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人間の「錯覚」は大変、おもしろいものです。
紙の上にひかれた二本の線の両端に、それぞれ別の向きの矢印がついているだけで、「一方が短く、一方が長い」と見えるのです。実際にものさしで計ってみると、二本の線は同じ長さなのですが、計って確かめた後でさえ、2つの線の長さは、同じようには見えません。私たちはあらゆる分野で「錯覚」しながら、そのことになかなか気づきません。一説には、占いが「当たる」と感じることも、一種の脳の錯覚なのだそうです(!)。
あたりまえに信じていたことが、実は事実ではないと知らされた時、私たちは「目から鱗が落ちた!」と感じます。目に被さっていた「うろこ」は、様々なものでできています。経験則、思い込み、古い知識、周囲三メートルくらいの「みんなの意見」、曖昧な記憶、世間の常識。幼い頃からすり込まれた社会的な価値観も、強力な「うろこ」となって目を覆っている場合があります。
自分以外の誰かに出会い、語り合っているうちに、色々な「うろこ」がぽろぽろとはがれます。それは爽快な体験となることもありますが、一方で、非常に苦しく恥ずかしい思いを伴うこともあるものです。これまで自分が自信満々で主張してきたことが、間違っていたと認めるのは、本当に辛いことです。「これこそが価値あることなのだ!」と信じていたことに、みんながもう見向きもしていないとわかったとき、痛烈な孤独感が胸を吹き抜けます。それでも、目が鱗に覆われているよりは、はがれたほうがいいのです。
2022年上半期、あなたは素晴らしい人と出会い、関わることができるでしょう。初対面から徐々に関係を育てていくこともできますし、既に知り合っている人々と、より深く濃い関係を作り直していくこともできるだろうと思います。パートナーを得る人もいるはずです。その新たな関わりの中で、あなたの目から多くの「うろこ」がはがれてゆくでしょう。ただ、その体験は、不思議と「辛く恥ずかしい」ものにはならないようです。鱗が一枚はがれるごとに、心を縛っていた鎖が断ち切られ、より広い世界に解き放たれていくのです。たとえば「薫陶」という言葉があります。香をたきしめるように、土をこねて作陶するように人を育てる、という意味の言葉ですが、2022年上半期のあなたと誰かの深い関わりは、「香をたきしめる」というイメージがぴったりです。その人と関わっているうちに、自然に同じ香りが自分の中にしみこむように、新しい自由な考えや価値観が入り込んでくるのです。それらは自分にゆるやかに馴染み、内なるものの変容を促します。決して、外からとってつけたような不自然なものにはならないのです。
一般に、人と関わりを持ったり、パートナーを得たりすると、「自分個人としての自由は、制約をうける」と考えられます。でも、2022年上半期の、あなたと誰かの関わりは、あなたをどんどん自由にしてくれるはずです。人と関われば関わるほど、あなたは過去の窮屈な「縛り」を脱ぎ捨てて、自由なれるだろうと思うのです。この「自由」は、2019年頃からあなたが憧れ、手を伸ばし続けて来たテーマだろうと思います。思想の自由、行動の自由、発言や自己主張の自由、生き方の自由。あなたと誰かが結び合った手の中に、新たな自由の光が生まれます。
[時期について]
1月から3月頭は、素晴らしい愛と創造の季節となっています。好きなことにガンガン打ち込めますし、人にも恵まれるため、「自分が何を望んでいるのか」ということに初めて気づく人もいるかもしれません。また、自分の中に眠っていた才能や情熱の炎を「引き出される」ような出来事も起こりそうです。
とはいえ、1月半ばから2月半ばは少しスローペースになります。先を急がず、目の前のこと、そして自分自身の心の動きに注目しながら、柔軟に動いてゆくことがポイントです。多少の遅れは、2月半ば以降に一気にとりもどせます。
3月から4月半ばは非常に忙しい時期となっています。2021年に集中して取り組んだことがあれば、ここでその「続き」のような活動をすることになるのかもしれません。タスクが山積みになりますし、いろいろな人に頼られるでしょう。必要とされることで情熱に火がつく時です。
4月から5月は、人間関係がドラマティックな盛り上がりを見せます。2022年上半期全体を通してのテーマが「人間関係」ですが、そのクライマックスとなるのが4月から5月なのです。特に4月半ばから5月頭は、複数の関わりが一気に進展し、てんやわんやになる可能性も。交渉や相談事も熱い展開を見せます。
5月から6月は「人から受け取るもの」の多い時期です。年明けからここまでに育ててきた関わりの中から、その「果実」のような贈り物を受け取れるでしょう。人からの提案や打診が増えます。しっかり吟味する必要がありますが、断る理由が「やったことがない」「出来るかどうか不安」という点だけなら、再考の余地がありそうです。
[愛について]
