2020年双子座の上半期の占い

アーカイブ記事

切っても切れない関わりの中で、「人生の理想」を掴む。

「義理と人情」
両者はワンフレーズでくっついているので、
「愛と友情」のように、似たようなものと思われがちです。
ですが実は、その内容は大きく異なっていて、時に対立することもあります。
ある落語の中の女性は、再婚相手の継子への「義理」と、
再婚前に産んだ子どもへの愛という「人情」の間で板挟みになりました。
一方を守れば一方が殺される、義理を守るか人情に流れるか、と悩んだのです。
義理は人間関係における倫理的な論理、筋道のことで、
人情は、だれもが抱かざるを得ないあたたかくウェットな感情のことです。
特に「義理」は、それが倫理道徳に根ざしたものであるがゆえに、
人として正しく生きたいという「感情」とつながっていて、複雑です。

これは、2020年の双子座の人々が
「義理と人情の板挟みになる」という占いではありません。
そうではなく、人と人とはしばしば、
切っても切れないなにごとかで結びつけられ、
その結び付きを生きるところに人生が意味を増していくものですが、
双子座の2020年はその点に、特に強いスポットライトが当たるのです。
たとえば「契約書」で結ばれた関係ならば、
契約を解除すれば「切る」ことができます。
でも、心情的に、あるいは深い義理の世界で結ばれた関係ならば、
かたちの上でどんなに切り離したとしても、切れるものではありません。
2019年までの双子座は、どちらかと言えば
「出会ったり、約束したり」といった、
「まだ切ろうと思えば切れる関係」の段階にあったのです。
それが2020年になると、「切っても切れない関係」が育ち始め、
お互いの人生の一部をシェアするということのリアリティが重みを増すのです。
「切っても切れない」のは、心情的な結び付きに加えて、
あなたがどんな人間として生きていきたいか、
というその「信念」にも関係する話です。

「正義」をもって見知らぬ他者を遠くから批判し、非難する、という行為が、
今の社会ではあたりまえのように横行しています。
ゆえに「出来るだけ正しく生きよう」「決して間違いを犯さぬようにしよう」と、
身をすくめ、常に内面化された自己批判の目で自分を戒めながら生きている、
という人も多くなっているように思います。
この場合、「正しさ」はすでに自分の外部にあるだけで、
自分の中に「こういう人間として生きたい」というイメージはもはや、
浮かびようがありません。
目に見えない「他者の集団」に明け渡された人生の理想は、
切り花のように根を持たず、いつか、枯れて萎んでしまいます。
2020年上半期の双子座の人々は、
あくまで他者との関わりの中に深く身を置きながら、
そうした「人生の理想」を、自分の手に取り戻すことを試みるようです。
自分を自分として正しくあらしめるものは、自分自身の美意識です。
人と触れあう時、人と愛し合う時、人と経験や時空を分かち合う時、
どんな自分として生きていたいか。
この問いへの答えが、あなたを新しい人生のステージへと導くはずです。

・時期について
1月は人間関係において「だんだんと森の深いところに分け入ってゆく」ような感じがあるかもしれません。単純だと思っていた相手が複雑な内面を見せてくれるようになったり、口約束が現実化していったりするタイミングです。また、人からリソースを借りられる場面も増えそうです。自分一人の力では到底叶わないようなことを、人の力を借りて実行できます。

1月半ばから2月上旬は、キラキラしたチャンスに恵まれる、素晴らしい時間となっています。かねてから望んでいたポジションを任される人もいれば、得意分野で大活躍する人もいるはずです。

2月半ばから3月は、人から様々なものを受け取ることになるでしょう。心のこもったもの、重みのあるもの、「継承する」ことを託されるものなど、受け取るのに少し勇気が要るものもあるかもしれません。「世代」ということが意識に上りやすい時期でもあります。自分につらなる歴史を学びたい気持ちも湧いてきそうです。

4月からは、素晴らしい愛に恵まれるキラキラの季節に入ります。今回はこの「キラキラ」が、うれしいことに8月頭まで続いていきます。人から褒められたり、誘われたりする場面も多いでしょう。ファッションやヘアスタイルなどを刷新する人もいるはずです。もちろん、恋愛やパートナーシップにも嬉しいことが多いでしょう。

4月から5月は、旅の季節でもあります。遠く冒険旅行に出て、得るものが多いでしょう。この先住んでみたい場所、通いたいところを探して回る人もいるかもしれません。自分と遠い場所との結び付きを得られる、「縁」の時間です。

5月半ばから6月は、非常に忙しい時期で、「大勝負」に挑む人も多そうです。かなり重要なポジションを任される人もいるはずです。少し背伸びして、ムリにでもチャンスを掴みたいところです。

・愛について
2019年は「パートナーシップの年」で、愛についても深く考え、大きく成長した人が少なくないはずです。
2020年はそれを「受ける」ような形で、「愛の季節」であり、「融合の時間」と言えます。幾人かとの距離感がぐっと縮まりますし、助け合い、支え合う場面が増えるでしょう。

