アーカイブ記事
たとえば、長い旅行に出るために、スーツケースに荷物を詰め込むシーンを思い浮かべて頂きたいのです。
持っていくべきものの「候補」となるたくさんのものを床やベッドの上に出して、
あれこれ考えながら、詰め込むものを選び出します。
スーツケースの大きさという限界がありますから、持っていきたいものすべてを持っていく、というわけにはいきません。
そこで、絶対必要と思えるもの、どうしても手放せないもの、と一つ一つピックアップするうちに、「これ、絶対に要ると思っていたけど、本当に要るかな?」「前の旅行にも持っていったけど、結局使わなかったっけ」「これを持っていくくらいなら、こっちを持っていく方がいいな」などと、考えもだんだん変わっていきます。
もし、持って行きたいもののすべてが入る魔法のスーツケースがあるならば、それこそ、自分が所有するものすべてを入れてもいいわけですが、こうした「吟味」や「意味を考える」プロセスは発生し得ません。
スーツケースの容量に限りがあるからこそ、今まで自分が手に入れてきたものと、自分と、そして未来との関係を、一つ一つ深く掘り下げることが出来るのです。
最終的に、すべての選択が終わり、スーツケースのフタをパタンと閉めてカギをしたら、「たくさんあったモノ」が、スーツケースという「一つの荷物」に変身します。
たった一つ、スッキリした荷物をたずさえて、やっと、慣れた場所を出て、新しい世界に飛び出していく準備が整います。
2016年下半期、天秤座の人が経験するのは、およそ、このようなプロセスなのではないかと思います。
2015年の後半から、あなたの「心」は、持っていきたいアイテムでとっちらかって、ゴチャゴチャだったのではないでしょうか。
どれを選んだらいいかわからなかったり、過去のことを思い返したり、持っているはずだったのになぜかなくしたものを探しに出かけたり、といった作業をしていた人もいるかもしれません。
そうした「目の前の混沌」とは裏腹に、心の片隅では「そろそろ、新しく、かなり長い物語がはじまりそうだ」という予感を得ていたことでしょう。
その予感のもと、上記のような「スーツケースに『本当に必要なもの』を選び抜いて、詰め込む」作業が続いていたのだと思います。
抱えていくべき思いや情熱、忘れてはいけない信念、いつもかわらぬ愛、大事な記憶や思い出、これからも連絡を取り続けていく友。
そうしたものをスーツケースに大事におさめていく一方で、もう必要のない防具や武器、今ではサイズの合わなくなった考え方、自分を縛っていた古い鎖、心のゆがんだクセ、忘れてもいい記憶、澱んだ依存関係やまつわりつくしがらみなど、「もう要らない」ものをどんどん、排除することもできたと思います。
この「スーツケースを前にして、これからの物語に必要なものと不要なものを選別する」という作業は、長くて2016年9月まで続いていきます。
そして、そのあとは、満を持して、約12年にわたる新しい旅に出ることになるのです。
この「新しい旅」というのは、もちろん比喩です。
新しい仕事とか、新しい人間関係とか、新しい居場所、新しい家族、あらゆる意味での「新天地」が、2016年秋以降の天秤座の人を待ち受けています。
いきなりこの秋に新天地に飛び込む人もいるでしょうし、10月から2017年秋へと1年ほどをかけて、何枚かの扉を段階的に開いていく人も、少なくないだろうと思います。
2016年秋から2017年秋は、天秤座の人にとって、言わば「耕耘期」です。
自分の可能性の畑を耕してまっさらな状態にし、そこに、ここから12年ほどをかけて育てて行ける、幸福の種を蒔いていける季節なのです。
この時期は、慣れ親しんだ世界から「飛び立つ」ようなときなので、今までの仕事が終わるなど、物事が失われたように感じられる場面もあるかもしれません。
でも、それは失望するような喪失ではなく、明らかに「新しい12年の幕開け」を告げる変化なのです。
既にそうした変化が計画の中に含まれている人もいるはずです。
この時期の変化は、どこか遠くからやってくるのではなく、あなたの心の中から立ち上がっていきます。
あなたが心の底から「やりたい」と思えることはどんなことなのか、運命の神様が時間をかけてヒアリングしてくれるような、そんな1年が訪れるだろうと思います。
「時期について」
7月は、経済活動における停滞感が一気に消え去り、スムーズに動き出します。特に、年明けから収入を増やすための努力を続けて来た人にとっては、ストレートに攻勢に出られるときです。
7月半ばまで、きらめくチャンスに恵まれるタイミングとなっています。ふと手を伸ばしたチャンスが、意外な程大きな可能性を秘めていることに気づかされるでしょう。
8月から9月にかけては、外出の機会が多くなりそうです。ガンガン外に出て人と話し合い、コミュニケーションの場を拡げられます。
