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「特別な星の時間」。
今年に入ってから、
この言葉を、週報や毎日の占いで
何度か、使ってきました。
主に、魚座で使う機会が多かったと思います。
今年、魚座に流れているのはまさに
「特別な星の時間」で、
それ以外に、何とも表現のしようがない気がします。
過去5,6年、魚座の世界で起こっていたのは
ある種の「解体作業」でした。
なにかを部品から素材のレベルまで分解していくような、
あるいは、自分の中にあるものを全部出していくような、
そんな流れの中にあったのです。
そこでは、人間関係も懐胎されたかもしれませんし、
自分を守ってくれていたものも
取り外されてしまってきたかもしれません。
そんな、いわばむき出しの状態で触れた世界は
思ったより冷たいこともあったでしょうし
想像より温かく感じることも、あっただろうと思います。
解体がおわったら、こんどは、組み立てが始まります。
この、「解体作業から組み立て作業へ」の移行期間が
2010年から2012年に当たっています。
中でも、この2010年の夏は、
厚い雲の切れ目から鋭い日の光が差し込むような、
いかにも劇的な時間です。
というのも、
今まであなたがずっと住んでいた「解体作業」の世界から
とうとう、その「向こう側」に一歩、
足を踏み入れるタイミングだからなのです。
一つの世界から、新しい「次」の世界へ。
この「次」の世界を初めて目にするタイミングが
2010年の夏なのです。
それを目の当たりにした後、
あなたは再度、「解体作業」の現場に戻ります。
なぜなら、秋を前にした時点のあなたは
「次の世界」に入る前にやっておくべきことが
いくつか残っていることに、気づいているからです。
秋から冬にかけて、あなたはさらに解体作業を進め
年末頃にはいよいよ、その作業が完了に近づきます。
この、最終的な解体作業を進めつつ、
あなたはこの下半期、大いに「学ぶ」ことになります。
この「学び」はとても楽しく、
あなたの好奇心をいやというほど刺激してきます。
遠くに何かを調べに行くことになるかもしれませんし
一時的に弟子入りのような形をとるのかもしれません。
いずれにせよ、何らかの形で
「いつもとは別の世界で修行する」機会を
得ることになるのだろうと思います。
このことも、夏の体験と関係しているのかもしれません。
「この先の世界」で必要になる専門知識を身につけたり、
今までの専門分野をさらに深めたりするための
具体的な修養の場が、ここにあるのです。
2010年の下半期、
あなたは常に「自分」を分析しながら、
どんどん外に出て行くことになります。
今まで関わったことのないような相手や、
理解しがたい人々とも、接する機会があるでしょう。
そこで、あなたは
「自分と他人の境目」を学び、
「本当に信じられる人は誰なのか」を知り、
さらに「本当に信じられる人」を、
それにふさわしいやり方で大切にする方法を
発見することになると思います。
実は、ここでは、2つのことがテーマになっています。
1つは、上記の通り
「本当に大切にすべき人を、ふさわしいやり方で扱う」
ということです。
そしてもう1つは、
「自分を大事にする」
ということです。
たとえば、素行の良くない少年少女に、
それを心配した大人が
「もっと自分を大事にしなさい」
とお説教することがありますが、その通りの意味です。
既にきちんとした大人であり、
もとよりやんちゃなことなどしない人でも、
つい、自分を粗末に扱ってしまうことがあります。
家族や周囲の人々のために、
言われなく自分を犠牲にしすぎて精気を失ったり、
世間的な価値観のシュプレヒコールに飲み込まれて、
真に自分のために時間を使うことを忘れてしまったり、と
生活が自分の手から離れてひからび、
ミイラのようになってしまうことがあるのです。
この時期、
「自分が自分である」ということを貪欲に確保することは
何よりも大事な、基本方針です。
「特別な星の時間」は
あなたという個人の中心に作用する時間であり、
それ以外の何ものでもないからです。
時期的なことを少し申しますと、
まず、7月は前述の
「組み立て作業の世界」を垣間見ている状態にあります。
