アーカイブ記事
幼い頃の「努力」の多くは、
誰かにほめられることを動機としているのではないかと思います。
お父さんやお母さん、お祖父さんやお祖母さん、
近所の人、幼稚園の先生など、
誰か身近な大人に「すごいね!」「えらいね!」と言われるほどに
「がんばろう!」というモチベーションが高まります。
大人たちも、そのモチベーションを受け入れています。
でも、少し大人になってくると、
「先生にほめられたい」「親にほめられたい」
という動機だけで「努力」することは、
あまり、望ましいことではなくなってきます。
生徒の側は
「あの大好きな先生にほめられたい」
という気持ちでいたとしても
先生のほうは決して、「自分にほめられようとして頑張ってほしい」とは
思わないはずです。
たとえばその子供が叶えたい夢や、就きたい職業、社会的な責任感などこそが
努力の「動機」であるべきで、
「先生のほめ言葉に向かって頑張る」ことは、それこそ
あまりほめられたことではありません。
この下半期、牡牛座の人はさまざまな努力をします。
その最初のきっかけは、もしかすると
目の前の誰かに認められたい、評価されたい、という思いかもしれません。
でも、頑張っているうちに「その向こうにあるもの」に
だんだんと、動機がシフトしていくのです。
それは「誰かから評価されるために頑張る」段階から、
「誰かと動機をシェアする」段階へと
思いが移り変わっていくことを意味しています。
誰かにほめられたり、認められたりすることを目指すとき、
「正解」は、ほめてくれる人の側にあります。
でも、この時期のあなたはそんな、他者の手にある「正解」に対して
反抗してみたくなるのだと思います。
この「反抗」は、自分の評価者への反抗のようでいて
実は、ほかならぬ、過去の自分自身への反抗であるようです。
「答えは先生が知っているのだ」という観念への反抗や、
「教わったとおりにやらなければ失敗するのだ」という思い込みへの反抗が、
むしろ、あなたを更なる学習や努力の道に導いていきます。
答えを誰かが持っているのでないならば、
自分で創造しなければならないからです。
そのための若々しく自由な「学習」が、この下半期の牡牛座のテーマです。
時期的なことを少し申しますと、
まず7月は、誰かとのあいだで途絶えていた音信が「復活」しそうです。
あるいは、夏休みに懐かしい場所を再訪する人も多いでしょう。
これは、生まれ育った場所に帰るというより、
何度か旅行した場所、親しい人が住む場所を
「訪ねて行く」という意味合いが強いようです。
さらに言えば、人と会うことについて、
「責任を果たす」という目的がこもっているようにも見えます。
8月になると、さらに移動とコミュニケーションが活性化します。
一時的にどこかに長期滞在することになったり、
頻繁に旅行や出張に出向くことになったりするかもしれません。
無意識に「この場所には行かないだろうな」とか
「こんな遠い場所には、自分はとても行けない」とか
そんなふうに、心理的な境界線を引いていた世界がある人は
その「向こう側」に飛び立つことになるかもせません。
9月は「テリトリー」に変化が起こります。
引っ越しやリフォーム、家族構成の変化など、
「いつもの環境」が変わっていきます。
あるいは、この時期はまったく自宅に落ち着くことなく、
あちこちを飛び回っている人も多いかもしれません。
物理的に「自分を取り巻くもの」が変化することで、
心の中の風景も、フレッシュに生まれ変わります。
ここから10月にかけては、身近な人とのあいだに
真剣な話し合いや議論が持たれる可能性もあります。
結論を急がず、ゆっくり思いをぶつけ合う粘り強さが
逆に、信頼関係を育ててくれるでしょう。
11月はとてもクリエイティブな時期です。
ここでは、誰か尊敬する人に大いにほめられるような、
嬉しい出来事が起こるかもしれません。
そのほめ言葉の向こう側にゆく、創造性の架け橋がかかりそうなのも
ちょうど、この時期です。
ずっと会わなかった人との再会や、
長いあいだの誤解の氷解など、人間関係の「再生」の気配もあります。
さらに、ここから来年の3月頭まで、
愛情のこもった「導き手」に恵まれるかもしれません。
「師」と呼べる人、あるいは灯火のような憧れの対象、
ガイドのような存在、アドバイザーのような相手。
そんな「誰か」の手が、あなたを思いがけなく遠い場所まで
連れて行ってくれる可能性があります。
この「誰か」は、もしかすると、
あなたの愛する人であったり、大切な子供であったりと、
「かわいがる対象」なのかもしれません。
12月は非常に忙しい季節となっています。
新しい役割を担ったり、リーダーとして人をまとめたりと、
日常的に関わる人間関係が変化しそうなときです。
役割分担を見直す必要もあるかもしれません。
年末、大切な人と深い時間を共有できそうです。
愛情関係については、とても重要な季節が続いています。
大切な人とのあいだに、「語り合い」の時間がたくさん生まれます。
相手から学べることもあれば、相手に教えてあげる場面も多そうです。
この時期の愛は、楽しさやトキメキではなく、
真面目さや成長課題、頑張り、といった要素でできているように見えます。
この時期出会う相手は、あなたを育ててくれる人ですし、
すでにパートナーがいる人もまた、
お互いを通して「育つ」ことがテーマとなります。
時には、長い手紙を綴ったり、長電話することもあるはずです。
自分の価値観を根底から揺るがされたり、
それと気づかずずっと続けてきた間違いを矯正したり、
などのチャンスも巡ってくるかもしれません。
いずれにせよ、この時期育まれる愛が
この先、長期にわたってさらに育っていくものであることはたしかです。
愛に追い風が吹くのは7月末から8月です。
さらに、11月から2014年3月初旬まで、
雄大で知的な愛への追い風が吹き続けます。
この時期は、コミュニケーションがゆたかに花開く時期でもあります。
「コミュニケーション」という言葉には、
社交性や楽しさ、仲の良さなどのイメージがこもっていますが、
星占いにおける「コミュニケーション」というキーワードが示しているのは、
実は、楽しく仲良しな、気心の知れたやりとりのことではないようです。
本質的には、「価値観の異なる相手との出会い」であり、
「何の経験もなく準備もない状態での、未知なるものとの出会い」
であろうと思われるのです。
まるで、小学校に入学したとき、初めての教室で、
一番最初にクラスメイトと出会う瞬間のような瑞々しさが、
この時期の牡牛座の「コミュニケーション」に行き渡っています。
未知なるもの、激しい好奇心、慣れた場所や関係から一歩「外」に出ること。
「他者・外部」と交わってそれを「親しく関わる相手」に変えていくこと。
これが、この時期の牡牛座の、もう一つのテーマです。