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私たちは皆「時代の子」です。望むと望まざるに関わらず、この時代に産み落とされ、この時代の空気を吸って生きるしかありません。自分が生きてきた道のりの5年前、10年前を振り返ると、いかにもその時代「らしい」ふるまいをしていたことに気づかされたりします。私たちは多くの場合、置かれた状況、巡ってくる運命の「中」で生きることしかできません。自覚していなくても、この時代の文化に吸い込まれて生きている私たちなのです。
ですがその一方で、「今の時代にすんなりなじめない」「みんなが頷いている中で、ひとり首をかしげている」といったシーンはないでしょうか。自分だけが時代に流され切らず、みんなと少し違うことを言ったり、したりしている。そんな状態に誇りを持つ人もいれば、強い不安を感じてしまう人もいます。
2022年下半期、牡牛座の人々はどっぷりと「時代」や「この時代に生まれたという運命」を感じることになるだろうと思います。ただ、その「時代」に流され飲み込まれることを、どこか拒否しているあなたがいるだろうと思うのです。外部から押し寄せる新しい条件、自分で選んだわけではない展開の中で、どうやって「自分自身の精神」を生きるか。この下半期、そのことが牡牛座のメインテーマとなるのではないかと思います。
「意気地」という言葉があります。「いくじなし」という言い方が一番一般的だろうと思いますが、「意気地を立てる」という使い方もあります。意気地とは、物事をやり通そうという気力や、意志を通そうとする態度を意味します。プライド、誇り、自分自身の納得や満足を貫き通そうという姿勢が「意気地」だとすると、時代に逆らってでも「自分」を生きようとする姿勢は、「意気地を立てる」姿ではないかと思います。この時期のあなたには、そうした「意気地」が際立った強さで備わっています。社会状況や自分を取り巻く世界がどんなに強力に押し寄せようとも、自分自身の心が納得しなければ、その方向には「行かない」という選択ができるだろうと思うのです。
しばしば、生き方指南や仕事術などを語る場で「何をするかより、何をしないかの方が重要だ」という話を耳にします。「たしかにこれをやった方が有利かもしれないが、自分はやらない」「引き受ければ丸く収まるのかもしれないが、納得がいかないので遠慮する」といった態度を貫くことで、結果的に自分の生きやすい状況、自分らしい活躍の実現につながっていきます。この時期は特に、そうした選択が重要になるかもしれません。
「合縁奇縁」も、この下半期の牡牛座の大きなテーマです。不思議な縁、面白い縁が結ばれやすくなっています。縁にはすべて「意外性」が含まれていて、たいていは「突然」です。ぱっと起こった印象的な出来事に対し、自分がどう反応し、どうコミットするかで、それが「縁になるかどうか」が決まることもあります。突然の変わった出来事を「縁」に結びつけるのは、逸脱した行動です。いつもの自分の行動パターンからの逸脱、常識や「ふつうこうするよね」といった思い込みからの逸脱が、チャンスを掴む唯一のルートです。リスクを負わず、行動しないことを「自然にやる」と表現する人も少なくない世の中ですが、人間の心に生じる、弾けるような衝動と、その衝動によって生まれる行動とは、果たして「不自然」でしょうか。この下半期、あなたの世界では熱い「自然」が弾ける気配があります。「これだ!」と思ったものに積極的に反応し、少々の脱線は覚悟でぱっと行動を起こすことが、単なるハプニングを「特別な縁」へと変えていきます。
「生きているもの」はたいてい、温かく、動きます。モノでも能力でもほかのものでも、人間は様々なものを「死蔵」しますが、この時期の牡牛座の人々は、「死蔵」しているものに新しい熱と活力を吹きこむことになります。すなわち、それらを「動かす」のです。
[時期について]
7月から8月中旬は、熱い勝負の季節となっています。新しいことに挑戦する人、自分を変えるためにアクションを起こす人、スポーツやエクササイズなど、身体を動かすことを始める人も少なくなさそうです。この時期、苛立ちや怒りを感じやすい自分がいるなら、「ひとまず身体を動かしてみる」「ちょっと外に出てみる」ことが、ネガティブな感情の発散につながるかもしれません。身体の中に強いエネルギーが渦巻く時なので、そのエネルギーをなにかしらの活動に「注ぐ」ことが大切なのです。
7月から8月前半は、コミュニケーションがゆたかに盛り上がる時期でもあります。愛の語らいもとても優しく楽しいものになります。フットワークよく動き、いいものをたくさん「仕入れる」ことができるでしょう。愉快な出会いの季節です。
