2015年乙女座の上半期の占い

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「全体のイメージ」
ある人が、こんな話をしてくれたことがあります。

「子どもの頃、両親や親戚がなによりも学歴に価値を置いていて、ちゃんと勉強していい大学に行かないとダメだ、と、そればかり言い聞かされていました。
でも、大人になってみたら、大学に行っていなくても、優秀な人はたくさんいました。そこで、子どもの頃に教え込まれた価値観に、疑問を持つようになりました。
そのあと、自分が子育てする立場になってみて、もう一度、その問題を考えることになったんです。子ども時代に教え込まれた価値観というのは、感覚に刻まれているというか、そう簡単には消せないものです。でも、大人の私は、それだけが大事なことでは無いと考え始めています。2つの価値観のあいだで、どうすればいいか、迷いながら子育てをしています」

子どもの頃、私たちは周囲の大人達から、さまざまな価値観を植え付けられます。そのなかには、必ずしも正しいとは言えないようなものも混じっています。大人になってから、私たちは自分の価値観をみずからの手でつかみ取り始めます。子どもの頃に植え付けられた価値観が完全に間違いだったと気づき、そこから自分を変えようとする人も少なくありませんが、それは他人が思うほど簡単ではありません。

価値観以外にも、見えない手で私たちをこっそり縛っているものは、いろいろあります。
昔のこと。記憶の山に埋もれて、見えなくなっていたもの。ずっと感じ続けていたのに、気づかなかった思い。かつての失敗。やりのこした後悔。ふだんの慌ただしい生活の中では、前を向くことや、新しい状況に対応することがもっとも大きなテーマとなります。ゆえに、過去に起こったことは、心の中にある「押し入れ」のような場所に押し込まれ、思い出しもしないようになります。そうして心の押し入れに詰め込まれたものは、目に見えない重石となって私たちを押さえつけてしまう場合も少なくありません。

2015年上半期、乙女座の人々はそうした「目に見えないところで自分を縛るもの」「過去に背負わされた重石」からの解放を経験することになりそうです。前述の通り、それは決して簡単な道のりではないかもしれませんが、間違った価値観や不当な重石から「自由になれた」とき、深い解放感と、一時的なゴマカシではない、真の癒しが得られるでしょう。

過去の記憶が蘇るような出来事が起こったり、かつて経験したことの「再現」のような場面が立ち現れたりするかもしれません。あるいは、昔失敗したことややり残したことに、もう一度チャレンジすることができるのかもしれません。慢性的に抱え続けて来た悩みや問題、コンプレックスと向き合う人もいるでしょう。
また、これまで独立独歩で歩んできた人は、人に頼ることを覚えられるかもしれません。逆に、依存気味な生活を送ってきた人は、自分の弱さと戦って、自分の足で立つことになるかもしれません。

いずれにせよ、あなたはこれまで価値を置いていた力とはちがった力を使うことになります。バリバリ進む力に自信があった人は、じっと見守り待つ力を使うことになるでしょう。粘り強さに自信があった人は、「蛮勇」をふるうことになるかもしれません。引っ込み思案の人は一歩前に出る事を学ぶでしょうし、人の先回りをしてどんどん動いてしまう方だった人は、敢えて人を待ったり、花を持たせたりするやり方を身につけられるかもしれません。
これまであなたが「これこそが価値あることだ」と感じていたことの反対側に、もう一つ、全く別の「価値」を見いだすことになるのです。それはまるで、光の反対側にある影の力を見いだすような体験です。何もないと思っていたその場所に、どうしても見つけ出さなければならなかったものが隠れているのです。

