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先日、あるテレビ番組で、こんなエピソードが紹介されていました。主人公は古い工場を継いだ二代目社長です。亡父が経営していた会社を勇を鼓して継いでみれば既に借金だらけで火の車、売り上げも右肩下がりで途方に暮れていたところ、ある時、古くからの取引先が「こんな製品を作って欲しい」と頼み込んできました。それは作るのが非常に難しい上、「そんなものを欲しがる人はほとんどいないだろう」と思えるようなものだったのですが、強く頼み込まれてイヤイヤ試作を続けるうちに、だんだんと「これは新しい時代に合っている、いけそうだ」とわかってきたのです。そこから本腰を入れて製造を軌道に乗せ、やがてそれが主力商品となって、会社を見事、黒字経営に建て直すことができたのでした。
2022年上半期の蟹座の星回りを見て、上記のエピソードをふと思い出しました。というのも、2022年上半期、蟹座の人々は「自分の学びによって、古い利害関係を新しい軌道に乗せる」ことをミッションとしているからなのです。「取引先の人に新しい時代の方向性を教えてもらう」「長いつき合いの人から強く提案されたことが、未来の活動につながる」。このような動きが、2022年上半期、蟹座の人々の世界でもしばしば、起こるのではないかと思うのです。この場合、あなたが「教える側」に立つのか、それとも「教えてもらう」側に立つのかと言えば、「どちらもアリ」だろうと思います。本物の学びは決して、一方通行ではありません。たいてい、教えられることは教えることであり、教えることは教わることなのです。
2022年上半期は、蟹座の人々にとって「学びの時間」です。知識の上でも、精神的にも、急成長を遂げる人が少なくないはずです。また、まだまだ自由に旅行ができる状況ではなさそうですが、なにかしら重要な用件のもと、限定的にでも「遠出する」「旅をする」ことになるかもしれません。未知の世界に足を踏み入れ、まっさらな気持ちで大きなテーマを学ぶ機会に恵まれる時期なのです。
ここ数年、社会には一気に新しい価値観が浸透しつつあります。「古いやり方が通用しない」と嘆く人がいる一方で、「今こそ自由になれた、解放された」と喜びを語る人も多く目にするようになりました。でも、「新しい価値観」は日々関わる人々の全てに一気に根を下ろすわけではありません。いち早くそれを受け入れられる人もいれば、長く「置き去りにされる」人もいます。「新しい価値観」を自分のものにするには、ただ「心を入れ替える」ようなことでは済まない場合もよくあります。特に今この時代の変化は、心を落ち着け、頭を垂れて、真剣に「学ぶ」気持ちを持たなければ理解できない部分がたくさんあるように思われます。2022年上半期のあなたは新しいことを多く学び、それを身近な人と分かち合っていけるでしょう。ともすれば「置き去りにされ」がちな人々を、どうすれば未来へと「一緒につれていく」ことができるのか、それを考えることになるでしょう。
あなたは一人で決断し、一人で行動することのできる人です。ですがその一方で、だれよりも「見捨てない」人でもあります。「ついてこられない人は、置いていけばいい」という発想は、あなたの中にはあまり存在しません。2022年上半期、あなたは遠い世界を見つめつつ、今繋がれている「心の手」を放さない方法を考え、そして、見事にその方法を編み出すことになるだろうと思います。
[時期について]
1月は非常に忙しい時期となりそうです。2021年にやり残したことを片付けたり、これまでのことを振り返ってフォローしたりといった作業が多くなるのかもしれません。また、多忙さのあまり体調を崩していた人は、ここでしっかり「メンテナンス」することになるでしょう。
年明けから3月頭にかけては「人に恵まれる」時期でもあります。公私ともに人と関わる機会が多くなりますし、情熱や愛情をぶつけ合うような、かなりドラマティックな展開になるでしょう。タフな交渉ごとなども発生するかもしれませんが、ここでは「冷たい対立」ではなく、お互いに好意や積極的な思いがあるからこそ、真剣に勝負しなければならない、という流れになるはずです。前向きな思いを大事にして、遠慮せずにぶつかって行けば、素晴らしい着地点にたどり着けるはずです。
3月から4月半ばは、経済活動に熱がこもります。特に、人からリソースを提供されたり、サポートを受けることができたりと、「他者からの恩恵」を受けやすいでしょう。
この上半期全体を通して「遠出」の雰囲気が強いのですが、特に4月から5月にかけては「冒険の時間」となっています。コロナ禍がまだ完全に収束しているわけではなさそうで、自由にどこにでも出かけられる、という状況ではないかもしれませんが、それでも遠出の機会が増えるかもしれません。また、物理的移動ではなくとも、知的に、あるいはコミュニケーションの場で「未知の世界に足を踏み入れる」ような体験をする人が多いはずです。知的・精神的に急成長できる時です。
5月半ば以降は、一気に忙しくなります。約12年に1度の「社会的立場・キャリアの大転換期」に突入するからです。ここから2023年前半に跨がって、素晴らしいチャンスを掴んで「ブレイク」する人も少なくないでしょう。特にこの5月末から7月頭にかけては、大勝負に出られるタイミングです。大胆かつ勇敢に。
仕事などは特にしていない、という人も、周囲に対する自分の立ち位置が変わったり、一気に「責任者」「大黒柱」のようなポジションに立つことになるかもしれません。人から頼られ、リーダーシップを発揮することになるでしょう。あるいは、これまでどちらかと言えば「人に従う」立場だったのが、ここからは「自分で決める」立場へと変わる、といった変化が起こる可能性もあります。独立したり、自分の世界を確立したりできる時です。
