2020年牡牛座の下半期の占い

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内なる戦いの終わりに、自分のための「王座」を見いだす。

たとえばチェスや将棋、囲碁やオセロなどのゲームの場で、
「戦い」は非常に興味深い形で進みます。
確かに、盤面に「戦い」が繰り広げられているのですが、実際にそこにあるのは、
静止した、つめたい駒ばかりです。
熱いゲームが燃えているのは、この駒を時折動かすプレーヤーの頭の中、そして心の中です。
プレーヤーの内面では、闘志が燃え、危機感がざわめき、緊張がはしり、驚きが鳴り響き、
時間の先の先までを読む、さながらスリリングなドラマのような光景が展開しているわけですが、
それは、第三者の目にはほとんど映りません。
わずかに、盤面の駒の関係性と動きの中に、そのドラマが垣間見えるだけです。

このような状況は、私たちの生活の中にも時折、発生します。
第三者から見れば、その人がなにかと「闘っている」ようには、とても見えないのです。
でも、その人の心の中では、状況を何手も先まで読み、リスクを引き受けた上で、
思い切った選択を重ねていく、といったドラマが展開しています。
2020年下半期の牡牛座の世界でも、たとえばそんな「戦い」が展開していくようなのです。

2020年下半期の牡牛座を巡る星回りは、古く「隠れた敵と戦って勝利する」と言われます。
昔の王様や支配者たちが戦争を占ったときに、このように読んだものだそうです。
では、現代社会を生きる私たちにとって「隠れた敵との戦い」とは、どんなものがあるでしょうか。
たとえば「自分の中にいるもう一人の自分」、つまり、怯えたり立ちすくんだりする自分、
コンプレックスに縛られ続ける自分、「誰のせいなのか」を考え続けてしまう自分、あるいは自分を責めたり、「できない理由」を探し続けたり、自分で自分の身動きを封じてしまうような自分がいれば、
これと闘って勝利を収めることは、より自由な人生へと心を解放することにつながります。
あるいは「学んだこととの戦い」もありうるかもしれません。
私たちは幼い頃から教科書や先生の言葉を「正しいもの」として教えられ、信じています。
ですが、時代が変われば正しさも変化することがあります。
大人になると、教科書に含まれている誤りや、指導してくれた先生の未熟さや過ちに気づかされます。
信じていた「正しさ」にひびが入るのを目の当たりにするのは、非常に辛い体験です。
でも、教科書やかつての先生の誤りに気づくことは、まさに「人として成長する」ことを意味します。
ごく幸運な人々は、師とともに、そうした誤りを改める機会を持つこともあります。
2020年下半期、あなたはそんな戦いを体験するのかもしれません。
そしてその戦いの終わりに、自分が新しい社会的立場を得ていることに気づかされるでしょう。
これは言わば「戴冠」のような出来事です。自分のために用意された王座のような場所に、
2020年12月、あなたは静かに腰を下ろすことになるはずなのです。

・時期について

7月から8月はコミュニケーションに力がこもる、とても賑やかなタイミングとなりそうです。意外な人から連絡が入ったり、古い交友関係が復活したりする気配もあります。

8月から9月は家族や大切な人と過ごす時間が増えるでしょう。手紙を書いたりする場面もあるかもしれません。この時期、身近な人との結束を固め、未来への夢を語っておくことで、年末以降の大転換期が巡ってきたとき、家族のバックアップを得やすくなるかもしれません。

10月は少し「緩む」感じのある時期です。楽しいことが多そうですし、プレッシャーや気負いがやわらぎ、ひと息つける気配があります。

11月は人と関わる機会がぐっと増えるでしょう。力を貸してくれる人や、「こっそりいいものを渡してくれる」ような人も現れそうです。あるいはあなたが誰かを助けてあげられるのかもしれません。

12月は、くり返しになりますが、何度くり返しても足りないほど、大きなターニングポイントとなっています。今までとは違う世界に一歩踏み出す人、大きな決断をする人、公私ともに人生の岐路に立って選択をする人が多いはずです。
このタイミングでいきなり何かが起こるというよりは、2020年下半期全体を使って、この年末をゴールとして、着々と準備を進めていく、という流れになるはずです。