この時期はもうひとつ、興味深い事が起こりそうです。
それは、「救い」を経験できる、ということです。
あなたが誰かを救う可能性もありますし、誰かがあなたを救ってくれる可能性もあります。そこには、取引めいたやりとりは一切存在しません。完全に無償で、救うか、あるいは救われることになるのだと思います。
「救い」は、決して一方通行のことではありません。たとえば、あなたが誰かの窮地を救ったとしたら、あなたの心には深い満足が生まれるだろうと思うのです。場合によっては、「誰かを救った」というそのことで救われることもあります。救うにせよ、救われるにせよ、逆に相手に救われ、相手を救っていることになるのだろうと思います。
この「救う・救われる」経験は、前述の「解放」と無関係ではないと思います。あなたが時間をかけて抱え込んでしまった何らかの重荷を、「救いの手」を借りてリリースすることになるのではないかと思うのです。
故郷やあなたのルーツとなる世界から、誰かが助けに来てくれる可能性もあります。あるいは逆に、故郷やルーツとなる場所へ、あなたが誰かを救いに行くのかもしれません。

「仕事や勉強など、外向きな活動への取り組み」
振り返ること、見直すこと、再チャレンジ、復習。
この時期は仕事や勉強の上で、そうした動きが起こりやすくなっています。むしろ、あなた自身が「きちんと過去を振り返りたい」という思いを強くしている、ということではないかと思います。
先を急ぎ続けているのになかなか進めなかった人が、少し手前に戻って基礎的な部分にどっぷり取り組んだところ、今までの何倍ものスピードで先に進めるようになる、ということはまま、あります。この時期は「ちょっと戻って、先を急げる体勢を整える」ようなプロセスをあなた自身が必要とするのだろうと思うのです。
少々フライングになるのですが、実は2015年夏から、あなたは盛大な「自己変革期」へと突入するのです。2015年上半期はその「直前」の時期であり、「準備期間」と位置づけられます。ゆえに、過去を見直し、復習し、やり残したことをしっかりつぶし、過去の中から「これからやるべき課題」を見いだす作業が発生するわけです。

また、この時期は「無償の労力の提供」も大きなテーマです。報酬のない仕事や特に目標のない勉強に取り組む人が少なくなさそうです。ですが、「報酬がない」「目標がない」というのはごく短期的な視野で見た上でのことであり、3年、6年といったロングスパンで考えると、そこにはちゃんと「意味がある」はずです。
たとえば、人との信頼関係を築くための仕事に打ち込む人もいれば、人に無償で勉強を教えてあげる人もいるかもしれません。「情けは人のためならず」ということわざのとおり、ここでの、一見「無償」の努力は、のちのちぐるっと回ってあなたのもとに、きらめく形で返ってくるはずです。

年明けは、去年からのちょっと厄介なテーマに取り組んでいる人も少なくないかもしれませんが、しっかり時間をかければ遅くとも2月中旬にはカタがつきそうです。
5月から6月にかけても相当忙しく、「過去を見つめ直す」作業が生じるかもしれません。先を急がず、じっくり腰を据えて取り組むと、スケールの大きな成果を出せるでしょう。

「やりたいことが見つからないけれど、みつけたい!という場合」
過去の日記帳を調べたり、懐かしい場所に行ってみたりするといいかもしれません。自分の「ルーツ」を探ると、かえって未来の希望が見えてくる可能性があります。
家の中を掃除したり、押し入れをキレイに整理したりすることは、心を整理することに直結しそうです。

また「自分のこと」ではなく、「人のこと」を考えると、やりたいことが見えてくる気配もあります。困っている人を助けたり、人の悩みの相談に乗ったりしているうちに、あなた自身の意欲に火がつくのではないかと思います。

外の世界や高い場所にいるように思える人ばかりを見つめるのではなく、足元やごくありふれた場所、慣れ親しんだものたちをじっと、虫眼鏡で覗くように見て見ると、見落としていたものが見つかるかもしれません。

更に言えば、この上半期に何も見つからなくても、ちっとも慌てる必要はありません。今年の半ば以降、人生を一変させるようなドラマが始まる可能性がとても高いからです。

「人間関係について」
1月半ばから2月にかけて、とても熱く、輝きに満ちた出来事が起こりそうです。魅力的な出会いがあったり、人から刺激を受けたりする、人間関係が活性化するタイミングなのです。
この時期の人間関係は、表面的なところにとどまらず、関わる人の何人かは、心の奥深くに分け入ってきます。もちろんあなた自身が、あなたの心の内側に相手を招き入れるかどうか、選択することができると思いますが、そこではとても印象的な出来事が起こるでしょう。「全体のイメージ」のところで触れた、古い価値観や縛りからの解放を、この時期で会う人物が手伝ってくれるのかもしれません。
1月から2月は、パートナーとの関係も活性化します。空気のような関係にも、しっかり向き合うべきテーマが発生するかもしれません。3月から4月頭にかけては、経済的なテーマについて、しっかり関係者と対話を重ねる必要が出てきそうです。

