アーカイブ記事
「外の世界」は、一般に、未知の魑魅魍魎(ちみもうりょう)が住む、たいへん危険な世界です。
あらかじめきちんと準備をし、警戒しながら慎重に出て行かなければなりません。
実際、「社会人になったら、もう学生気分では居られないよ」「甘えないで自分の足で立たなければなりません」「これからは激動の時代で、君たちはその激動に立ち向かわなければならない」等々、「中」から「外」へと出て行く時は、大変脅かされるものです。
ですがこの2021年下半期、あなたの体験する「外の世界」はおそらく、あなたに対して驚くほど親切です。外の世界はこの時期のあなたにとって、「打って出る世界」でも「勇気を出してチャレンジする世界」でもなく、「優しく教え導いてくれる、信頼できる世界」なのです。
運良く「いい人達に恵まれる」のかもしれません。ガイド役やコーチのような存在が、道案内を買って出てくれるのかもしれません。危険な場所を察知して避ける直観が働いたり、あらかじめとても優れた地図が手に入ったりするのかもしれません。いずれにせよ、あなたにとってこの時期、「未知の世界」は「慕わしい、恵み多い場所」です。
2020年以降、旅をすることはすっかり難しくなってしまいました。この先もまだしばらくは、気軽に旅行に行くことはできにくい時代が続きそうです。双子座の人々は生来「旅を愛する人」なので、この状況はことに息苦しく、辛く感じられるのではないかと思います。ただ、私たちはなにかを潤沢に使える時、その「貴重さ、ありがたさ」には気づきにくくできています。利用が制限されて初めて、「自分にはこれがなによりも必要だったのだ!」と自覚できるのです。
2020年からこのかた、あなたは「自分が何を必要とし、何に満たされていたのか」ということを、とてもはっきりと自覚したのではないでしょうか。旅や、人と会って話すことや、直に人に教えを請うこと、人に何かを教えることなどが、あなたにとっては呼吸のように大切で、それらが制限されてからは、「何とか方法を探して、それを実現しよう」と試み続けてきたあなたがいるだろうと思うのです。
そうした試みが、この下半期、大きな身を結ぶようです。コツコツと探し、作り続けてきた幾つものルートに、勢いよくコミュニケーションが流れ始めます。線路や道路が開通するような、生き生きとした勢いが感じられる場面が、たくさんあるでしょう。
この下半期は、双子座の人々にとって「旅と学びの季節」です。5月から7月に、「その学びや旅が、自分をどこに連れて行ってくれるのか」ということが見えたかもしれません。5月から7月は、2022年以降の世界の「予告編」のような意味合いがあったのです。
「この先に待っているのが、どんな世界か」がわかれば、俄然、準備しやすくなります。下半期を通して、「2022年からの展開」に照準をあわせ、その世界のルール、その世界の言葉、その世界で必要な様々な知識を精力的に学んでいけるはずです。
星占いには「学び」を象徴する場所が2つあります。一方は「居場所」の手前に置かれていて、もう一方は「外の世界」の手前にあります。前者は「生活するための学び、生命を守るための学び、基礎的な学び、過去と現在を繋ぐ学び」で、後者は「社会に生きるための学び、大人としての学び、専門的な学び、現在から未来への学び」と言うことができます。2021年下半期の双子座の「学び」は、後者の学びです。子供が大人から教わる学びではなく、大人が自分で選び取っていく学びです。
この下半期、あなたは一人の人間として、急成長を遂げるでしょう。視野が広がり、より多くの人と関われるようになり、より大きな責任を引き受ける準備が調うでしょう。尊敬する人から認められたり、「大人の仲間入り」を果たすような場面もあるかもしれません。
さらにこの時期、あなたに関わってくれる「他者」は、様々な価値あるものを授けてくれるでしょう。それらをひとつひとつ、大切に受けとって、すぐに「使う」ことができる時期でもあります。価値あるものや人からもらった貴重なものは、なかなか「使う気になれない」こともあるものですが、この時期は敢えてすぐに開封してみるのがお勧めです。というのも、それをあなたに手渡してくれた人は、それが「今」のあなたに必要だと見抜いて渡してくれている可能性が高いからです。
[時期について]
5月から7月は非常に忙しい時期となっています。大きなチャンスや転機が巡ってきて、新しい世界が視野に入るでしょう。ただ、それはひょっとすると「来年以降」のミッションの打診なのかもしれません。7月末には一旦「今現在のミッション」に戻ることになりそうです。去年の年末から取り組んできたことを、ここから年末にかけてしっかり「やり遂げる」モードに切り替わります。