また、2020年の双子座の愛を語る上で欠かせないのが、4月から8月の頭という時間帯です。この期間、愛の星・金星がまさにあなたの星座に長期滞在するのです。愛の女神に祝福されたような数ヶ月の中で、新しい愛を得る人もいれば、自分の中に芽生えつつある愛に気づく人、愛し愛される幸福を知る人もたくさんいるはずです。

年明けから2月半ばは、2019年中に築いた愛の関係を、より熱く生きることになるかもしれません。たとえば、出会ってからずっと仲良しで一度もケンカしたことがなかった二人が、初めてケンカをする、といったことがあるかもしれません。ある程度関係ができあがったからこそ可能になる衝突、自分の思いをぶつけられる安心感が、そこに見つけられるだろうと思います。
この時期は情熱的な出会いが生まれやすい時期でもあります。率直さや正直さ、真剣さが愛に近づく原動力となるでしょう。

4月以降は花盛りです。愛を探している人は特に、イメージチェンジをして、新しい場所に出向くようにすると効果があるかもしれません。
すでにパートナーがいる人は、あなたの中に溢れる愛をどんどん相手の方に「流し出して」いくことになるでしょう。愛情表現もいつもよりずっと豊かなものになるはずです。

・住処、家族、人間関係について
旧年中に活性化した人間関係の中から、より踏み込んだ関係が生まれそうです。一対一の関係が家族ぐるみの関係へと発展したり、時々立ち話をするだけの仲だったのが子どもを預け合えるような関わりに変化したりと、お互いのテリトリーに少しずつ入り込むようなことが起こりやすいのです。
頼りあえるのは素晴らしいことですが、こうした関係には一般に、依存や複雑なトラブル、心情的な行き違いなど、リスクを含むこともあります。相手をよく知ろうとすること、自分の思いを遠慮せず率直に伝えること、なんでも自分のせいだと思い込まないこと、等々、こまやかな対策を通して、結果的には人間関係力や人を見る目が養われるはずです。

おそらく「完璧な人間」というのは存在しません。自分にも相手にも欠点があります。この時期はお互いの欠点がよく見えやすいのですが、そのこと自体は大きな問題ではありません。ただ、他人の欠点に関しては、「耐えられる欠点とそうでない欠点」は、みんな違っているものです。ガマンできるかできないか、自分の心にいつも確かめてみる態度が大切です。

親族からも頼られやすい時ですし、自分からも、困ったときは頼りたくなるでしょう。この時期は基本的に「自分から人に頼ること」にはそれほど問題は起こらないはずですが、「頼られる」時には、内容や相手の心づもりをしっかり確かめることが大事です。

・仕事、勉強について
向学心に火がつくときです。しかも、この火は短期的に燃え尽きるようなものではなく、この先数年、場合によっては10年から30年というスパンで、あなたのライフワークの種火となっていくかもしれません。3月半ば以降に芽を出す「勉強欲」「発信欲」「探究心」は、特に長期的なテーマをはらんでいます。

仕事に関しては、1月半ばから2月頭に素晴らしいチャンスが巡ってきそうです。理想をしっかり掲げ、できるだけ詳細なイメージを描くことで、チャンスのポテンシャルを倍加できます。
さらに5月半ばから6月は「勝負」の季節です。大きな企画を実現する人、目指すポジションに駆け上がる人も多いでしょう。

・お金について
資金調達、細かな貸し借り、ローン、保険、相続といった、「他者を巻き込んだ経済活動」が拡大しやすい時期です。2017年の終わり頃から、他者とのしっかりした経済関係を少しずつ作ってきた人も少なくないはずですが、ここへ来てどーんと大きなアクションを起こせます。特に、あなたの活動に外部から資金が入る、といった形になりやすいようです。運用や返済の計画をしっかり立て、現実的に動く事がポイントです。
3月から5月が特に、動きの大きい時となっています。

1月前半、そして6月後半は経済力に関するターニングポイントが巡ってきやすいタイミングです。臨時収入があるなど、物質的に嬉しいことが起こりやすいでしょう。

また、愛の星・金星はお金と豊かさの星でもあります。4月から8月は単純に「金運のよい時期」とも言えます。とはいえ、散財も多くなりがちなので、ここでも計画はしっかり立てたいところです。

・健康について
たとえば、「いろいろな人との会食が続いて胃もたれがする」「人に気を使っていたら胃に穴が空きそう」などということがありがちな時期です。どちらかと言えば「人の都合に合わせる」ような場面が多いので、つい自分のコンディションを犠牲にしてしまいがちなのです。でも、それでいいわけはありません。多少「空気が読めないと思われるかな」という恐れがあっても、自分の体を優先することが大事です。

4月から8月の頭は、「美しくなれる時期」でもあります。健康にも上向きの風が吹く時期です。普段から体調不良に悩んでいる人、生活態度を改めたい人は、4月以降に何か楽しい形で、新しい生活のありかたを作り出せそうです。