3月半ばから下旬にかけて、人間関係において不思議な展開が起こるかもしれません。決して開かないと思えた扉が不意に開くような、「ミラクル」の気配があります。

「恋愛や愛情について」
2011年頃から、愛について密かに望んでいることを、人から間接的に刺激されるような場面があったかもしれません。たとえば、他人の恋愛話を聞くとなんとなく心がざわめいたり、自分が本当に欲しいものはこれなのかな?という疑念が生じたりしたこともあったのではないでしょうか。あるいは、少々意外なお誘いや誘惑に出会って、今までにない感情を揺さぶられるようなことも、あったかもしれません。かつて望んだことのないようなものを手に入れたり、自分の内なる愛の扉を少々荒っぽいやり方で開いたりした人もいるかもしれないと思います。

そうした、「人から受けとるユニークな刺激が、眠っていた深い愛への欲望を揺さぶる」というプロセスが、この3月に最後のピークを迎え、徐々に収束していきます。直前のピークは2014年12月半ばでしたが、その頃に起こった出来事が、2015年3月半ばに起こる愛のイベントとリンクしているかもしれません。

他に、愛が大きく動きそうなのは1月半ばから2月です。出会いを求めている人にはチャンスが多いでしょうし、アプローチ中の人も未来に繋がっていく結果を出せるでしょう。パートナーがいる人は、お互いの愛情が再燃するような出来事が起こるかもしれません。
3月下旬、一見ネガティブな出来事が、強い愛の追い風を巻き起こす気配もあります。

「大まかな流れ、タイミング」
1月半ばまでは、年末の忙しさを引きずっているようです。1月中程から2月中旬にかけては、すばらしい人間関係に恵まれます。魅力的な人や情熱的な人を前にして、多くの刺激を受け取れるでしょう。一方、タフな交渉事が発生したり、思いきってぶつかっていかなければならない場面もあるかもしれません。これも、相手の懐の深さを信じて、自分の思いを曲げることなく真摯に当たっていけば、想像よりずっと望ましい結果を出すことができるはずです。
1月下旬から2月上旬にかけては一時的に、体調を崩したり、物事の進み具合が遅く感じられたりするかもしれませんが、これは時間が解決してくれます。

2月半ばから3月にかけては、人から受けとるものが多そうです。人の力を借りることや、自分の当然の権利を行使することに躊躇すべきではないと思います。「受けとる勇気」が、相手に新しい力をもたらす気配もあります。

4月頭は経済的に面白い動きが起こるかもしれません。積み重ねて来た努力が思わぬ方向から報われたり、心から欲しいと思えるものに出会えたりする気配があります。入る方も、出ていく方も、少々ドラマティックな雰囲気があります。経済的条件や環境を変えたい人は、ここで思い切った選択をすることになるかもしれません。
さらに、4月から5月前半は「遠出」の気配も濃厚です。旅行や出張、留学など、かなり遠い場所まで足を伸ばす人が少なくないでしょう。この時期の旅行には、魅力的なチャンスがつきまとっています。旅先で愛を見つける人もいるかもしれません。

5月半ばから6月にかけては、大活躍できそうなタイミングです。非常に忙しくなりますし、挑戦に値するチャンスが巡ってくるでしょう。ですがここでも「先を急ぐ」ことは禁物です。特に5月下旬から6月上旬は、焦らずじっくり取り組み、場合によっては過去に戻って見直し、やりなおしをすることも大事だと思います。一見後退に見えることが、あとで大きな飛躍に繋がります。

6月からは新しい夢を描ける時期です。あなたの心の中にあった不安や迷いに強い光が当たり、「昇華」していくかもしれません。
また、誰からも見えないところで、密かな愛が育まれる気配もあります。