そう滅多にやってこないような、素晴らしい愛の季節となっています。愛について願っていることがある人、解消したい悩みがある人は、この時期、あなたの望み通りになるか、それ以上のことが起こるかもしれません。
大切なのは、人を愛する心、自分の思いに正直になること、そして、気持ちを表現する勇気を持つことです。頭の中はロマンティックな空想でいっぱいなのに、なぜか口からは実務的な言葉しか出てこない、というのが乙女座の愛のナゾの一つです。でも、この時期はそのナゾをナゾのままにしておくのは、勿体ないように思います。心のハードルを越えて、愛を求め、愛を与えること。この時期はそうするための条件が整いやすくなっていますし、その挑戦が、あなたに、新しい人生の可能性を教えてくれるはずなのです。
まず、上半期全体を通して「パートナーシップの時間」です。すでにパートナーがいる人は、相手との関係がより深く強いものへと育ちます。パートナーを探している人は、この時期に相手が見つかる可能性があります。結婚を望んでいるなら、その願いがとても叶いやすい時間と言えます。
さらに、年明けから3月頭にかけては、すばらしい「愛の時間」です。カップルや片思い中の人にはもちろん、強い愛の追い風が吹き続けます。また、出会いを探している人にとっては、この時期がもっとも有望なタイミングと言えます。自ら動いて出会いを見つけられます。1月半ばから2月頭は「再会」の気配が濃厚です。失ったと思った愛が息を吹き返すかもしれません。
4月から5月頭は、愛の関わりが喜びに満ちる、バラ色の季節となっています。さらに5月末から6月も、素敵な出来事が多そうです。
[目標・仕事について]
2021年はかなり地道な努力を強いられた人も多いはずです。華やかに活躍するというよりは、「縁の下の力持ち」のような仕事を任されたり、誰かのサポートに回ったりと、光の当たりにくい場所で懸命に頑張っていた貴方がいたのではないでしょうか。あの山盛りのタスクは多少、軽くなります。2021年に「鍛えられた」力を、2022年は勢いよく発揮できるでしょう。
少々フライングですが、8月下旬以降がキャリアにおける「大勝負」の時期となっています。ゆえに上半期は、その勝負に向けて準備を重ねる時間となるかもしれません。
2022年上半期は「出会いの季節・パートナーシップの季節」ですが、これは
仕事にも当てはまります。「一緒に闘える相棒・相方・ビジネスパートナー」を探す人が少なくないでしょう。既にいる関係者との関わり方・役割分担がガラッと変わる可能性もあります。たとえば、これまではどちらかと言えば脇役に徹してきたあなたが、夏以降は「主役」に躍り出るために、ちゃんと打合せを進める、と言った作業が必要になるのです。夏以降の勝負に向けて、協力体制を整え、意識あわせをする、といったプロセスが展開しそうです。
任務や作業のボリュームを調整することも大事です。一人で何でも抱え込んでいるのに、周囲がそれに気づいていない場合もあるはずです。この時期は特に「一人で頑張る」場面も少なくないので、そのことを周囲と共有できていないとき、一方的に無理を重ねることにもなりかねません。作業自体は一人で請け負うにしても、その状況を関係者に「わかっておいてもらう」ことは、とても大事です。
「短期的に辻妻があえばいい」という考え方に傾きがちな人は、この時期「より長期的に走り続けられる環境を整える」ことを意識すべきかもしれません。短距離走なら休憩は要りませんが、長い長い距離を、時間をかけて走り続けようとするならば、休憩も補給も十分になくてはなりません。あなたの任務において、休憩や栄養は足りているでしょうか。この時期はそうした観点で、普段の働き方、活動の仕方をしっかり捉え直せるタイミングとなっています。
忙しくなりそうなのは3月から4月半ばです。5月末、新しいミッションがスタートする気配も。
[家族・人間関係について]
年明けは家族との関わりに熱がこもります。2021年の終わりからバタバタしていたなら、1月末までにはそのゴタゴタが一段落するでしょう。衝突もあるかもしれませんが、しっかり向き合って語り合い、思いをくみとりあうことができる時です。
この上半期を通して、人間関係には大いに恵まれます。公私ともに、人と向き合い、心を傾け合って、繋がりを育てていくことができるでしょう。
[お金について]
経済的に大きめの動きが起こりそうなのは、5月半ば以降です。間接的な追い風が吹いてきて、どちらかと言えば受動的な形で経済条件が変化していくでしょう。たとえば、人からお願いされて着手した仕事が予想以上の収益につながる、といったような、「受け取って育てる」展開になりやすいかもしれません。
パートナーが経済的な問題を抱えていたなら、初夏以降、その問題は解決に向かいそうです。パートナーの収入が増えることで、あなたも動きやすくなっていく、という展開もあり得ます。人から受け取るものが多い時期なので、なにかと「頂く」ことになりがちですが、遠慮しないで「気持ちよく受け取る」ことを心がけると、状況全体が次第に好転していきます。