半ばから12月頭にかけて、とてもキラキラした時期となっています。愛にも強い追い風が吹きますし、褒められたり誘われたりと、「ちやほやされる」感じがあるかもしおれません。
また、この時期は経済的に変動が大きい時期でもあります。欲しいものをガツンと手に入れることができるでしょう。
12月後半は、外に出る機会が多くなるでしょう。ガンガン出かけていってチャンスを作れます。コミュニケーションも積極的に「仕掛けて」いける時です。
とはいえ、年末年始は少し疲れが出そうな気配もあります。先を急がず、じっくり英気を養いたいところです。
「恋愛・結婚について」
9月以降は社会的立場が大きく変わる時期ですが、そこには「結婚」も含まれます。恋愛はあくまでプライベートなものですが、結婚は社会的な意味を帯びるからです。
ゆえに、特に9月から10月にまたがって、結婚に繋がるような出会いや展開が起こる可能性も高いと思います。個人的な恋愛感情の世界を超えて、自分がこの世界でどう生きていくか、この世の中をどう捉えているか、ということが、愛に繋がっていくのかもしれません。個人としての生活だけでなく、「世の中全体」について関心を持ち、深く学ぶところに、出会いが見つかりそうです。
7月中旬まで、8月いっぱい、そして11月半ばから12月上旬に、強い追い風が吹きそうです。特に8月から9月は、旅先での出会いや再会が期待できそうです。
「パートナーシップについて」
もし、パートナーと本当に解り合えていて、全てを共有できていたなら、おそらく、お互いのあいだで「言葉」は必要なくなるだろうと思います。言葉は、そもそも人間同士が完全には解り合えないからこそ生まれたものと言えます。そういう意味で、この下半期、特に9月は、パートナーと「新しい対話を始める」ことができそうな節目となっています。
パートナーを探している人は、9月に「外に出る」「多くの人に話しかける」ことによって、チャンスを掴めるかもしれません。この時期起こることは、少し不思議な側面をはらんでいます。複雑な小道を歩いて行った先で、あなたを待っているものに出会えるかもしれません。
「子ども・家族について」
家の中は「帰る場所」であり、「内側」です。
ですがその一方で、たとえば子育て中の家庭は、「外界」と「内界」の入り交じる世界です。
子育ては「子どもが大きくなって、外に出たとき」のことを見通して、それを支援するためのコミットだからです。もちろん、子どもにとっての「内なる世界」として家を運営することも子育ての一つですが、それ以上に「子どもが大きくなって外に出て行く」ことが前提となっています。介護や子育てなどの活動が家の中で行われているとき、家の中には想像以上に「世の中」が入り込んできます。
とはいえ、外の世界に対してきちんと「閉じている」構造になっていなければ、私たちは外界での疲労を「家」で癒やすことが出来ません。無闇に「世の中」が入り込みすぎる家の中は、そもそもの「家」の機能を果たさないのだろうと思います。
この下半期、7月から9月までは、家族や子どもといったテーマは、比較的「世の中」との接点が強くなるでしょう。世界や社会という観点から、自分の家や子どもを見つめ直し、そこで家の中という小さな世界を再構築したり、軌道修正したりする場面が多そうなのです。
9月以降は一転して、家が「閉じている」ということを意識することになるかもしれません。外から帰ってきたとき、外で起こったことを一端遮断できる世界を、私たちは必要としています。「よそはよそ、うちはうち」ということを、子どもの我が儘を抑えるという意味合いだけでなく、ライフスタイルを構築する上で、深く考えることになりそうです。
「家や家族」に注力することになりそうなのは9月から11月上旬、子どもとの関係を大いに楽しめそうなのは11月半ばから12月上旬です。
「仕事について」