8月下旬から2023年3月にかけて、「経済活動の季節」となっています。貪欲に稼ぐ人、大きな買い物に挑む人、ビジネスを拡大していく人もいるでしょう。何か価値あるものを手に入れたり、自分の手で価値を生み出したりすることに情熱を注げる時です。「欲しいもの」にたくさん出会えますので、お金を使うに当たっては戦略的、計画的に。
8月から9月頭は家族との関係がとても温かなものになります。来客が増えたり、家の中を美しくしたりと、「普段の風景」がとても華やかなものに変わりそうです。
また、8月から10月上旬にかけては、「愛が蘇る」ような出来事も起こるかもしれません。失ったと思った愛が復活したり、かつての趣味を復活させたりする人もいそうです。
9月末から10月は心身のコンディションが上向きになります。新しい生活習慣を取り入れたり、日々のルーティンをより心地良い、楽しいものへと作り替えたりできそうです。自分に合った健康法やエクササイズに出会えるかもしれません。
10月下旬から12月中旬は、人間関係が盛り上がります。公私ともに、意外な出会いもありそうです。交友関係はゆたかに盛り上がりますし、懐かしい人との再会もありそうです。「仲間」を得て、その人達と一緒に「夢」を追い始める、といった展開も考えられます。
人との関係性が大きく変わり、急成長を遂げる人もいるかもしれません。この時期の人間関係には、経済的な関わりが含まれる傾向があります。たとえばお金の貸し借りなどは、人間のプライドや信頼関係に直結するテーマです。後悔のないよう、「流される」ことなく、シビアに考えて選択したい時です。
11月半ばから12月半ばは素敵なギフトを受け取れる時となっています。誰かから価値あるものを託されたり、譲られたりすることになるかもしれません。ここでも、「お金が大きく動く」気配があります。たとえばローンを組む、投資をするなど、他者の財と自分のお金が密接に絡まり合います。
12月から年明けは、遠い世界との結びつきが強まりそうです。遠くから誰かが訪ねて来てくれたり、自分から遠くにいる人に働きかけたりすることになるかもしれません。特に、長い時間を超えての「結びつきの復活」が期待できるタイミングと言えます。
[愛について]
「縁が結ばれる」時なので、愛を探している人にはチャンスが多いはずです。突発的な出来事、衝動的なアクションが、愛の関係の入り口となる可能性があります。安定感や安心感、常識的な展開だけを望んでしまうと、せっかくの「扉」があっても、それに気づかずに済んでしまうかもしれません。特に、過去の成功体験や、過去に惹かれた人々に共通するタイプなどに拘りすぎると、見るべきものを見失う可能性があります。「新しい眼差し」をもって人を見る姿勢が、愛への入り口を教えてくれるはずです。
カップルは「二人だけの時間」がとても大切です。ただし、10月末から12月中旬は、グループデートやイベントへの参加なども多くなるかもしれません。
長く付き合うほど、二人の関係性や役割分担は固定的なものになりがちですが、この下半期はそうした関係性、役割分担がガラッと変わる可能性もあります。家事の分担や「デートコースをどちらが決めるか」といったことが固定化しているなら、ここで「選手交代」してみると、愛に新風が吹きこみ、「惚れ直す」ような展開にもなりやすいかもしれません。
二人で助け合うこと、支え合うこと、弱みを理解し合うことなどがこの時期の大きなテーマです。意地を張ったり、「相手が察してくれるまで待つ」という気持ちで実際にはただ拗ねているだけだったりと、「心を閉ざす」ような態度をとるのは、この時期の流れにはあまり合っていません。感情をストレートに「ひらく」こと、そして、不用意に第三者の眼差しを容れないことが大切です。「ふつうはこうするものだ」「近所の人が見たらどう思うだろう」など、世間体や外部の意見を気にしすぎてしまうと、肝心の自分の心や相手の心が見えなくなってしまうのです。この時期の愛は主に、「第三者からは見えない所」で育まれます。
一方、長く愛の問題に悩んでいる人は、この時期「逃げる」ことも一案です。一時的に距離を置いたり、自分だけの時間を確保したり、「避難できる場所」を用意したりすることが、複雑な愛の問題からの脱出につながるかもしれません。愛の関係では全てのことを共有したい、相手の全てを知りたい、という気持ちが強まるものですが、それは支配や依存への入り口でもあります。自分の心の中に、自分だけのスペースをしっかり確保することも、とても大切なことなのだと思います。
愛に強い追い風が吹くのは、7月半ばから8月前半、9月、10月下旬から11月半ばです。特に10月下旬から11月半ばは、「愛のミラクル」が起こりやすくなっています。驚きを伴うような嬉しい展開が期待できます。
12月中旬から年明けにかけても、嬉しいことが多そうです。
[目標・仕事について]
2020年頃から大きな目標を掲げて、コツコツと山道を登り続けるように進んできた人が少なくないはずです。この「山道」もあと少し、2023年3月頭までの道のりとなっています。ゆえに2022年下半期は、約2年半のプロセスの最終段階、一番最後の「頑張りどころ」にかかっているのです。