[愛について]
2021年11月から2022年3月頭までは、蟹座の人々にとってすばらしい「愛の季節」となっています。愛する人のためにできることがたくさんありますし、愛する人もまた、あなたのために惜しみなくエネルギーを注いでくれるでしょう。愛情表現は鏡のようなもので、お互いに増幅し合えます。
お互いの認識がかみあわなくて、行き違いや衝突が多かったカップルは、この時期そうした「ボタンのかけちがえ」を、しっかり根本をたどって修正できるかもしれません。
なぜか傷つけ合ってしまうような関係性は、しばしば、「自分で自分の傷に気づいていない」という所から生じることが多いようです。弱さを否定し、強くある事ばかり求められる現代社会では、「自分が傷ついている」ということに気づくこと自体が、とても難しくなっているのです。でも、ひとたび「自分は傷ついているのだ」と気づくことができれば、大切な人とのコミュニケーションの問題の、解消の糸口が掴めることがあります。大切な人との関係に悩んでいる人は、自分の弱さや悲しみ、痛みをお互いがまず自覚するところから、この時期、幸福への道へ踏み出せるだろうと思います。
愛を探している人は、特に年明けから3月頭まで、出会いのチャンスが目白押しです。どんな手段でもとにかく「動いてみる」ことが大事です。「失敗したくない」と思うとつい、頭であれこれ考えてしまいがちですが、大事なのはフィーリング、心です。ハートで感じることが、愛の関係ではとても役立ちます。たとえば、結果的にうまく行かなかったカップルがよく、「思えば出会った頃、不思議だったことがあった」「違和感があったけれど、こんなモノかと思った」などと口にします。彼らは「感じていたけれど、感じたことを軽視した」部分があったのではないかと思います。どんなに条件がぴったりでも、「気持ちがフィットしない」なら、それは大問題なのです。この時期は特に、心で感じたこと、感覚的な反応が、愛の関係においてとても大きな意味を持つようです。
[目標・仕事について]
この5月から2023年前半は、何が起こってもおかしくない、大チャンスのタイミングです。約12年に一度、木星が蟹座にとっての「キャリア・社会的立場・仕事」の場所に巡ってくる、一大転機なのです。昇進や転職、独立、起業そのほか、仕事に関しては「何でもアリ」の大ブレイクの時間です。
12年ほど前から取り組んできた活動があれば、ここで「一段落」し、新しいステージへと進んでゆくことになるかもしれません。また、かつてとは全く違った価値観に基づいて仕事を選び始める、という人もいるだろうと思います。
いわゆる一般的に言われるような「仕事」をやめ、今の自分が本当に担うべきだと思える任務を引き受けてゆく人もいるでしょう。それは、たとえば家族や身内のケアのような仕事、あるいは直接利益に結びつかない活動、または、もっとスケールの大きな活動なのかもしれません。いずれにせよ、その新しい立場や活動が、世の中的には「仕事」とは見なされていなくとも、あなたの中でそれが目指すべき目標となっていれば、充分以上に立派な「仕事」です。そうした、ごく広い意味での「仕事」についても、この時期の「一大転機、大チャンス、大ブレイクの時間帯」という解釈はばっちり、当てはまります。
年明けから4月までの時間帯は、去年からの流れの中での「調整」に軸足を置くことになるのかもしれません。初夏以降新しいことを始めるために、これまでの色々な方面との関係性を調整し、新しいフォーメーションを作る必要があるかもしれません。いろいろな人と話し合い、利害調整を行い、いい雰囲気や場を作ってゆけるでしょう。
3月末から4月は毎年、明るい忙しさに包まれるタイミングとなっています。今年は特に「福の神」のような人物が、素敵なチャンスを運んできてくれるかもしれません。
[家族・人間関係について]
「一対一の関係」がとても大切です。更に、そこで「心を交わす」ことが非常に重要になります。論理的な正しさとか、立場の上での「正解」などは、この時期はほとんど役に立ちません。むしろ、人間としての生な感情、正直な願い、密かな野心や欲望などが、人間関係の上でとても重要になるのです。もちろん、いつでも感情を大爆発させるほうがよい、というようなことではありません。ただ、表面的なやりとりや「たてまえ」が、あまり役に立たないなと思ったら、それにしがみつく事なく「本当の言葉」で語ることを心がけると、人間関係は結果的に、望ましい方向へと動いていくでしょう。
愛情表現、お礼を言うこと、好意を表すこと、相手をほめること。人間関係におけるあらゆる「スイートな部分」が、この時期はとても役に立ちます。家族との関係においてももちろんそうです。甘え合い、優しくしあうこと、ふざけたり遊んだりすること、お互いを楽しませようとすること。忙しければ忙しいほど、責任感が強ければ強いほど、こうした「甘い部分」が後回しになりがちですが、この時期の人間関係は身内との関わりも全て含めて、「甘い」部分がたくさん必要なのです。
特に年明けから3月頭にかけては、あなたの中のスイートな部分を惜しみなく使うことで、ケンカにも勝てますし、交渉も有利に進められるだろうと思います(!)。
[お金について]
2021年はかなり思い切った決断をした人も少なくなかったはずです。2022年は「その先」が見えてきますが、一時的に多少、見通しが厳しくなるかもしれません。2021年に蒔いたタネから「すぐに芽が出て収穫できる!」というわけにはいかない気配がありますが、決して悲観する必要はありません。今はまだ実りがなくともコツコツその苗を育てていくうちに、2023年にはきっと、あたたかな時代が巡ってきます。目先の小さな利益に拘らず、長い目で見ることがとても大事です。時間をかけなければ育たないものを、今のあなたは育てているのです。