9月から2017年10月にまたがって、あなたのキャリアは「飛躍」の時期を迎えます。昇進や異動、転職や独立など、あらゆる変化が起こりうる時期とも言えます。なにより、ひとつのまとまった、大きなミッションに挑む人が多いはずです。今までの自分では挑むことさえできなかったような、大きなプロジェクトを「引き受ける」ことになるでしょう。
監督的、あるいはリーダー的な立場に立つ人もいるでしょうし、主役として立ち回る人も少なくないでしょう。肩書きも役回りも、かつてよりひとまわり大きなものになります。
中には仕事をやめて、子育てややりたいことなど、他の活動に飛び込んでいく人もいるはずです。これも「社会的立場が変わる」という意味で、この時期にふさわしい変化だと思います。
目立つこと、突出すること、自己主張すること。「出る杭は打たれる」傾向がある世の中で、自分の力を前に出していくことは、怖いことでもあります。でも、この時期は思い切ってぐんぐん外の世界に枝葉を伸ばし、背伸びをしていくことが、あなたをぐんと大きくしてくれるでしょう。約1年間、遠慮無く活躍していったところに、来年の秋「その先」も見えてくるはずです。
「勉強について」
2015年秋から、盛大に学び続けて来た人が多いはずです。机に座って教科書とノートを開くような「勉強」だけでなく、遠く旅に出たり、未知の世界に身を置いたり、憧れの人と行動を共にしたりするような「勉強」の場にも恵まれたでしょう。
そうしたスケールの大きな学びの季節が、この秋に一段落するようです。8月から9月は、それを象徴するような「修学旅行」に出る人も少なくないだろうと思います。
9月以降は、過去1年ほどの中で学んできたことを武器として、世の中に向かって「勝負」していける時期となっています。仕事や現実的な活動において、過去1年に習得した知を存分に活かせるでしょう。
12月後半以降、年明けに跨がって、精力的に勉強することになるかもしれません。この9月から2017年秋にかけての山羊座の人々は、言わば「大舞台に立っている・リングに上がっている」ような状態なのですが、勝負に出てみて初めて「この知識が必要だ」「これをもっと調べておかないといけない」というふうに、学ぶべき事が見えてくる部分があると思うのです。年末年始は、「勝負に出てみて解った、強化すべき課題」に、集中的に取り組める時期となりそうです。
模試や資格試験など、「試験の場に身を置く」ことも大事です。納得がいくまで学んでから試験に臨むのではなく、特に9月以降は、実際の勝負の場で学ぶことを試みると、急激に成長できるでしょう。負けることを怖れず、「場数を踏む」ことが大事です。
「お金・買い物について」
7月半ばから8月上旬は、パートナーが「好景気」に恵まれたり、関係者の経済状態の好転から恩恵にあずかれたりする気配があります。関わりの中での、経済状態の上昇が見込める時期です。
11月中旬から12月は、自分でつかみ取れるものの多い時期です。9月末から11月上旬に新しいことをスタートさせた人は、11月以降、その最初の果実を収穫するような形で、多くの財をゲットできそうです。12月に入ると臨時収入など、ストレートに「嬉しい!」と思えることが多くなるでしょう。ゆたかな年末年始を過ごせそうです。
「健康について」
夏場は遠出する人も少なくないと思いますが、旅で蓄積した疲労が9月に出やすいようです。旅に出ると「せっかくだから」と、ついムリをしてしまいがちになりますが、この時期は特に、旅のペース配分を考えたいところです。
また、夏に「まとめて勉強しよう!」というふうに根を詰めると、やはり秋口がだるくなってしまうようです。身体だけでなく、頭や精神もちゃんと「疲れる」ものだということを意識し、自分なりの疲労回復サイクルを知的に調えたいときといえるでしょう。
他にムリをしがちな時期は10月から11月頭で、ここは「今までの自分ではいけない!」というふうに、自分で自分にプレッシャーをかけるような雰囲気に包まれています。年末年始はすべてのことを「一時停止」させて、じっくり休養をとって頂きたいと思います。「自分のための時間」を確保するのも、責任の一部です。
夏場は膝や足まわりの不調に注意したいときです。秋は頭痛にご注意を。