2015年双子座の下半期の占い

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「全体を眺める総論」
牛や鹿、馬などの赤ちゃんは、生まれ落ちてまもなく、自分の足で立ち上がり、母親のおっぱいを探し当てて飲み始めます。
一方、人間の赤ちゃんはというと、そんな具合にはいきません。人間の赤ちゃんが自分の足で歩き始めるまでには、かなりの時間がかかります。
もし、人間の赤ちゃんが、子鹿や子牛のように、生まれ落ちてすぐに動き始めたら、どうでしょうか。もしかすると、大人はそれを、なかなか受け止められないかもしれません。感情と五感と、ある種の「持って生まれた傾向」はあるにせよ、それ以外はまるで空っぽの状態でいてくれるからこそ、大人は赤ちゃんの存在を何とか(それでも、心理的・物理的ハードルが存在する場合も多々ありますが)、受け止められるのではないでしょうか。

たとえ、どんなに歓迎されているお客様でも、「他人」が家の中に入ってくれば、緊張感が生じます。お互いの文化や常識に慣れず、最終的には「早く帰ってくれないかな」と思うことがあるものだと思います。自分で産み落とした赤ちゃんであっても、「自分以外の人間」という意味では、「他者」です。出産は一つの「出会い」です。
多くの人が「居場所」や「家族」を持ちますが、そこにいる構成員はすべて、最初は「他者」だったのです。そんな「他者」が「身内」と呼べる存在に変わるまでには、時間も手間もかかります。
文化も価値観も違う「他者」が、「身内」になるまでに踏まなければならないプロセスは、実際、気が遠くなるほど複雑で、本当にのろのろと、少しずつしか進まないものです。「全くの他人同士が出会って、徐々に身内になる」というプロセスを描いたドラマは、いつの時代にも人気を集めます。それは、誰もが多かれ少なかれ、身内になることの複雑さを請け負って生きているからなのかもしれません。

私たちは皆、最初は誰に対しても「他者」である赤ん坊として生まれてきます。そのからっぽの状態から、親や育ててくれる人々の力で、10代の終わり頃までには相当多くのルールや文化を詰め込んでもらうことになります。ですがその後も、他人と出会って親しむことで何かを受けとり、受けとったもので自分をつくっていく、というプロセスが進んでいくことには、変わりがありません。他人と出会い、他人が「身内」に変わり、「身内」との関わりが生活を作り、その生活の積み重ねが、人生です。

2015年下半期は、そんなプロセスの流量が非常に多い時期です。言わば「他者」が「自分の世界」に流れ込んでくるような時間帯なのです。
それはまるで、野菜と土壌の関係にも似ています。土壌に水や養分や新たな土が入り込むと、野菜はその土壌の変化にダイレクトに反応して、色や姿を変えます。土の変化によって果実が甘味を増すこともあれば、逆に、根っこから枯れてしまうこともあります。
出会った「他者」と、話し合いながら、取っ組み合いながら、勉強しながら、わかり合いながら、土と自分とが新たにできあがっていく時間なのです。
具体的には、家族が増える人もいれば、家を造る人もいるでしょう。それ以外にも有形無形に、新しくゆたかな「居場所」ができていきます。地域コミュニティでの活動に取り組んだり、自分の周りの人々への責任が重みを増したりするでしょう。この「居場所を作る、ゆたかにする」プロセスは、2016年の半ばまで続いていくストーリーです。

その随所で「他者との関わり」がポイントとなります。この「他者」は、パートナーや身近な人である可能性もありますし、年長者や、関わるのに少々緊張感を伴う立場にある人となる可能性もあります。あるいは、居場所を作るにあたって、関係者に対し大きな責任を負うことになるのかもしれません。

「自分自身のこと(心、身体、夢、成長)」
夏から秋にかけて、とても「勉強できる」時期となっています。特に、2014年の夏以降、個人的にコツコツ勉強を続けてきた人は、その成果が表れるとともに、さらにスケールを大きくしていけるでしょう。10月上旬まで、素晴らしい知的成長期です。
この時期、話し方や考え方が様変わりする人も少なくなさそうです。情報を仕入れ、知識を増やす中で、価値観が少しずつ変わっていきます。身近な人との対話の中にも、物の見方を変えるきっかけがたくさん詰まっているようです。
9月下旬から10月頭にかけては、夢が一皮むけるかもしれません。一つの夢を叶えると、それを土台として新しい夢への可能性が膨らみますが、そんな「夢のステップアップ」がこの時期、少々意外な形で起こりそうです。また、恋愛経験や創造的な活動における過去からの蓄積が、あなたの「夢の脱皮」に強い影響を及ぼす気配もあります。

