2017年牡牛座の上半期の占い

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「全体のイメージ」
たとえば、ちいさな子どもが靴紐を自分で結べるようになったり、かけっこで一等賞を取ったりしたとき、子どもの持って生まれた才能をほめるのではなく、あくまで「がんばり」「努力」をほめよ、という話をどこかで読みました。
これは、裏を返すと「罪を憎んで、人を憎まず」といったことにも通じます。
自分に生まれつき固定された「属性」を評価するのではなく、ただ「おこない」のみが賞賛や非難の対象となるなら、私たちはどんなに失敗しても希望を捨てずにいることができますし、どんなに成功しても、その成功に押しつぶされずにいられるだろうと思うのです。
そう考えると、私たちという存在はまるで、行動や結果を容れる「器」のようなものなのかもしれません。
行動は器の形に左右されますが、器自体は時々刻々と変化していき、そこに入るもの・出て行くものの形も、けっして「ずっと同じ」ではないわけです。

人生では、非常に大きな出来事が起こって、自分という器自体が否応なく変えられてしまうこともあります。
とても大きな災害や事件を経験したり、あるいは恋愛や出産などを通して、自分という器のかたちは自然に、劇的に変わっていくものだと思います。
この場合、自分の意志で変化していく器の形を選ぶことはほとんどできません。
一方、たとえば一念発起して筋力トレーニングを始めたり、毎日ページ数をきめて本を読んだりするなど、自分で自分に働きかけ、意志の力で器の形を変えることもできます。
更に言えば、様々な経験からフィードバックを得て自分を変えていく人もいます。
この場合は、少なからず自分自身の審美眼や意志に基づき、変化の方向性を選択することが可能です。自分というもののありかたを、「運命」のような絶対的で不可避なものにゆだねるのではなく、陶工がろくろの上で粘土を成形していくように、自らの手で創造できるのです。

2017年上半期、牡牛座の人々は「フィードバックを得て、自分という器を、自分の力で変化させていく」時間の中にあります。
上記の例で行けば後者の、「自分の手で自分を成形する」ことができる時期なのです。
私たちが自分の意志で変えることができるのはもちろん、今現在の自分自身だけです。
でも、フィードバックは、過去の行動から投げかけられてくるものであり、努力して生み出される変化は常に、未来に向かっていくベクトルです。
未来へのベクトルが変われば、過去からのフィードバックの意味も変わります。
たとえば、これから人にものを教えようとする人は、自分の過去の躓きや失敗体験がすばらしい財産に見えるでしょうし、これから難敵との勝負に出て行こうとする人にとっては、成功体験や努力の積み重ねが武器とも防具ともなるはずです。
自分がどこへ向かって行こうとするかで、「過去」の持つ意味は、変わるのです。

2017年上半期は、牡牛座の人にとって前半と後半に分かれています。
前半は「未来」を、後半は「過去」を担当します。
この上半期の前半、あなたは未来へのヴィジョンを、とても美しく力強く描くでしょう。
そして、そのヴィジョンをもとに、上半期の後半、過去を深く辿りなおし、ひとつの物語として再編するのです。
再編された過去の物語から未来のヴィジョンへと繋がっていく、その架け橋が今の自分の像として浮かび上がり、初夏、あなたは自分という器をどのように作っていくべきか、明確に認識することになるのだろうと思います。

「時期について」
1月は人にかこまれた、とても賑やかな時期となるでしょう。仲間が自然にあなたのまわりに集まってきます。あるいはあなたの方から、あるネットワークやサークルのような場所に足を踏み入れることになるのかもしれません。利害や上下関係のない、ごくフラットな、一人の人間として参加できる「場」に出会えそうです。
さらに、1月は未来のことを真剣に考える時期でもあります。もちろん、未来は予測することの難しい世界ですが、きちんと絵を描き、設計し、道筋をつけなければ歩いて行くことさえ難しい世界でもあるわけです。未来をぼんやりと思い描いているだけの時は、未来はなかなか答えてくれませんが、未来に向かって意思の手を伸ばす時、未来はあなたに応えてくれるようになります。この時期は特に、意識的に未来を設計しようとする人が多そうです。

2月は、自分の中に隠れた様々な敵と戦えるときです。誰の中にも「悪い癖」はあるものですが、そうしたクセと戦って、克服することができるでしょう。私たちは都合の悪いことを心の押し入れのような場所に押し込んで、見て見ぬ振りをして生きている部分があります。この時期はそうしたものを心の押し入れから出してきて、きちんと決着をつけることができるのです。
1月に得た「仲間」が、それをサポートしてくれる可能性もあります。

3月から4月は、大奮闘の時間となっています。非常に忙しいでしょうし、中には「生き方を変える」ような選択をする人もいるかもしれません。自立や独立など、自分自身の力で自分を立たせる試みを始める人もいるでしょう。
この時期は、強い不安を感じたり、時間をかけて迷ったり、悩んだりすることもあるかもしれません。これらは言わば、ひよこが卵の殻を内側からつつき破るような作業と言えます。新しい世界に出るために必要なプロセスなのです。

