2012年蟹座の下半期の占い

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強いリーダーシップを発揮してほしい、責任をきちんととってほしい、この仕事をしてほしい、このくらいのレベルを達成してほしい、空気を読んでほしい、愛想よくしてほしい、尊敬されるほどマジメであってほしい、規律は遵守してほしい、今は声をかけないでほしい、ニーズを理解してほしい、自分のことは自分でやってほしい、決められた時間に来てほしい、五分前に来てほしい、いや、少し遅れていくのがマナーだ、自分を支えてほしい、ありのままを受け止めてほしい、こっちを向いてほしい、話を聞いてほしい、etc,.
いくら挙げてもきりがないほど、私たちは無意識に、自分以外の誰か・何かに対して、期待し続けて生きています。
同時に、私たちは無意識に、数限りない期待を周囲からキャッチし、その期待を叶えようとして、努力し続けます。
全ての期待を叶えられたらどんなにいいか!と思いますが、残念ながら、自分に寄せられる全ての期待を叶えてあげるなんて、たぶん、無理です。
どんなにつよい人でも、どんなに優秀で魅力的な人でも、きっと、どこかで誰かを、がっかりさせたことがあるはずです。

蟹座の人は、人を自分の力で喜ばせるのが好きです。
「ありがとう、あなたのおかげだよ」と言われるだけで、全ての犠牲が報われると感じます。
特に、大切に思っている人に対しては、自分のことなどそっちのけで、相手の全ての願いを叶えたい!と本気で意志する種族です。
でも、そんなふうに強い意志を持っていても、やはり、全ての願いを完璧に叶えるなんて、不可能です。

「全て」ではなく、「一部」しか叶えられないのなら、その「一部」はいったい、どんな内容なのか。
どの願いを叶え、どの願いは叶えないか、ということを自分なりに考え、方針を作らなければなりません。
何に犠牲を払うべきか、どれに労力を注ぐべきか。
そして、どんな願いを「却下」するか。
その判断基準を、自ら作り上げ、選択しなければなりません。

2012年下半期の蟹座の世界には、「何に犠牲を払うべきか」というテーマが、どんと据え置かれています。
「どの願いを叶えるか」「何を選び取り、何を諦めるか」ということを考え抜き、決定し、選択した主題に対してまっすぐ行動を起こすことが求められます。
このことは、他人との相談や、世の中との対話では、見いだし得ないものです。
ただひたすら、自分自身の心とだけ対話することではじめて、選び取れるものだろうと思うのです。
そこには「正解」も「間違い」もなく、ただ自分の納得があるだけです。
誰もあなたの選択に対して、意見をすることはできません。
意見する人があったとしても、その意見はおそらく、ちっとも妥当なものではないと思います。

ですから、2012年下半期には、蟹の甲羅に閉じこもるような「一人の時間」がとても重要です。
蟹座の人はさびしがり屋で、人の愛情を切実に必要としますが、同時に、一人の時間を持つことが欠かせません。
時間をかけてじっくりと、鍋のナカミを煮詰めるように、自分の考えを煮詰めていかなければなりません。
勉強し、自分の力を見積もり、過去の自分の行動パターンを考え、なによりも、自分の願望や欲求と対峙しなければなりません。

だれだって、全ての願いを叶えたいのです。
ですが、全てを抱え込んでしまったらきっと、すべてが中途半端のまま、「叶わない」かもしれません。
あるいは、自分こそが、と全てを抱え込もうとして、結果的に、誰かから力を発揮する場を奪ったり、誰かの成長力を打ち消してしまったりする可能性もあります。
幾多の「願い」のなかから「どうしても叶えたい願い」を選択する。
この選択のプロセスにより、あなたの「願いを叶える力」は鍛え上げられて、大いに強さを増すはずです。

時期的なことを少し申しますと、まず6月は、なにかと移動が多くなりそうです。
イベントに誘われたり、出張や旅行に出たりと、動きが多くなります。
1月半ば頃から続けて来た対話が、一気に加速する気配もあります。
7月から8月は「居場所」や身近な人との関係が、大いに動く時期となっています。
引っ越しや模様替え、家族のメンバーが人生の転機を迎えるなど、あなたを取り巻く環境が勢いよく動くでしょう。
同時に、8月はとても楽しい時期となります。
いろいろな人から声をかけられたり、好きなことにとことん打ち込めるなど、生き生きした時間となりそうです。
この生き生きした雰囲気は、9月まで続いていきます。
10月になると、非常に忙しくなるかもしれません。
頼まれ事が増えたり、請け負っている役割に変化が生じたりと、日常的なルーティンが改編される気配があります。
日ごろ無理を続けていた人は、体調を崩す可能性もあります。
その一方で、10月を境に、身近な人や家族に対して、あるいは、居場所に対して感じていたプレッシャーが軽減します。
11月から12月にかけては、人間関係に熱さが出てきます。
刺激的な出会いがあったり、誰かとの摩擦を経て、絆が鍛え上げられたりするでしょう。
12月末には贈り物の機会が増えそうです。
貰ったり贈ったり、華やかなやりとりの中で、「関わり」のゆたかさが実感できる年末となるはずです。

愛情関係については、8月頭までは密かに育てていくものがありそうです。
心の中に気持ちをひそかに温めたり、あるいは、相手のために力を尽くすことで、気持ちを伝えようとする人が多いかもしれません。
8月から10月頭までは、とてもキラキラした、情熱と輝きのある、嬉しい季節となっています。
声をかけられることも多いでしょうし、愛することに積極的になれるタイミングです。
フリーの人はこの時期に、出会いがあるかもしれません。
10月以降、愛について新しい時代に入ります。
ここから先2年半ほど、愛にまつわる責任を考えたり、愛を長く育てていくための努力を重ねたりすることが、生活の中で、ベース音のように響き続ける大切なテーマとなりそうなのです。
映画やドラマなど、感動的な愛の物語で描き出されるのは、しばしば、愛そのものではなく、愛する人たちの人間的強さや美しさです。
真の愛を実現するために必要なのは、単なる情熱の激しさではない、ということを、ここから学んでいけるだろうと思います。

「一人になる時間」のことを前述しましたが、この時期の蟹座が「孤独だ」とは、決して、言えません。
むしろ、人との交流はさらにゆたかで力強いものになります。
交流がゆたかになるほど、自分自身の心は見えにくくなるものですが、この時期のあなたは、そうした陥穽に陥りません。
むしろ、人と関わるからこそ必要な「自分の軸」を、自ら望んだ「一人の時間」のなかで、鍛えようとするのだろうと思います。