2021年獅子座の下半期の占い

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ある人が、友だちから「やむにやまれず、道を外れた行動をした」と相談されました。
よく話を聞いたあとで、その友だちに「私はありのままのあなたを受け入れるよ」と言うべきか、それとも「それはあなたのためにならないよ、やめたほうがいいよ」と言うべきなのか。これは、大問題です。

10年20年の時が過ぎて、その友だちが「あのとき、あなただけが否定せずに私を受け入れてくれた、だから、今の私があるんだよ」と感謝してくれるでしょうか。それとも「あのとき、あなただけが本当のことを言って、私の目を覚ましてくれたんだよ」と感謝してもらえるよう、勇気をもって行動すべきなのでしょうか。
どちらが「正解」なのかは、誰にもわかりません。賢しらな正論を述べることはできても、その友だちが「本当に救われる」ためにはどうしたらいいのかは、別問題なのです。

 おそらく、二人の関係性がどういうものなのか、ということも重要です。自分がどういう人間で、友だちがどんな性格で、ふたりがそれぞれどんな状況に置かれていて、どんなタイミングなのか、などのすべてが、選ぶべき答えを左右します。誰に相談しようと、どんなに勉強しようと、最終的には「自分自身の人格」をかけて、ひとつの答えを選択するしかありません。自分にしか選べない答えがあるからこそ、そこに、自分とその友だちとの人間関係が成立するのです。

誰とも関わらない孤独は、人を深く傷つけ、絶望させます。一方、他者と関わることは、人から心ないことを言われたり、意見が対立したりして、深く傷つけられるリスクを負う行為です。
勉強やダイエットであれば、「正しく頑張れば、必ず結果が出る」わけですが、人間関係においては、そうとは限りません。論理的に考えれば誰もが一つの答えにたどり着く、ということにはならないのです。広い宇宙の中で、その人とその人の間だけで生まれる、たったひとつのこたえ。それを欲して、人はどんなに傷ついても、心のどこかで他者とか変わり続けることを望むのです。

 2021年下半期、獅子座の人々は全人格をかけるようにして「人と関わる」ことに注力するでしょう。
 上半期に引き続き、素敵な出会いも盛りだくさんです。パートナーを探している人には素晴らしい出会いが期待できます。人間関係全般にわたって、愛や尊敬、優しさや誠実さなど、真の「いいもの」を随所に感じられる時期となっています。
 ただ、同じ「素晴らしい人間関係の季節」でも、2021年上半期と下半期とに違いがあるなら、それは「深さ、重み」です。人に関わることの複雑さ、難しさ、それゆえの大きな喜びや希望といったものが、下半期はボリュームを増していきます。

人間関係において、ただ相手が自分に見せたい部分だけでなく、どちらかと言えば見たくない部分、相手も見せたいとは思っていない部分をも、視野に入れなければならないかもしれません。たとえば、恋人同士の関係から、人生を分かち合うパートナーとしての関係に移行する時には、必ずこのプロセスが発生します。
特に5月半ばから7月にかけて、これまで見ることのなかった相手の新しい顔、隠れた部分に深く触れる場面があったのではないでしょうか。そうした部分まで含めて、「関わり」を積み重ねてゆけるのが、この下半期なのです。

 見せたくない部分を見せること、見づらい部分にも目を向けること。これは、愛の世界でだけ起こる、特別な出来事です。恋愛だけでなく、友愛や家族愛、そのほか様々な愛の場で、「弱さや醜さを見たり、見られたりする」ことは、ターニングポイントなのです。2021年下半期はそういう意味で、獅子座の人にとって「愛のターニングポイント」となり得ます。愛情があるからこそ、互いの弱さにコミットできます。あるいは、弱さを打ち明け会った瞬間から、愛が始まります。

 さらに、上半期と異なり、下半期にはテクニカルなことも役に立つ気配があります。たとえば、駅のトイレなどに「汚さないで下さい」と書くよりも「いつもキレイに使って頂いて、ありがとうございます」と書く方が、ずっと汚されなくて済む、という話を聞いたことがあります。伝えたいのは「洗面台をできるだけ汚さずに使って欲しい」ということなのですが、言い方を少し変えるだけで、人の行動は変化するのです。
 このような「テクニック」が存在するのは、人間同士が決定的に違いあっているから、なのかもしれません。どんなに想像力を駆使しても、どんなにいつも一緒にいても、立場がわずかにでも違う相手の気持ちは、完全には共感できないのです。ゆえに、「こういう言い方の方が、相手の反応がいいな」など、テクニカルなアプローチが意味を持ちます。完全に相手と同じ気持ちにはなれない、だからこそ、「技術」が物を言うわけです。
 「完全に相手と同じ気持ちにはなれない」ということは、人間関係におけるひとつの絶望です。ですが同時に、それは、人と人とが「どうしても関わりたい!」と欲望する、その理由なのではないかとも思います。もし、人と人とが完全に理解し合えるとしたら、私たちはもはや、人と関わること自体を欲さなくなるのではないか、という気がするのです。