[テーマ別ひとことコメント]

・愛について

この下半期を通して「より高いものを求めよう」という思いが強まるため、個人としての愛情表現が少しおろそかになるかもしれません。「忙しすぎてプライベートな人間関係にすれ違いが生じる」という現象が起こりやすいのです。パートナーがいる人は、時々やさしい心の交流を持つことを意識する必要がありそうです。
時間さえ確保できれば、思い出話をしたり、お互いにしか分からないことを打ち明け合ったりする時間を多く持てそうです。また、お互いのピンチを助け合う場面も増えるかもしれません。これまで共有してきた時間と経験が、非常に大きな意味を持つようです。

フリーの人は、社会的に力を持った人に魅力を感じやすくなるかもしれません。でも、もし相手が、年齢や社会的地位などの点で、自分と対等な関係になかったならば、「もし、立場が違ったらどうだろう」というシミュレーションをしてみることも意味がありそうです。
というのも、人間は人の色々な面に魅力を感じます。見た目や肩書きなど、多くの条件を混ぜ合わせたところに「印象」ができあがっています。そこから「人柄」だけを抽出して好意を持つことは、ほとんど不可能なのです。最初は非常に魅力を感じても、つきあっていくと疑問が多くなり、最終的に「自分はこの人の人間性ではなく、立場や力に惹かれていたのだ」と気づく、といった苦い思い出を持つ人は、決して少なくありません。
この時期のあなたの「上を目指す」気持ちが、憧れや愛、尊敬の念と、複雑な重ね合わせ状態になっていないかどうか、その人がその力や立場を失っても関わりたいと思える相手かどうか、考えてみるべき場面もあるかもしれません。

出会いの場は、「第三者の目に触れないところ」にあるようです。誰かを助けようとしたとき協力し合った相手とか、困っているときに助けてくれた相手など、「サポート」が愛のきっかけとなる気配があります。強い相手よりも、弱さを理解し合える相手の方が、この時期は有望かもしれません。

愛に追い風が吹くのは8月後半から12月前半まで。この間、次々と面白い動きが起こりそうです。失った愛を取り戻す人も。9月半ばには、キラキラの出会いのチャンスがありそうです。

・住み処、家族、人間関係について

7月下旬から10月頭にかけて、断続的に居場所に動きがありそうです。家族の結束が強まり、あたたかな場所を整備できる時期です。
人間関係は9月末から12月前半にかけて、大きめの動きがあります。一度立ち去った人が戻ってくるような動きもあるかもしれません。特に11月後半から12月は、人と積極的に関わって多くを得られます。交渉事なども有利に展開しやすいはずです。
子育てに関しては10月、嬉しいことが多そうです。

・仕事・勉強について

本特集の冒頭で解説した12月の「グレート・コンジャンクション」は、牡牛座の人々にとって、ずばり「仕事・キャリア・社会的立場」の場所で起こります。「戴冠」とはすなわち、社会的に非常に重要な役割を担うことになること、そして、これまでよりも社会的に一段階高い位置に立つことを意味しているのです。新しい世界に飛び込む人もいれば、今ある場所で強い上昇気流に乗り、新たな地位に立つ人もいるでしょう。

2020年12月の大スケールの転機に向けて、この下半期いっぱい、精力的に勉強を進める人が少なくないはずです。一段高い場所にのぼるには、それなりの準備が必要になるのです。師について堂々と学ぶ一方で、水面下で進めるべき準備もあるのかもしれません。武器や防具のすべてを見せておく必要はなく、小出しにする、という判断もアリだろうと思います。

・お金について

4月頃からの経済的な上昇気流は、8月頭まで続いていきます。物質的なゆたかさを感じられる時期です。社会的には経済面で打撃を受けた人が多い時期ではあるのですが、牡牛座の人々は不思議と、この時期新しいビジネスの芽を見つけるなど、前向きな流れを掴みやすいようです。
11月下旬から年明けにかけても、経済環境が大きく動きます。特に11月末は「奇貨」と言えるような何かを掴める気配が。