なにか今まで見たことのない景色を見たり、
欲しいもの、作りたいもの、身につけたいことなど
具体的で魅力ある何かに
出会っている最中なのではないかと思います。
「これを実現したい」
という、はっきりした、絵に描けるようなビジョンを
心に刻みつけていくことになるはずです。
このプロセスは8月中も続きます。
7月から9月の半ばは、
「誰かに再会する」という雰囲気のある時期です。
特に、過去2,3年の中で出会った印象的な人物と
ふたたび出会い、その出会いの中から
未来につながる貴重なヒントを得られるでしょう。
9月の半ば以降、遠出する機会が増えそうです。
長期の旅行に行く人もいるでしょうし、
資格取得のために学校に入るなど、
何らかの形で
「世界を広げる」ことになるだろうと思います。
この「遠出」の勢いは10月いっぱいまで続きます。
11月になると、あなたはなにか具体的な目標に向かって
チャレンジすることになりそうです。
このチャレンジは、かなりハデなもので、
中心的な立場で動かなければならないため
相当多忙になるだろうと思います。
最前線に出て、積極的に活動する時期です。
12月に入ると、
「未来」と「過去」が不思議な具合に絡み合います。
何かを取り戻すような出来事と、
未来に駒を進めるような出来事とが、
同時に起こるような気配があるのです。
棄てたはずの夢をもう一度手元に引き寄せたり、
壊れた友人関係を修復したりできるかもしれません。
年末、「居場所」をきちんと形にする人が多そうです。
今まで棚に上げてきたごく身近な条件をきちんと整え、
ずっと心に引っかかっていた負債を清算するような
そんなさわやかな手続きを終えられるはずです。
愛情関係については、
「与えること」と「お互いに払う犠牲」が、
テーマになっているように見えます。
愛情の現場では、
相手のために背負うことを
相手に認めてもらわなければなりませんし、
相手が自分のために引き受けてくれていることを
自分も認めた上で、感謝し、甘えなければなりません。
なにかを「やってもらう」ことは、
なにかを「してあげる」ことより、ずっと大変です。
甘えるのが下手な人が、とても多い世の中です。
甘えるのが下手な人は
自分が甘えているということを認めなかったり、
相手を拒否して傷を負わせたりすることもあります。
誰にも迷惑をかけていない
と主張する人ほど、
誰かに負担をかけている傾向があるようです。
この時期、愛情関係において
「お互いの負担を認め合い、
相手に負担してもらっているという事実を
受け止め合うこと」
が、とても大切なポイントになっています。
フリーの人も、カップルにも、
同じことが言えるような気がします。
本当の「甘え上手」というのは、
ずるい手を使って人を思い通りに動かす、
というような人ではなく、
むしろ、真の意味で「義理堅い」人なのかもしれません。
相手が自分に何をしてくれているか解っているからこそ、
助力を与える側も
「何かしてあげたい」と思えるのでしょう。
7月中は、誰かとの関係が非常に「熱い」時期ですし、
9月以降は遠い場所から、
常に愛情の風が吹いている状態になっています。
旅先での出会いや遠距離恋愛などの可能性が高く、
距離は障害としてではなく、
愛を温め育てる力として働くだろうと思います。
「今年は魚座は幸運だと聴くのですが、
何も珍しいことがありません、どうしたらいいでしょう」
という言葉をたまに、耳にします。
何もないなら、何もないで良いのだと思うのです。
こうした占いは、
誰にでも当たるというわけではないだろうと思います。
でも、「何もない」と口に出してしまうほど、
今、無意識に悩み迷っている、ということには
深い意味があるような気もします。
もし本当に、何も大事なことが起こっていないなら
もっと気楽に「この占い、ハズレだ」と思えるはずです。
何かが変わるのではないか、とか
何かを変えてみたい、という思いがあるからこそ
「どうしたらいいんだろう」と思えているのだと思います。
その思いこそが「特別な星の時間」です。
星は、出来事を引き起こしてくれるのではなく、
ただ、「夜明け」を知らせているだけなのです。
夜明けのようなときめきが感じられたら、
それだけで既に「星の時間」の中にいるのだ、
と、言えると思うのです。