3年前の「入り口」あたりでは辛くて仕方がなかったミッションも、今ではだいぶ筋肉がつき、コツも掴めてきて、「自分のもの」になっているのではないでしょうか。何をやるべきか、どこが勝負どころなのか、今のあなたにはちゃんと分かっているはずです。また、「大きなことを成し遂げつつある」という手応えを得ている人も多いだろうと思います。自分の社会的立場ややるべきことについて、2年前と比べるとずっと視野が広がり、理解が深まっています。
特に何の目標もないし、頑張っていることもない、という人も、この下半期の中でなにかしら「コツコツ頑張って見たいテーマ」に出会うかもしれません。一足飛びに先に進めるようなことではなく、少しずつ積み重ねてできることに興味が湧いてきそうです。「積み重ね」によって成し遂げられることは、たいてい、非常に大きなことです。一歩一歩が小さいほど、完成形は大きなものになります。
たとえば、誰でも子供の頃は「褒められる側」ですが、大人になり、年齢を重ねるほどに「褒める側」へとシフトしていきます。2020年から今に至るまで、そのようなシフトを強く実感してきた人も多いはずです。教える側、導く側、評価する側は、人から褒められたり、評価されたりすることが少なくなります。一般に「目上の人を褒める」ことは、失礼にあたるとされています。「褒める」のはあくまで「上から」することだからです。過去2,3年の中でもし、あなたが自信をなくしたり、孤独感を深めたりしてきているなら、それは「褒められる側」から「褒める側」へ、「必要とされる側」から「必要とする側」へとシフトしたからなのかもしれません。この下半期は、「褒める側」「必要とする側」として何ができるのか、その役割意識がぐっと深まるでしょう。
「お金について」の項目でも触れることですが、この時期は自分の仕事や活動を通して「何を得たか」「どんな利益を上げることができたか」も、大きなテーマとなるかもしれません。お金やものを「闘って勝ち取る」という意識が強まります。「感謝されれば嬉しい」「報酬には拘らない」といったスタンスは、少なくともこの下半期にはフィットしないようです。たとえ「縁の下の力持ち」的な役割を担ったとしても、表立って目立たないことと報酬を得ることとは、別のことです。物質的な結果を求めることは、この時期、とても大切なのです。
仕事が忙しくなりそうなのは、8月末から10月です。この時間帯は「やり直し・見直し」が多くなるかもしれません。時間をかけて取り組まなければならないタスクが発生しやすい時ですが、行きつ戻りつは決して無駄ではありません。
[家族・人間関係について]
名前のある、一人の人間としての自分と、同じく一人の人間としての「その人」。このような「一対一の人間関係」を、家族や仲間内でも強く意識することになるかもしれません。特に、家族との関係においてはどうしても、立場性や役割において相手を捉えてしまいがちですが、この時期はたとえば「子供である」「親である」「兄弟姉妹である」などの枠組みから少しはなれて、一人の人間としての個性や成熟度、生き方などをある意味「外側から見つめる」ことができる時と言えます。
他人であれば容易に分かるはずのことが、身内であるがゆえに見えない。家族関係ではよく、そうしたことが起こります。でも、この時期は「他人であれば簡単に見えるもの」を、家族との関係の中でもちゃんと見つけ、理解することができそうなのです。たとえば、密着しすぎた状態から少し距離を置いてみたり、「自分は自分、相手は相手の人生だ」と考え方を切り替えたりすることで、相手自体への理解の深さが変わり始めます。
交友関係は10月末から12月中旬にかけて、大きく拡がりそうです。大親友と呼べる様な相手に出会えるかもしれません。また、古い交友関係が復活したり、懐かしい仲間に再会したりすることもできそうです。ずっと「知り合い」程度だった相手と、突然心が深く結びつく、といった展開も考えられます。不思議な「精神的な触れ合い」が実現しやすいタイミングです。
家族との関係が活性化しそうなのは7月下旬から9月頭、人間関係が盛り上がりそうなのは10月下旬から11月です。
[お金について]
熱い経済活動に取り組める時です。稼ぐことも、使うことも、貯めることも、全て活性化します。リスクをとるようなこと、賭に出るようなことも視野に入るでしょう。お金もものも、この時期はとにかく「動く」のです。
お金について勉強する人も少なくないはずです。また、来年辺りから取り組みたい活動に向けて、資金を作ろうとする人もいるでしょう。自分の「稼ぐ力」を強化するため、スキルや知識を身につけること、資格取得などに挑む人もいるはずです。「自分の手で、何を生み出せるか・何を獲得できるか」ということが、この下半期、大きなテーマとなるはずです。