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「全体を眺める総論」
ごく幼い頃、私は「大人」に遊んでもらいたがりました。
ゲームや工作など、「大人」と一緒に遊ぶと、遊びの密度が濃く、楽しく、より夢中になって遊べるような気がしたのです。
ですが成長するに従って、「大人に遊んでもらいたい」という気持ちは消えていき、逆に、遊びの場に「大人」がいることを、窮屈に感じるようになっていきました。年上でも、同じ目線で遊べるなら問題はないのですが、子どもにとっての「大人」のような、監督者的存在は、煙たくなったのです。
自分で自分を律することができなかったり、知識が少なかったりするときは、「誰かもののよくわかった、力のある人に、一緒にいてもらいたい」と思えます。
でも、ある程度自分の力でやれるようになると、「力のある人」は目の上のたんこぶのように、ジャマに思われだします。
あるいは、「ジャマ」にならないよう、柔軟にポジションを変えて、監督者ではなく対等な協力者として接してくれる「力のある人」もいますが、いずれにせよ、成長のプロセスにおいて、どこかのタイミングから私たちは、「主導権」を自分の手にしたくなるのだろうと思います。
2012年頃から、水瓶座の人々は、大きなチャンスに恵まれたり、出会いを経験したりしてきたのではないでしょうか。
やりがいのあるミッションに打ち込んだり、素晴らしいサポートを受けたりしてきただろうと思うのですが、そこでは、たとえば「力のある人」に支えてもらうような感覚があったかもしれません。
チャンスが「与えられるもの」であったり、居場所が「授かるもの」だったりしたかもしれません。
「幼い子ども同士だけでは、遊びが心許(こころもと)ない」という気持ちにも似て、自信のなさや今の自分に足りないものを、意識させられ続けていたかもしれません。力や財、立場などについて、「持てる者/持たざる者」という構図が頭から離れなかった人もいたかもしれません。または、権力や組織、社会構造などの中で「支配者/被支配者」という力関係を見つめ続けてきたかもしれません。
それは決して、押さえつけられるとか束縛されるとか、そういった形ではなかったかもしれません。あくまで自由に、やりがいを感じつつ活躍していたはずですが、気分の良し悪しは別として、そうした仕組みの「中にいる」感じが、拭えなかったのではないでしょうか。
2015年下半期は、言わば「大人に遊んで欲しい時期」から「自分たちで遊びたい時期」へとシフトしていくタイミングです。
これは「支配者でも被支配者でもない自分」を見いだし、ある種の主導権を握るという変化です。
とはいえ、この「主導権」は、決して独占的なものではありません。おそらく、2015年下半期、水瓶座の人は「主導権のシェア」を目指し始めるのだと思うのです。
2015年下半期に起こり始める変化は、たとえば「被支配者が支配者になる」とか「持たざる者が持つ者に変化する」といったことではないのです。そうではなく、対立する二者の力関係の「外の世界」へと抜け出して、自分自身でできることを見いだす、ということなのです。
水瓶座の人はもともと、非常に視野が広く、社会全体に対して常に熱い眼差しを向けているところがあります。
2015年下半期以降、あなたは他者に対し、あるいは広い世界に対して、強く働きかけることになると思います。
その働きかけを通して、他者から素晴らしいギフトを受けとることになるかもしれません。そのギフトをあなたはさらに、他者とシェアしていけるでしょう。この広やかで自由な循環が、あなたを自然と「立つべき場所」に導いてくれるようです。
「自分自身のこと(心、身体、夢、成長)」
「人の意見を聞かなければならない」という不思議な強迫観念のようなものが、あなたの心の中で少しずつ軽くなっていきそうです。
視野を広げるために他者と対話し、学ぶことはもちろん、いつでも大切なことですが、このところあなたの内なる疑いと、「聞こえてくる言葉」とが、ラジカルすぎるような化学反応を起こして、あなたを振り回していたのではないかと思うのです。
2015年下半期以降、そうした人の意見と自分の疑いの結び付きに振り回される状態が、収まっていきます。
それによって、語りたいことや学びたいことがこれまでよりクリアになっていくでしょうし、自分に何が起こっていて、今どんな状態なのかが、明確になっていくだろうと思います。
また、あなたが隠し持っている激しい情熱や怒りのようなもの、どう扱っていいかわからないので隠している大きなエネルギーがあるなら、それを今までより「気楽に」外に出すことが可能になっていくかもしれません。
これまでも、それを受け止めてくれる存在はあったのですが、あなたの側で警戒心や距離感が大きかったのではないかと思います。
そうした距離感が2015年下半期以降、少しずつ消えていきます。あなたはあなた自身扱いかねているパワーを、誰かと一緒に「動かす」ことができるようになるのです。
「他者のこと(人間関係、役割、ギフト」
