2019年蟹座の下半期の占い

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向き合った人が幸福になるために、なにができるか。

「巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」という言葉があります。
言葉が巧みで見かけが美しかったりする人は素敵に見えるけれど、実は真心にとぼしい、という意味です。
不器用でも、格好悪くても、ひたむきに頑張っている人は深い心を持っているわけですが、
そのことが伝わるには少々時間がかかる場合も多いようです。

2019年上半期から、蟹座の人々はその「行い」を少しずつ、グレードアップしてきているのではないかと思います。
人間関係においても「相手からどう見られるか」ではなく
「どのように相手の役に立てるか」を考える、といった方針のシフトが起こり続けているのです。
また、視点が多様になっている人も多そうです。
自分の立場以外に、関わっている相手の立ち位置、第三者から見た風景、
もし神様がいたらこう見えるかもしれないな、悪魔の目にはこんなふうに映るだろう、といったように、
ひとつのことをいくつもの視点で捉えようとする意識が生まれつつあるのです。
今まで「自分にはこのくらいしかできない」と限界を定めていたことについても、
「相手の立場に立てば、こんなこともやったほうがいいのかも」というふうに、
行動にも変化が起こりつつあるようです。
2019年下半期は、そうした「行動」の上での努力が、だんだん人に伝わっていくタイミングと言えます。
今までは自分の認識の中だけで起こっていた変化が、徐々に「相手」の目にとまり、
評価されたり、感謝されたりする場面が増えるでしょう。
それも、他人と自分を比較されるような形ではなく、
「あなたのしてくれたことで、こんなふうに助けられた」というような、
実質的な関わりの物語として語られるはずです。

「人に喜ばれる」ことと「人を幸せにする」ことは、同じようでいて少し、違っています。
たとえば子どもを喜ばせるためには、子どもの欲しがるモノを与えればいいわけですが、
お菓子やおもちゃなど子どもの欲しがるもののすべてが、必ずしも子どもを「幸せにする」とは限りません。
歯の治療のように、必ずしも相手が喜ばないことでも、相手の幸福に貢献することはたくさんあります。
2019年下半期の蟹座の人々は「受取手の幸福のため」という視点で、
自分のやるべきことを整理しなおし、ボリュームアップできる流れの中にあります。
タスクの量は減っても、内容がぐっと濃くなる、といった変化も起こるでしょう。
技術や専門知識がどんどん増える時期でもあります。
「できるようになってからやる」のではなく、日々の実務の中で様々なことを試しながら身につけていけます。
「自分の力でどこまでできるのか」を試すことは、2020年に開花する人間関係のなかで、非常に役に立つでしょう。
経験を通して考えたことこそが、他者を前にして「語るべきこと」を作ります。
この下半期は、自分で試みたことが失敗するか成功するかは、実はそれほど大きな問題ではありません。
成功したことも、失敗したことも、2020年に入ればその丸ごとの経験が、
新しい人間関係の土台となり、養分となるはずだからです。

・時期について
7月から8月はじっくり時間をかけて取り組むべきことが多そうです。先を急ぐのではなく、立ち止まって「ナカミ」を吟味する必要があるタイミングです。体調が悪ければ休養をとることも重要です。特に7月は焦ってもほとんど意味がありません。
また、この夏は経済面で大きな動きが起こる時期でもあります。ここで手に入れたものは今後長く使っていける、優れた道具です。

8月中旬から10月上旬は外出する機会が増えるでしょう。旅に出る人も少なくないはずです。勉強にも強い追い風が吹きますし、新しい専門分野を切りひらく人もいそうです。
一方で9月半ばから10月頭は、「居場所」にも温かな光が射し込む時です。身近な人たちと過ごす時間が楽しく感じられるでしょう。家の中が美しくなります。

10月から11月前半は引越や家族構成の変化など、生活環境が変わりやすいタイミングです。それに伴って「自分の時間」の確保の仕方も変化するかもしれません。

11月から12月はクリエイティブな活動に強い変化が起こりそうな時期でもあります。自分のやりたいことをどんどん探究できますし、自己表現のチャンスを掴みやすいでしょう。遊びや趣味にも全力で打ち込めます。「喜びを分かち合える仲間」にも恵まれます。