議論が発生しやすいときですが、勇気を持って発言することで、新しい自分に出会えます。
また、向学心に火がつく時期でもあります。特に、自分の知性に自信が持てず「もっと勉強しなければ・・」というコンプレックスを抱きつつあった人は、思い切って具体的な行動を起こせるでしょう。
9月は星座を問わず、大きな転機を迎える人が多そうなのですが、特に天秤座の人々にとって、非常に重要なターニングポイントとなっています。約12年に1度巡ってくる成長と拡大の星・木星が、あなたの星座に入るからです。ここから2017年秋にかけて、公私ともに劇的な人生の転換を経験することになるでしょう。「脱皮・新しい12年の始まり」が、ここから1年間のテーマとなります。過去12年にわたる物語がここで収束し、新しいストーリーが始まる節目となるため、中には自分の今現在が「更地」になるような経験をする人もいるはずです。ゼロから新しい家を建て始めるような、非常にフレッシュな時間がここからはじまります。
9月という皮切りの時間は、過去と未来がそろって燦然と輝くような、非常に煌びやかな雰囲気に包まれています。この時期おとずれるチャンスは、あなたに否応なく「これまでの道のり」を思い起こさせるでしょう。過去に起こったことがたくさんのヒントの源泉となります。
10月は「居場所」が大きく動くかもしれません。引越しや模様替えなど、普段の風景を大きく変えたくなるようです。この時期の生活の変化は、あなたの深い渇望と強く結びついています。頭では「そんなものは欲しくない」と思っていても、心の奥底で強烈に欲している、そんなものがあれば、この時期ふとしたことから、それをあなたの世界に引き入れることになるかもしれません。
10月半ばから11月前半は、コミュニケーションが華やかに盛り上がる時期でもあります。
いろいろな人と語り合うところから、人間関係で出来た「居場所」を確保できるでしょう。
11月から12月にかけて、やりたいことにめいっぱい取り組める時です。「やるべきこと」よりも「好きなこと」を優先して活動できます。あなたの自由な発想に基づいて活動できる場が多く、大いに創造性を発揮できるでしょう。
子育てや恋愛にも、この時期強い追い風が吹きます。「攻め」の姿勢で臨みたいところです。
年末は故郷に帰る人が多いでしょう。懐かしい場所に戻ること、「居場所」にしっかり身を置くことで、自分が周囲に対して何を担うべきなのかが見えてきます。ちゃんと果たせている役割がある一方で、果たし切れていない役割を発見して、それを改めて「背負いなおす」ような場面もあるかもしれません。
「恋愛・結婚について」
9月に始まる「木星の1年」は、どんなことが起こってもおかしくないような転機ですので、恋愛や結婚によって生き方を大きく変える人も少なくないでしょう。
自分自身が変化することで、関わる相手も変わっていきます。過去には全く関心を持てなかった相手がいきなり輝いて見えてきたり、人との関わり方が様変わりしたりするかもしれません。
過去の「つきあい方」や「恋愛観」を、古い服のように脱ぎ捨てたとき、新しい関わりのありかたが解ってくるようです。
恋愛に追い風が吹くのは8月末から9月、11月から年明けです。また、8月から9月は、過去に失った愛が甦る可能性もあります。
「パートナーシップについて」
2011年頃から、パートナーとの関係を「オーバーホール」するようなプロセスの中にいる人も少なくないはずです。お互いの関わり方の中で、縛り付け合うような部分を解消し、解り合えていない部分を語り合って理解し合う、そんな努力を重ねてきているかもしれません。
パートナーシップのあるべき姿は、相手の存在によってより自分が自由に生きられる、ということだろうと思います。ですが現実には、「縛られている」「ジャマをされている」と感じられるような関係に苦しむ人が少なくありません。
精神的な自立が出来ている2人ならば、お互いの自由を尊重しサポートし合うような関わりを作れるのですが、人間の多くは何らかの弱さを抱えていて、その弱さをパートナーに投影したり、相手に依存したりすることで解決してしまう場合も多いのです。この場合、パートナーシップは「縛り合うもの」になりがちです。
2016年秋から2017年秋にかけて、天秤座の人は飛躍的な成長を遂げることになります。これにより、パートナーとの関係の中にあった問題を、今までとは違った形でかいけつできるようになるかもしれません。「自立」は成長のプロセスにおいて欠かせないポイントです。「自立」ということを、単に自分でお金を稼ぐこととか、人に頼らないことだと考えてしまう人もいますが、そうではなく、本物の自立とは、たとえばパートナーとただしく「頼りあえるようになる」といったことを意味するのだと思います。