2021年下半期、獅子座の人々は大切な人間関係を、より強く、大きく育むことになります。そしてそれを、自分の人生にしっかり組みこむことになるはずです。

[時期について]

7月から8月は、熱のこもるアクティブな季節です。自分から新しいことにガンガン着手できますし、資金や道具、手段の面でも豊かに恵まれるでしょう。

8月から9月前半は、経済活動において挑戦できる時期となっています。この初秋に「まず自己資金をつくる」ことで、年末から2022年に「融資を受ける」ことが可能になる、といった展開もあり得ます

さらに、8月後半から11月頭にかけては、素晴らしい学びの季節となっています。なんでも吸収できる、知的成長期です。好奇心の赴くままに行動して、どーんと行動範囲が拡がります。この時期はコミュニケーションもとても活性化します。何人かと熱い議論を闘わせ、価値観が一変するような体験ができるかもしれません。

10月から11月頭は、とてもクリエイティブな時期となっています。遊びや楽しみ、趣味にも勢いが出る時期です。

11月から年明け3月頭に跨がって、「生活」がとても楽しく、ゆたかになるでしょう。新しい健康法やコスメティクスなどを導入して、これまでとは違った新鮮な日々を楽しめそうです。体調も上向きになる気配があります。

さらに、12月から1月は、才能が開花する時期となっています。何かに夢中になったり、好きなことに打ち込んだりできるでしょう。クリエイティブな活動に取り組んでいる人は、素晴らしいチャンスを掴めそうです。

[愛について]

2021年は1年を通して「パートナーシップの時間」であり、愛のドラマも勢いよく進展します。とはいえ、5月半ばから7月は、「小休止状態」にあったかもしれません。7月末を境にこの「小休止状態」は解除され、愛が前に進み始めます。

パートナーを探している人は、この下半期全体を通して、出会いのチャンスが目白押しです。行動を起こせばきっと、愛の芽を見つけられるはずです。

カップルも、お互いの信頼関係が深まるような、密度の濃い時間を過ごせるでしょう。パートナーを「見直す」ような場面も多いはずです。

一方、望まない関係を無理に続けて来た人、痛みの多い関係に耐えてきた人は、この時期、根本的な問題解決に向けて動き出せます。専門家に相談するなど、現実的かつ具体的なアクションを起こせるでしょう。

特に愛の勢いが強まりそうなのが、7月上旬から中旬、7月24日前後、8月22日前後、10月から11月頭、11月下旬から年明け1月です。

[目標・仕事について]

日々の任務や仕事については、「役割分担」「立場性」に目を向けることになりそうです。協力関係はうまくいっているのか、自分の仕事は誰のためのものなのか、人間関係の中で自分だけが抱え込んでいるものはないか、あるいは、無意識に誰かに押しつけている負担はないか、といったことを、この時期自覚できるのです。

特に11月以降、年明けにまたがって、「必要とされる」「頼られる」「役に立てる」ことの喜びをたっぷり味わえそうです。得意分野で活躍できそうですし、人の「心」に触れるような、喜びの多い仕事が多そうなのです。
スキルを楽しみながら身につけ、鍛えることもできそうです。自分の中に眠っていた才能を、誰かが揺り起こしてくれるかもしれません。

11月19日前後、キャリアや社会的立場において、少しびっくりするような展開があるかもしれません。突然の抜擢や、降って湧いたようなチャンスなどの気配があります。
ここで個人的な目標を見事達成し、「次に進む」ことになる人もいそうです。

[家族・人間関係について]

10月末から12月前半にかけて、引越や家族構成の変化など、「居場所が動く」時期となっています。家族や身内と熱く議論しながら、「これからの生活」について意識あわせを進められるでしょう。

2021年はパートナーシップと人間関係の年で、家族という「人間関係」も、大きく変化しやすいタイミングと言えます。役割分担や関係性についての認識、信頼関係のあり方などを、様々な具体的出来事を通して、確かめ合っていけそうです。

一般に「身近な人の意見や望みで人生が少なからず変化する」ということは、よく起こります。この時期、あなたの人生の方向性に、強い影響を与えるような言葉を、身近な人から受けとる場面もあるかもしれません。

[お金について]

5月半ばから7月にかけて、色々な可能性が見えたのではないかと思います。その可能性にむけて、自力で頑張れるのが7月末から9月前半です。「時期」の章でも触れましたが、この下半期に自力で創り上げた経済力を土台として、2022年はさらに大きな経済活動ができるようになるようです。

7月から9月中旬までは特に、お金が「動く」時期です。新しい経済活動を始める人も少なくないでしょう。