・愛について
2017年の終わり頃から一つずつ石を積んできた結果、2019年下半期はかなりはっきりと「愛の城」のようなものが姿を現し始めているのではないかと思います。これまで大きな疑問や悩みを胸に抱きつつ、その問いと真正面から向き合ってきたことで、いつのまにか愛の世界への細い、でもしっかりとした道筋が生まれつつあるはずなのです。少々フライングになりますが2020年は蟹座の人々にとって「パートナーシップの年」であり、その直前にある2019年下半期は、人間関係においてこれまで否定的に見ていたことや抑制してきたことを、少しずつ「ひらく・ゆるめる・ゆるす・解除する」ような時間と言えるかもしれません。本格的にパートナーシップの世界に踏み込む前の段階で、人との心の距離を縮めるためのリハビリをするような時間、と位置づけられるのです。

愛のためにこれまで時間をかけて努力してきたことが、少しずつ実を結びます。特に7月と12月は「愛のミラクル」が起こりやすいでしょう。不思議な縁を伝って愛が生まれ、あるいは大きく成長するようです。愛する人の真の望みに触れたり、大切な人のためにできることが見えてきたりするかもしれません。
さらに、愛に勢いがつくのは7月から8月、そして11月半ばから年明けです。フリーの人もカップルも、素晴らしい愛の景色を見ることになるでしょう。

・住処、家族、人間関係について
住処や家族に関しては、9月半ばから10月頭に嬉しい動きが起こりそうです。幸せな時間を作れますし、生活環境が美しくなる時期です。

人間関係については前述の通り、「相手のためにできること」が焦点となっています。さらに、2017年の終わり頃から少しずつ積み重ねてきた努力が、だんだんと報われはじめるタイミングでもあります。なかなか理解されなかったことが受け入れられたり、時間をかけて働きかけた結果、深い信頼を勝ち得たり、といった展開になりやすい時期です。
人間関係に嬉しいことが多そうなのは、11月下旬から12月中旬です。

・仕事、勉強について
仕事は、非常にやりがいの感じられる時期です。任務の内容が大きく膨らみますし、ナカミも濃くなります。自分の取り組みがどのように他者に対して影響を及ぼすのか、という観点から、日頃の活動をどんどん変えていけるでしょう。人から引き継いだ業務を自分なりに改善したり、「普通はこうやるものだ」という常識の枠組みを疑ったりすることで、新境地を切りひらけます。

勉強にも力がこもるときですが、教科書を1から読むようなやり方よりは、取り組んでいる活動の中で問題が生じたとき、自分で調べ物をして解決する、といった学びが軸となるかもしれません。あくまで具体的な活動や仕事が先にあって、そこに知識を導入していく、という流れになりやすいでしょう。資格取得なども「この資格を持っていると有利だから」という理由ではなく、「自分の取り組みにはこの知識が必要だから」というダイレクトな観点で臨む人が多いはずです。
自分で自分を訓練させる、鍛える、といった意識が強まります。学校での勉強も、自分の適性や未来の仕事との結び付きを考えながら掘り下げてゆくことになりそうです。
「向き不向き」への考え方も変化しそうです。集中力が出やすいこと、苦痛や不快感の少ないこと、なんだかんだで続けていることなどは「向いていること」であるはずです。経験や体感を通して、自分の適性に気づかされる場面がありそうです。

この下半期を通して、仕事には強い追い風が吹き続けます。10月半ばには大きな成果を挙げられるでしょう。11月末にも新しい展開の気配があります。
勉強や研究活動など、知的活動に勢いが出るのは8月から10月頭です。9月半ば、これまでやってきたことの「集大成」のようなものを形にできそうです。

・お金について
7月から8月にかけて、経済面で見直すべきことがあるかもしれません。普段のお金の流れを可視化したり、無駄を省いたり、不要品を処分したりと、物質的な生活のあり方を軌道修正できるでしょう。
また、12月末に新しい経済活動の道が拓けるかもしれません。パートナーや関係者との関わりの変化にともない、収入が増えたり、お金の流れが変わったりする気配があります。

・健康について
2019年、蟹座のもう一つのテーマが「健康」です。生活習慣や心身のコンディションが大きく変わるタイミングで、下半期にもそのプロセスが続いていきます。自分の今の心身が求めているものはなにか、しっかり掘り下げることができるでしょう。
世の中には一般に、たとえば人とのつきあいでついたくさん食べてしまったり、煙草や飲酒の習慣をやめられなかったり、家族の生活習慣に合わせていたら運動の時間がとれなかったり、というふうに、「他者」の時間に巻き込まれて自分の身体の調子を犠牲にしてしまう人もいます。この時期はそうした「人に巻き込まれて起こる不調」を断ちきることができるタイミングです。いやなことはイヤだと言うことができる時なのです。