2014年中ほどから2015年秋口まで、人間関係はとても素晴らしい盛り上がりを見せます。魅力的な人や気の合う人、あなたを引っ張っていってくれる人など、さまざまな「いい人」に出会えるでしょう。10月上旬まで、公私ともに「パートナー」と呼べる相手に出会えるような時期です。
2015年秋以降は、たくさんの人間関係の中から、特に深くつきあうべき相手を選び取っていくことになるかもしれません。いわば、「広く浅く」から「少なく濃く」へと、関わり方がシフトしていくのです。そこは、「相手は相手、自分は自分」というようなきれいな切り分けができなくなる世界でもあります。相手の世界にぐっと踏み込んだり、逆に踏み込まれたり、といった経験を通して、お互いに強い影響を与え合い、変化し合っていくことになるでしょう。
「外の世界(仕事、勉強、社会的な活動、目標)」
「社会的な立場を確保しなければ」
「責任ある役割を背負いきらなければ」
「どうにかして人に認められるポジションを勝ちとらなければ」
といったような、有形無形のプレッシャーを、2012年頃から感じ続けていた人が多かっただろうと思います。
このプロセスは、第三者から見れば「大きなチャンス」「大抜擢」「躍進」のように受けとられていたかもしれません。一般には祝われ褒められるようなことでも、当事者にとっては重荷となったり、ストレスのタネだったりするのは、よくあることです。
それでも、その重荷を担い、あるいは長い長い階段を一歩一歩、めげることなく上ってきたのが、過去2年半ほどの時間帯だったのではないでしょうか。
2015年下半期は、そうした重荷やプレッシャー、ストレスから解放されるタイミングです。今まで重くて仕方がなかったものから解放され、今度は真に自分が「追いかけたい」と思えるものを追えるようになる節目なのです。
過去2年ほどの中で、願った立場に立ち、それを自分のものとして乗りこなした人もいると思います。あるいは、慣れない世界に最近ようやく慣れてきた、という人もいるかもしれません。
2015年下半期は、「慣れたからこそ、今度は自分でやりたいことに着手できる」ことになる時期です。
この下半期、今まで苦労して作った場所でようやく伸び伸びと活動できるようになる人もいれば、全くの新天地に向かう人もいると思います。いずれの場合も共通しているのは、「……でなければならない」という型枠の外に出られる点です。
この下半期を通して語学を学んだり、専門分野で新機軸を見つける人もいるでしょう。
「中の世界(居場所、身近な人々、所有、土台)」
2015年下半期から2016年前半にかけて、経済的に「人の協力」を受けることができる時期です。ごく具体的には「お金を借りて新しい事業を始める」というようなこともあるかもしれません。
誰かの持っているリソースを使えるようになったり、今まで支援してきた相手が自立したりと、他者の経済状態の変化が、あなたにもいい風を送ってくれるような変化がある時期なのです。遺産相続を受けるようなこともあるかもしれません。
兄弟姉妹や「身内」と呼べるような人々との関係が、9月から10月にかけて、大きく変化するかもしれません。これまで努力して働きかけてきたことが花開いたり、身近な人が「縁」を結んでくれて、行くべき場所が見つかったりすることもありそうです。
「恋愛について」
2014年前半から2015年10月上旬にかけて、「パートナーシップ」に強すぎるほどの光が当たっています。
この時期、恋人に出会ったり、交際相手と結婚に至ったりする人も少なくないでしょう。すげにパートナーがいる人も、相手との関係をごく深く、強く育てていくことができます。
さらにこの時期、パートナーが人生の転機にさしかかり、それに応じる形で自分自身も生活を変える人もいるでしょう。あるいは、パートナーがあなたの人生のために、生き方を変えてくれることもあるかもしれません。
一方、恋愛やパートナーシップに慢性的な問題を抱えている人は、この時期にしっかりその問題と向き合い、「愛し方」「関わり方」を根本から変えることになるでしょう。
2015年の夏から秋は、まさに「一対一の愛の関わり」の季節なのですが、愛を得ることによって愛を学ぶ人もいれば、愛を失って初めて愛を学ぶ人もいます。これは、「失わなければならない」わけではなく、愛を学ぶことで喪失を回避できる可能性がある、ということでもあります。
愛についての間違いや失敗を認めるのは、ときに、プライドがずたずたになるほど苦しい作業です。苦しみの中で真に守るべきものを見いだしたとき、愛の世界では自然に、奇跡が起こることも珍しくありません。
「タイミング」
6月末から8月上旬にかけて、非常に忙しい時期となるでしょう。この時期、役割や肩書きがガラリと変わる可能性もあります。また、普段ムリを重ねている人は、この時期に体調を崩す可能性も大きいようです。不調を感じたら遠慮なく休養するとともに、生活のあり方を根本から見直す必要がありそうです。
8月から10月頭にかけては、人間関係において「何でもあり」のような時間帯となります。出会いもあれば摩擦もあるかもしれませんが、他者とがっつり向き合うことで、大きく成長できるでしょう。
11月から12月は、旅に出る人が少なくないでしょう。