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「台風一過」。
この言葉が、２０１４年下半期を迎える天秤座の人に
しっくりくるように思います。
２０１３年後半から２０１４年前半にかけて、
天秤座の人の多くが、新しいことへの挑戦や、
道を切りひらく奮闘や、真の自分を見いだすための苦難を
自ら引き受け、乗り切ってきただろうと思うのです。
そこには、喪失や痛みもあったかもしれません。
ですが、そうした体験が決して徒労ではなかったことを
この下半期の入り口で、あなたは確信しているはずです。
２０１３年から２０１４年前半、大きな成果を挙げた人も多いでしょう。
心から望んだ肩書を得たり、
一国一城の主となったりした人もいるだろうと思います。
２０１４年後半からは、これらの達成を「土台」として、
もっと遠い未来の夢を描くことができるようになります。
それは、目標に向かって進む一本道のような夢ではなく、
いくつもの小さな星が点在していて
そのどれへでも自由に旅することができるような、
そんな、宇宙のような世界です。
そこでは、色々な星を旅して見分を広げるのと同時に
もう一つ、とても大事なテーマがあります。
それは「人と出会うこと」です。
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ある、父親のいない女の子が、そのことを周囲に対し、
必死に隠していました。
なぜなら、それを知られたら、いじめられたり
バカにされたりするのではないか、と恐れたからです。
彼女はどんな人が父親なのか、一切教えてもらえなかったので
架空の父親像を胸に描き、それを友達に語ることで
父がいないことを隠し通そうとしました。
彼女自身、自分が描いた夢を信じることで
父のいないさびしさを紛らわそうとしていたのです。
実は、周囲の人々は、その秘密を知っていました。
でも、彼女が必死に「父親がいる」と主張するのを
そのまま受け止め、否定せずにおきました。
彼女はそのくらい、みんなに好かれていたのです。
しかし、あるとき、ごく些細なことがきっかけで
彼女に父親がいない、ということが
彼女の目の前で、明るみに出されてしまいました。
彼女は激しく動揺しましたが、ウソをついていたことを認め、
そのことを深く恥じ、責められることを覚悟しました。
でも、周囲の人は元々、そのことを知っていたので
かえって彼女を可哀想に思い、ウソを認めた潔さをも評価して、
彼女に優しく接しました。
彼女は、これをきっかけに、強く深い友情を手に入れたのです。
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この女の子は、誰の中にもいる「内なる他者」の目で
自分自身を見ていました。
父親がいないということを「内なる他者」は非難したのです。
ゆえに、彼女は現実の他者から自分を守ろうとして、
作り話を考え出しました。
でも、現実の他者は、彼女の「内なる他者」とは
全く別の目で、彼女を見ていました。
彼女が想像した「他者」の眼差しと、
現実の「他者」の眼差しとは、全く違っていました。
こうした誤解は、私たちの世界で、ごく頻繁に起こっています。
確かに、下らないことで人をけなしたり差別したりする人は
残念ながら、世の中にたくさんいます。
しかしそれ以上に、「内なる他者」の目に振り回されて
「現実の他者」の目を見つめることができない人が
たくさんいるように思われるのです。
この時期、天秤座の人々が経験する「出会い」は、
そうした誤解を解く力を持っています。
つまり、あなたの「内なる他者」とは別の眼差しで
あなたを見つめてくれているのです。
「内なる他者」から身を守るためのウソで作ったプライドは、
簡単に壊れてしまいます。
ですが、その壊れやすい仮面の内側には、
決して壊れることのない「なにか」があります。
この「なにか」を認めてくれる相手こそが
真の友であり、仲間であり、パートナーです。
２０１４年後半から２０１５年前半にかけて、
おそらくかなりドラマティックに、突然に、
天秤座の人々は、そうした「誰か」に遭遇するはずです。
時期的なことを少し申しますと、
７月は爽やかな忙しさのある時期です。
風が切り替わり、穏やかになるのを感じるとともに、
今まで培ってきた力を試す機会に恵まれるでしょう。
また、この時期は、行動範囲も大きく広がります。
８月は、じっくり物事に取り組む時期です。
一見小さなことや隠れていること、
「いつでもいいや」と棚に上げてきたようなことに
きちんと取り組む必要がありそうです。
これまで、経済的安定のために努力を重ねてきた人は、
そこに熱い追い風が吹くかもしれません。
９月以降は、フットワークが広がります。
公私ともに、インパクトの強い出会いがあるかもしれません。
人間関係に印象的な変化が起こりそうです。
とはいえ１０月は、スピード感は鈍るかもしれません。
コミュニケーションや移動に混乱が生じたり、
体調不良で「一時停止」を余儀なくされたりする可能性があります。
ここは先を急ぐことなく、じっくり時間をかけたいところです。
月末には流れが回復するでしょう。
１１月は、居場所や家に変化が生じそうです。
引っ越しやリフォームなど、物理的に環境が変わるかもしれません。
また、家族の誰かが人生の転機を迎え、
それをサポートするために生活の形が変わる人もいるでしょう。
１２月はとてもクリエイティブなタイミングです。
やりたいことに全力で取り組むことができます。
経済的な問題を抱えていた人は
年末に「トンネルの出口」が見えるかもしれません。
愛情関係については、冒頭から述べてきたことが
そのまま当てはまります。
あなたが、心の奥底で、自分では否定しながらも欲しているものを
誰かが電撃的に、見抜いてくれることになるかもしれません。
既にいるパートナーが、そのような役割を果たすのかもしれませんし
これから出会う誰かが、それを見つけてくれるのかもしれません。
いずれにせよ、この時期の愛は、キレイには収まりません。
あなたがこれまで隠してきたこと、見ないできたことを
その人との関わりが、掘り出してしまいます。
ですが、前述の、父親のいない女の子の例のように、
そのことが掘り出されたとき、愛の関係は
解放と発展への道へと向かうことになるはずです。
愛に特に追い風が吹くのは９月末から１０月、１２月です。
人の内側には、美しいものもたくさんありますが、
醜いものもまた、多く渦巻いています。
醜いものを隠し、美しいものを見てもらうために
私たちはあらゆる努力を惜しみません。
でも、自分自身が醜いと感じ、隠しおおせているつもりの部分を
誰かがすらりと見抜き、その上で、
なんでもないことのように受け入れてくれたとき
私たちは、世界を少しだけ信じられるようになります。
天秤座は、愛の星・金星に支配され、
真の愛を追求することを人生の目的としています。
２０１４年下半期から２０１５年上半期にかけて、
上記のような意味で、
あなたは貴重な「愛の体験」をすることになるはずです。