7月下旬から9月半ばは、家の中のことや生活環境に変化が出てきそうです。引越や家族構成の変化などが起こりやすい時期となっています。特に、かなり遠方への転居を経験する人も、この時期は少なくないかもしれません。
8月半ばから10月はとても楽しい時期でもあります。居場所がゴタゴタする時期ではあるのですが、自分のやりたいことのための時間もちゃんと確保できるでしょう。また、この時期は「不思議と物事がうまくいく」感じもあるかもしれません。雄大な気流に乗っていくような、大スケールのスムーズさが感じられるタイミングです。
10月は人間関係に恵まれます。自分がやりたいこと、目指すものを心から理解し、肯定してくれる人がいるはずです。パートナーシップにも愛が満ち、人間関係を通してしなやかに成長できそうです。
11月から12月前半は、かなり忙しくなります。「やるべきこと」が山盛りになり、あちこちから出動要請を受けるかもしれません。人のニーズに積極的に応えているうち、誰かを「救う」ようなこともできそうです。
11月から2022年3月頭にかけては、経済活動に関して嬉しいことが多い時期です。特に、パートナーや関係者が経済的な危機に直面していたなら、この時期にその危機から脱出できるでしょう。自分でビジネスをしている人は、資金繰りがスムーズになり、安心して活動できそうです。素敵なギフトを受けとる人も。
[愛について]
8月から11月頭にまたがって、愛が大きく動きます。新しい出会いもありますし、失ったと思った愛の「復活」も期待できる時です。パートナーとの愛情関係がこじれたり、倦怠感を感じたりしていた人も、ここで愛に努力を注いだ結果、愛が新しい形に「蘇る」かもしれません。
11月から2022年3月頭は、非常に官能的な時期となっています。パートナーと心ゆくまで「魂の融合」を感じられるような、素晴らしい時間を過ごせそうです。フリーの人もカップルも、なにかと誘惑が多いときなので、相手の意図の所在を確かめること、「自分の人生において、何を優先するか」ということを、念頭に置きたいところです。
愛を探している人は、8月後半から9月頭、10月から11月頭、12月半ば以降にチャンスが多そうです。カップルも、この時期は情熱的な時間を過ごせるでしょう。
[目標・仕事について]
5月から7月頃、「目指すべきもの」がはっきり見えそうです。自分が登っていきたい場所、掴みたいポジション、やりたい仕事などの像が見えます。そこで「見えたもの」を目指すために、7月末から12月末にかけて、精力的に学び、準備を進めていけるでしょう。初夏に発見した目的地を目指し、秋から冬にかけてひたすら山を登っていくようなイメージです。
学ぶこと、視野を広げることが、この下半期全体のテーマとなっています。この「学び」には、しっかりしたゴールがあります。漠然と「力を身につけたい」といった発想ではなく、「あの場所にたどり着くためには、何が必要か」というふうに、ゴールから必要なものを逆算して、そこからカリキュラムと計画を立てて進んで行く姿勢が大切です。
「誰を師とするか」「誰に教えを請うか」ということも、この時期の大きなテーマです。特に11月以降、経験や知識、ノウハウなど、大きな知的財産を「受け継ぐ」ことができるかもしれません。
12月末以降、2022年は「飛躍の時間」です。キャリアにおいて大きなステップアップを経験する人、大成功を収める人もいるでしょう。その場所を視野に入れて、しっかり力を積み重ねて行きたいときです。
[家族・人間関係について]
2021年、双子座の人々の眼差しはとても遠い場所、広い場所に向かっているため、居場所のことがおろそかになりがちかもしれません。この夏から秋口は、そうした部分のフォローができそうです。自分を守ってくれている人、支えてくれている人の存在に目を向け、「誰が何をしてくれているのか」をはっきり意識化しておくと、どんなに遠くに出かけたときでも、心の結びつきを失わずにすみます。
家族関係に変化が起こりそうなのは7月後半から9月半ばです。
人間関係が「動く」のは、10月、11月下旬から年明けです。特に12月は、タフな交渉が発生する気配があります。自分がやろうとしていることを周囲に理解してもらったり、対話によって必要な条件を勝ち取ったりする必要が出てきそうです。
情熱を分かち合えるような、刺激的な出会いもあるでしょう。この秋から冬に知り合った人とは、2022年の「大活躍」の場でタッグを組めるかもしれません。
[お金について]
11月から2022年3月頭にかけて、雄大な追い風が吹いています。ただ自分の手の中にお金が入ってくるというより、自分を取り巻く大きな人間関係の中に、ゆたかにお金が「巡る・回る」ようになる、という時期なのです。お金は社会の血液のようなものです。この時期、あなたを取り巻く社会の「血の巡りが良くなっていく」感じがあるでしょう。