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子どもにせがまれて、アニメ映画を見に行ったら思いがけなく感動してしまった！という話を聞きます。
退屈な付き添いのつもりで行った遊園地で、いつの間にか自分が一番夢中になって遊んでいた！なんていうことがあります。
人間は、自分が何が好きで、何が好きじゃないのか、自分で思っているほど、よくわかってはいません。
バカにしていたものにいつの間にかのめり込んだり、過去にあれだけ貶（ルビ：けな）していたものを、今では口を極めて褒め称えていたりします。
この下半期、乙女座の人は、自分が何かを好きになる、ということの「威力」に自分でも驚かされることになるかもしれません。
もともと、素晴らしい感性の持ち主である乙女座の人は、ものごとを厳しく評価し、厳密に分析し、その上で、深く深く愛する人々です。
誰かが何かを「好きだ」という時、その理解は、乙女座の人の半分にも達していません。
乙女座の人は、何かを愛するとき、それが人だろうが、ものだろうが、その対象をとことん理解しようとするのです。細部まですべて把握してから、「これが好き！」と宣言します。
こうなると、その「好き」は、その後長く、乙女座の人の心に根を下ろして、生活の養分とも燃料ともなっていくのです。
乙女座の人は「好きなもの」に対して、妥協がありません。
さらに、それらを自分専用にカスタマイズしたり、ちょっと工夫して使いやすい機能を加えたりしてブラッシュアップしていきます。乙女座の人の「好き」は、クリエイティビティに直結しているのです。
こだわりは強く、とんがっていて、決して人にまるめこまれることがありません。この妥協のなさは、しばしば「出る杭」として打たれることさえあります。
乙女座の人は通常、常識に敏感で、空気を読もうとする方なのですが、この「好き」に対するこだわりが出ると、打たれるのも平気で「出る杭」になることを選ぶ場合があります。
乙女座の人が突出した創造性を持つのは、この不思議な頑固さによるところが大きいようです。
この下半期、そんな持ち前の「好き」への節操の硬さが、いきいきと躍動し、更に大きく成長を遂げます。
なにかに導かれるようにして、欲しいものをみつけ、愛せる対象に出会います。あなたの創造性は激しく刺激され、あふれるように新しいアイデアが湧いてくるかもしれません。
世界が大きく広がり、同好の士を得て、情熱的にやりたいことを模索していくことになります。
乙女座の人は、どちらかといえば「流れを読んで、流れに乗る」行動パターンを持っています。
でも、この時期は、風や流れを待つのではなく、道のない場所に自ら新しい道を切りひらいていくような、そんな積極的パワーに溢れています。
自分の望みのために自ら手を挙げて、リーダーとして先頭に立って進む人も、少なくないだろうと思います。
時期的なことを少し申しますと、まず6月は、遠出の機会が多くなりそうです。
出張や旅行など、いつもよりも長い距離を超えて、未知の場所に出向くことになるでしょう。
そこで、強く関心を引くものや、心から好きになれるものに出会う人も多いかもしれません。
この動きは、この時期以降ずっと続いていきます。
6月から7月は、思いがけない立場の変化や異動などがありそうです。
突然新しいポジションに抜擢されたり、能力を認められて引き抜かれたりと、社会的な立場が不意に変化する人もいるでしょう。
立場に変化がない人も、とても忙しくなりそうです。
8月から9月半ばは、未来に関心が向かいます。
挑戦したいテーマに出会ったり、新しい仲間に巡りあうことで、新境地がひらけたりするかもしれません。
とはいえ、8月中は、なかなか思うように前進できない雰囲気があり、もどかしさや苛立ちを感じそうです。
この時期は、直線的に先に進むことではなく、過去や現在、未来に、面的に視野を広げることが大切です。
9月半ば以降、あなたは大いに「準備」に取り組むことになります。
前進の障害となる要素をとりのぞいたり、長い間棚に上げてきた、持病のように厄介な問題に正面から取り組んだりする事になるでしょう。
そして11月中旬以降、あなたは盛大に「打って出る」時期に突入します。
ここから2012年の初夏まで、自分が先頭に立って、道を切りひらいていくプロセスが続いていきます。
やりたいことを存分にやる楽しさを、みっちり味わっていけるだろうと思います。
愛情関係については、初夏から８月頭頃まで、「精神的な繋がり」を強く意識することになりそうです。
相手の悲しみや痛みに触れたり、相手の迷いを受け止めたりすることで、恋愛とか友情とか名前のつけようのない結びつきが、ふと、そこに生まれそうな気配があります。
夏以降は、自分でも意外なほどの情熱が自分を引っ張っていくような感じがするかもしれません。
なぜこの人に惹かれるのかわからない！と思いつつ強烈に惹きつけられたり、あるいは、今まで「これが恋愛だ」と考えてきた形を大きく逸脱するような関わりが発生する可能性もあります。
小さく収まらない、自分の意志を越えた力が、誰かとあなたを結びつける可能性のある時期です。
追い風が吹くのは8月下旬から9月中旬、11月下旬から12月中旬です。
お金がないときは、あんなに色々欲しいものがあったのに、財布にたくさんお金が入っていると、不思議と、何も欲しくなくなってしまう
というおかしな心理が、人間の心には存在するようです。
何かを「ほしい！」と思う気持ちは、いつも同じ状態で胸にあるのではなく、状況に刺激されたり、誰かに導かれたりして、ときどき、わき上がるものなのかもしれません。
この時期の乙女座は、いろいろな意味で、とても貪欲なのだろうと思うのです。
でもそれは、何かを貯め込んだり、浪費したりする貪欲さとはちょっと違っています。
この時期の貪欲さは、自分の力を強化してもっと優れたものに出会おうとしたり、遠く冒険に出て、自分の新しい才能を見いそうとしたりするような、そんな、発展的な貪欲差なのだろうと思うのです。
特に11月以降のあなたは、いつになく勇敢で、「攻め」の姿勢を多持ち続けるはずです。
それは、なにかに負けまいとする態度ではなく、大きな宝物を手にするために遠く旅に出る、トレジャーハンターのような精神なのだろうと思います。