パートナーを探していてなかなか見つからない、という人にとっても、この「自立」というテーマは大きなカギとなるようです。「パートナーを探す」ということと「自立する」ということは、一見正反対のテーマのように思えるかもしれませんが、実はそうではありません。「精神的に自立していない相手をパートナーとする」ことを、誰も望みはしないからです。
11月から12月、パートナーシップについて、熱い追い風が吹きます。あなたが望む形に、関係を軌道修正出来るでしょう。パートナーとなるべき人を探している人にも、この時期はチャンスが多そうです。
「子ども・家族について」
9月末から11月頭にかけて、家の中が大きく動きます。時に10月中旬から下旬は、家の中に「隠れているもの」を掘り起こす必要が出てきそうです。へそくりや「お宝」のような嬉しいものから、溜め込んだ不満や怒りなど、様々なものが、居場所のいろんな所から顔を出すでしょう。
11月半ばから12月頭は、家の中が明るく盛り上がります。特に「美しい居場所を作る」ことに力を注ぐ人が多そうです。訪ねてくる人も多いでしょう。あなた自身は自分のお城に住んで、人をおもてなしする、という楽しみもあるようです。
さらに、11月中旬から12月中旬は、子どもに情熱を傾けることになるようです。「真剣勝負」が必要になる場面もあるでしょうし「体力勝負」になる気配もあります。子どもの中に燃える様々な情動が、あなたに新しいことを気づかせてくれます。あなたの中にもある熱いものを、子どもという存在が引き出してくれるでしょう。特に12月前半、子どもとの世界に「どっぷりはまる」ことになりそうです。
「仕事について」
7月はキラキラしたチャンスが多い時期です。リラックスしたままで「挑戦」できるようなタイミングです。
9月から2017年秋に跨がる「木星の時間」は、キャリアに関しても大きな転機となる可能性が高い時期です。中には今までやってきた世界を飛び出して、全く未知の世界に飛び込んでいくような、ドラマティックな選択をする人もいるだろうと思います。経験や実績は時に人を「縛る」ことがありますが、ここから2017年秋までの時間の中では、過去に縛られずに、今の自分だからこそできる選択を、勇気を持って重ねていけるでしょう。
12月中旬から年明けは、かなり忙しい時期となりそうです。多方面から要請を受けて、汗をかいて走り回ることになるかもしれません。
これまでの就労条件や役割に疑問を感じている人は、異動を希望したり、転職活動を始めたりと、現状を変えるために行動を起こせるでしょう。
「勉強について」
8月から9月にかけては、精力的に勉強できるときです。特に、2015年頃から問題意識を抱いて、学んだり調べたりしてきたことがあれば、ここで一気に、あるまとまった結果を出せそうです。コツコツ続けて来たことには勢いがつきますし、勉強しなければと思いつつ後回しにしてきたテーマがあれば、ここで「着手」できるでしょう。
3月から5月にかけて積極的に学んできたことを、ここで更に展開していける気配もあります。
9月にあなたの部屋に入ってくる木星は、非常に大きな「知」の星でもあります。ここから1年の中で、今までになく豊かな知識を得る人も多いでしょう。特に、外国語を習得したり、留学したりと、海を渡るような勉強を進めることになるかもしれません。
「お金・買い物について」
7月から8月頭は、精力的に収入を増やしたり、買い物をしたりするのに適した時期となっています。
9月末から10月前半は、思わぬ散財をしがちかもしれません。物欲が嵩じて「後で冷静になって考えてみると、ちょっとやりすぎだったかも」と反省したくなるようなお金の使い方になる気配があります。貯めておく分はしっかり確保した上で、自分の「欲」と向き合いたいところです。
木星は「大きな財」の星でもありますので、9月から2017年秋までの1年は、お金や財産について意識を新たにする人も少なくないでしょう。使えるお金の額が大きく変わったり、お金に対して大きな責任を背負う人もいるかもしれません。
「健康について」
慢性的な健康問題を抱えていた人は、9月以降、大いに改善に向かいそうです。
木星は「成長と拡大」の星で、おおむね歓迎される傾向があるのですが、「拡大」の星だけあって、木星が来る時期は「肥りやすい」とも言われます。体重には注意したいところです。
年末年始は、自分の体力を過信しないことが大事です。かなりタフな時期となりますので、ムリしすぎると、ダイレクトに体調を崩すことも考えられます。一人で抱えこまず、常に「調整」を意識したいときです。
日常的にムリを重ね過ぎて、健康が破綻しそうな人は、年末から1月にかけて、思い切って状況を変えることができるでしょう。たとえば、通勤時間や就労時間、労働の量などが自分の身体に合わないのに無理を重ねてしまっているなら、交渉したり、転職を試みるなど、正面からの対応が必要になるでしょう。「自分」を大事にして、闘うべき所は闘い、生活を明るくするための条件を「勝ちとる」ことを目指したいときです。