5月になると、4月中の迷いがすっと消えていき、卵の殻を破って外に出たひよこが自分の足でしっかり歩き出すように、さまざまなことを軌道に乗せていけるでしょう。「この道で大丈夫だ!」という手答えが感じられるはずです。
また、経済的な動きも大きくなります。この年初から未来に向けて計画を立て、様々な不安要素をひとつひとつ整理してきた結果、「手の中に入ってくるもの」が徐々に大きくなるのを目の当たりにできるでしょう。
経済力を身につけたいと思っている人、収入を増やしたい人は、この時期「勝負に出る」ことができそうです。

6月はとても気持ちの良い時期となるでしょう。キラキラした雰囲気に包まれ、楽しい時間をすごせるはずです。
長い時間を生きていると、いつのまにかゴミのようなものが隅っこに溜まってしまいますが、年明けからそうした「長きにわたって積み上げたもの」としっかり向き合った分、ここでは、大掃除が終わったようにクリアな気持ちになれるでしょう。
熱いコミュニケーションが生まれる時でもあります。多くの人と語り合い、そこから糧を得られるタイミングです。

「愛について」
本物の愛は、「相手のために何ができるか」「真に相手を幸福にしたい」と考える行為だと思います。だとするなら、この時期の牡牛座の人々はまさに「本物の愛」を、様々な形で体験できるはずです。
誰かがあなたのために、真剣に考え、行動してくれます。あるいはあなた自身が、誰かのために純粋な気持ちで献身し続けるのかもしれません。いずれにせよ、その愛によってあなたと相手の両方が、「救われる」ことになるようです。「救い」とは少々大袈裟に思われるかもしれませんが、私たちは誰もが、愛によって救われることを、心のどこかで願っているのではないでしょうか。
あなたが慢性的に抱えている問題や、密かに悩み続けてきたテーマに、愛がそっと触れるでしょう。そして、愛を手掛かりとして、あなたはその問題と向き合い、問題を昇華していけるはずです。特に2月と5月に、そのような展開の山場が巡ってきそうです。
他に、愛に強い追い風が吹くのは6月です。あなたの魅力が強く輝き、多くの人を惹きつけることになるでしょう。

「住処・家族について」
2月に変化が起こるかもしれません。家族との関係や居場所が、比較的唐突に変化する可能性があります。家族の中でずっと積み重なってきた矛盾が、ここでテーブルの上にのせられ、みんなで解決する機会に恵まれるのかもしれません。または、家族の誰かの人生が突然転機を迎え、あなたの生活もがらっと変わる、といったことも起こりうると思います。
あるいは、あなたが密かに望みながら叶えられずに来た「自由」が、ここで突然実現するのかもしれません。

「仕事・勉強について」
「継続は力なり」がこの時期のテーマです。
もともと「コツコツ続ける」ことは、牡牛座の人々にとってはかなり得意なことなのですが、「コツコツ続けられる状況をきちんと調えること」「スタートさせること」が、ちょっと苦手な部分があるのかもしれません。また、望ましいものを積み重ねればよい結果が出ますが、ゆがんだものを積み重ねてしまうと、大きな問題が「育って」しまいます。
この時期は、まず「積み重ねるべきものと、積み重ねるべきではないものを、きちんと切り分ける」ことが求められます。切り分けた上で、積み重ねるべきものだけを積み重ねるレールを敷くことになります。
過去にあまり望ましくないものを積み上げてきてしまった人は、それと向き合うことが必要になるでしょう。
ここで継続のレールに乗せたことは、この先かなり長い時間、あなたを支える柱となるはずです。

「お金について」
4月下旬から6月頭にかけて大きく動きそうです。収入を増やすために積極的な行動を起こしたり、大きな買い物に挑むなど、「勝負に出る」ようなタイミングとなっています。
さらに、6月はきちんと整理して流れを良くすることができるでしょう。
お金について長いこと悩みや迷いを抱えていた人は、2月から3月、そして5月に、しっかりその悩みに向き合い、折り合いをつけることができそうです。

「健康について」
2016年秋から、牡牛座の人々は健康や日々の生活のあり方をしっかり考える時間の中にあります。特に、長いこと健康問題を抱えてきた人は、ここで根本的な対策を打つこともできるようです。
ワーカホリックになりがちですが、そのために体調を大きく崩す可能性もあります。その場合、生活全体を「長く走り続けられる」ように再設計・再構築する必要があるでしょう。生活習慣については特に、現実に即した検証が必要です。
周囲との役割分担についても、理想ではなく現実を直視した形で構成し直すと、心身がふわりとゆたかになるかもしれません。