2014年蟹座の下半期の占い

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私たちは日常的に、色々なことを「ガマン」します。
そんな「ガマン」には、
いいガマンと悪いガマンがあるように思われます。
いいガマンとは、たとえば、
サウナやお風呂でできるかぎりガマンしてから
あとでビールをぷはーっ!とやるような、そんなガマンです。
険しい山を、身体の辛さをガマンしながらのぼって、
頂上に着いたとき、その景色に深く心を動かされる、
そんなガマンです。
写真で同じ景色を見ることもできますし、
サウナでガマンしなくとも、ビールは飲めます。
でも、ガマンのあとの感動やおいしさは、それとは比較になりません。
私たちの生活を彩る喜びの多くは、
そんな、マイナスからプラスへの「変化」によってできています。
私たちが人生で感じうる最も大きな喜びとは、たとえば
愛する人が瀕死の重態に陥り、
その後危険な状態を越えて、やっと回復に至ったときの、
その安堵感のようなものではないでしょうか。
マイナスが大きければ大きいほど、プラスも大きくなるのです。

一方、しなくてもいい、悪いガマンというのもあります。
私たちの多くが、
「やりたくてもやれないこと」「欲しくても手に入らないもの」
の前で、ガマンをしています。
でも、その中には結構、ガマンしなくてもいいことが含まれています。
ガマンしなくてもいいことをガマンしているとき、
その人の心の中では、密かな取引が行われています。
「自分はこのくらいガマンしたのだから、
あとで、相手から報われてもいいはずだ」という、その取引です。
これは、一見、前述の「風呂上がりのビール」と似ているようで、
全く違っています。
こうした「ガマン」はたいてい、他者の反応との取引なのです。
ガマンしたのだから、感謝されるはずだ。
ガマンしたのだから、言うことをきいてもらえるはずだ。
ガマンしたのだから、大切にされるはずだ。
こうした「他者からの報い」と「ガマン」がセットになっているとき、
私たちは本来ガマンしなくてもいいことをガマンしてしまい、
ひどいときには何も報酬を受けとれずに、相手を呪うことになるのです。

悪いガマンを抜け出すチャンスが、人生の随所で訪れます。
「ガマンしないで、生き生きしている人に出会う」のが、その一つです。
自分がずっと、誰かに褒められるためにガマンしてきたことを
へっちゃらで自由にやっている人を見るとき
私たちは衝撃を受け、怒りを感じる場合もあります。
でも、その衝撃を乗り越えて自分を省みたとき
「自分は一体、何のためにガマンしていたのだろう?」
と、疑問を感じることになるのです。
2014年下半期、蟹座の人はそうした機会を得ることになります。
すなわち、「無用のガマン」から、自分で自分を解放し、
「したいこと」「欲しいもの」に前に、正直に立つことになるのです。

誰かとの関わりの中で、あなたはその相手を鏡のようにして
「自分はもっとこんなふうに生きたいのかもしれない」
と気づかされるのかもしれません。
あるいは、誰かがあなたとの関わりを強く求め、
あなたに向かって手を伸ばしたとき、
その手によって、あなたを縛る鎖のような「ガマン」が
するすると解かれることになるのかもしれません。
これが解けたとき、あなたは、
主に社会的に、思い切った決断を下すことになります。
自分がなぜか背負い込んでいたルールや制約を放り出し、
「本当に欲しいもの」のために行動を起こせるようになるのです。

時期的なことを少し申しますと、
まず7月は、気持ちがスッキリ安定してくると同時に、
とても楽しく賑やかな雰囲気になっていきます。
2013年後半からここに至るまで、
嵐のような変化の中で不安を感じていた人にとって、
物事が静かに着地、収束していく時期です。
8月も楽しくキラキラした時間が続いています。
これまで自分に禁じていた遊びや楽しみを
ここで思い切り「解放」する人もいるだろうと思います。
月の中ほど、遠くから不思議なギフトが届くかもしれません。
9月は身近なところに光の多い時期です。
個人としての生活をしっかり組み立てるとともに、
ルーティンワークを整理する必要がありそうです。
月の後半から、かなり忙しくなっていきます。
10月は仕事や対外的な活動の場で、
かなりインパクトの強い転機が訪れそうです。
突然の出会いやチャンスなどがめぐってきます。
さらに、身近な人や家族との、
時間をかけた対話も必要になるかもしれません。
家の中を徹底的に片付けるなど
物理的な「生活の見直し」も行われるときです。
11月は自分のために時間を使えます。
好きなことに打ち込めますし、
特にクリエイティブな活動には力がこもるでしょう。
また、いつもよりも自由に自己主張できるときでもあります。
さらに、11月から12月にかけては
人間関係に熱がこもるときです。
摩擦やタフな交渉事などが発生する気配もありますが、
思い切ってぶつかっていくことで、
むしろ、貴重な関係を強化できるでしょう。
年末には、素敵な出会いもありそうです。

愛情関係については、
過去2年ほどの「修行」を仕上げる時期に当たっています。
おそらく、ここまでに愛について
非常に多くのことを学んできただろうと思うのです。
相手のために深く考えること、自分の感情を抑えて行動すること、
相手への誠実さや態度の一貫性を守ること、など、
非常に真剣な愛の世界を体験してきた人が多いはずです。
このプロセスが、2014年後半は、
ようやく「仕上げ」段階へと突入します。
今までなんとなく緊張し続けていたり、
愛について必死に「抑える」一方だった人も、
この時期は少しずつ、自分の愛を
前に出していけるようになるのではないかと思います。
今までの訓練によってあなたの心は柔軟さと強靭さを増しており、
以前より自分の思いをうまくハンドリングできるはずです。
思いに振り回されるのではなく、お互いのために思いを「活かす」。
ここまでに培われた、そんな愛の実力を
この下半期、「試す」機会に恵まれるでしょう。
特に愛に追い風が吹くのは、
7月から9月半ば、10月末から11月半ば、12月中旬以降です。

猛スピードで長い道のりを一気に走り抜けたとき、
その道のりの景色や、その道のりを「経験した」実感は
一切、手の中に残りません。
ある地点からもう一つの地点へと移動すること「だけ」が目的なら
それでも構わないかもしれません。
でも、過去から現在へ、現在から未来への「移動」を考えると
それではもったいないだろうと思うのです。
これまで、猛スピードで目的地に着くことを目指してきた人は、
そのスピードを放棄することによって、
もっと別の、重みのある、中身の詰まった時間を
選び取ることができるようになるかもしれません。
この「猛スピードで走り抜ける」ことは
前述の「悪いガマン」と似たような意味を持っています。
「したいけれどできなかったこと」「欲しいのに手に入らなかったもの」。
この時期のあなたは、
場合によっては周囲が度肝を抜かれるような思い切ったやり方で
それらを「とりもどす」ことができるのだろうと思います。