「他者のこと(人間関係、役割、ギフト」
人間関係はこの時期、ごくゆっくりと変化を始めます。時間をかけてしっかり関わっていくべき相手が見えてきますし、「他者に対して責任を負う」ことが大事なテーマとなるでしょう。
年の離れた相手や、たとえば「担任の先生ではなく、校長先生」「直接の上司の上司」「先輩の先輩」など、かなり目上の人物との間に接点が生じ、そこから学ぶ機会が増えるはずです。

ここから2017年頃にかけて、パートナーを得る人も少なくないはずです。パートナーシップこそ、「時間をかけて作る人間関係」「責任を引き受ける人間関係」の最たるものです。
自分の生き方と、「他者」の生き方をすり合わせていくことは、とても大変ですし、勇気や覚悟が必要となります。でも、それをする価値のある「相手」が、ここから2年ほどの間に、あなたの前に現れるだろうと思います。

「外の世界(仕事、勉強、社会的な活動、目標)」
光が見えてきます。これまで、理想は大きく膨らんでいくけれども、なかなかそれを現実化できなかったり、方向性が漠然としか見いだせなかったりしたなら、このあたりから物事が具体化していきます。
その「具体化」には、ある特定の人物が関わってくれているようです。冒頭から述べたことと関係していますが、目上の人や年長者、あるいはあなたを導いてくれる立場にある人の手助けで、あなたのもやもやっとした理想が形になるのです。
12月、誰かと協力して目標を目指すレールが敷かれます。

「中の世界(居場所、身近な人々、所有、土台)」
6月末から8月頭にかけて、経済力が増していきます。出るほうも入るほうも振り幅が大きく、乗りこなすのが大変かもしれませんが、そこで経済的な「基礎体力」が増していくのではないかと思います。鍛えられる、という感じがあります。

また、去年の中ほどからそうした流れの中にあるのですが、特に6月から9月にかけて、兄弟姉妹との関わりが厚みを増すでしょう。兄弟姉妹の誰かが人生の転機を迎え、それに深く関わるところから関係が変わっていく可能性もあります。

8月中旬から2016年中ほどに跨がって、前述の通り「居場所」を作る時期に入っています。今年9月までは、居場所作りも一つの任務や責任のように思えるかもしれませんが、9月以降は居場所を得ることや身内との関係を作ることが、非常に広い意味で、ゆたかな「出会い」だと感じられるようになるはずです。

「恋愛について」
夏から秋にかけて、熱いコミュニケーションが展開されます。恋愛においてもこの追い風を受けて、たくさんの対話の時間が生まれるでしょう。愛を語り合い、あるいは、愛を育てる小さな旅に出る時期です。
恋を探している人は、この時期、コミュニケーションの「量」に注目するといいかもしれません。たくさんの人とさまざまな手段で対話し、特に「積極的に耳を傾ける」ことで、きっかけを多く作ることができるでしょう。

愛にもっとも強い追い風が吹くのは、11月から12月です。また、9月中旬から10月上旬にかけては、失った恋を取り戻す人もいそうです。これが「ものになる」かどうかは、このあとの2カ月をどう過ごすかにかかってくるのだろうと思います。

「愛」はリクツに合わないことの多い世界です。リクツに合わない自他の気持ちをどう「容れる」かが、この時期の愛におけるテーマと言えるかもしれません。人の内部に愛という波立つものを容れる丈夫な器があるとして、その器の「容量」が、この時期、拡大
しようとしているのです。

「タイミング」
6月から10月頭にかけては、とても賑やかです。
あちこち出かけたり、たくさんの人々と交流したりして、見聞を広めることができるでしょう。受発信が熱く盛り上がり、大いに知力を強化することができます。向学心を刺激され、集中的に勉強に打ち込む人もいるはずです。行動範囲もぐっと広くなるでしょう。
また、6月から8月上旬にかけては、前述の通り、経済的な動きの大きい時間帯となっています。大きな買い物をする人もいるでしょうし、経済面で「勝負」をかける人もいるはずです。

9月から11月前半にかけては、居場所や家族、住処(すみか)に大きな変化が起こりそうです。引っ越しや不動産取得、家族構成の変化など、普段の景色が勢いよく変わるでしょう。
この動きは2016年半ばまで続く、少々長丁場の変化です。美しく活気のある、ゆたかな生活の場を創造することができます。
特に、9月半ばから後半にかけて、「自分が居るべき場所」を強く意識する人が多そうです。

9月半ばから10月上旬は、星座を問わず少しペースダウンする時期となっています。愛や創造的な活動、子どもとの関係などにおいて、混乱を来すかもしれません。とはいえ、この時期に起こる問題のほとんどは、時間が解決してくれるでしょう。
その一方で「愛の再生」が起こる時期でもあります。あるいは、昔の趣味を「復活」させる人も多いだろうと思います。

11月後半から年末にかけては、素晴らしい愛の季節です。
また、クリエイティブな活動に取り組んでいる人には、強力な追い風が吹くでしょう。子どもを望んでいる人は、この時期にきっかけを?めるかもしれません。