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2018年上半期、天秤座を巡る星回りを見ていると、どーんと広い「大地」のイメージがわいてきます。地上に降り立つこと、その草や木々や虫や動物たちの息吹を吸い込むこと、そして、そこに自分の生活を一つずつ創り上げていくこと、といったような絵が浮かぶのです。「絵に描いた餅」とは、どんなに鮮明に見えていても現実的ではないことを言う諺ですが、この時期の天秤座の人々はまちがいなく「食べられる餅」を作っていくことになります。
手で触れる、自分のものにできる「餅」は、だまっていて棚から落ちてくるものではありません。しかし同時に、自分の努力だけで生み出せるものでもありません。自分の力だけでは実現できないこと、でも、自分の力がなければ実現できないこと。これを、この上半期の天秤座の人々は、いかにも粘り強く追求していくことでしょう。あなたがこの時期手に入れたいのは、「いつか叶う夢」ではなくて、今まさに目の前で叶っていく夢なのだと思うのです。それはけっして、難しいことではありませんが、でも、簡単なことでもないはずです。大地にしっかり足を踏ん張ってそれを引き受けて行く勇気が湧いてくるのは、おそらく、2017年の奮闘と、2011年からの経験の賜なのだろうと思います。
2011年頃から、あなたは人間関係における様々な「分離」を経験してきているはずです。慣れ親しんだ人間関係の渦から距離を置いたり、自分を守ってくれる組織から離れたり、ごくプライベートな関係の中で疎外感を感じたこともあったかもしれません。そうした「人間関係における分離」の時間が、この上半期、終わりを迎えます。厳密にはここで完全に終了するのではなく、一度忘れ物を取りに戻るなどして、2019年の頭に完全に終了します。それでもとにかく2018年5月に「終わり」が始まるのです。人との関わりを最も大事にして生きる天秤座の人々にとって、過去6.7年にわたる「分離」の経験は、とても辛いものだったかもしれません。あるいは、得意分野に取り組めず、もどかしさを感じる場面も多かったかもしれません。2018年上半期は、そうした不安な時間からの脱出を感じることができるはずです。人と融け合い、つながりあって、人間でできた環境に身を置いて生きること。このことの喜びを、もう一度信じられるようになっていくだろうと思うのです。
そのとっかかりとなるのは、もしかすると「身内」との関係の変化かもしれません。身近な人ほど、その関係は「あたりまえ」のものとなってしまい、なかなか腰を落ち着けて話す機会も持てなくなるようなこともあります。でも、この上半期以降、天秤座の人々は家の中にある「椅子」を、かつてなくよく利用することになるでしょう。身近な人々と一緒に腰を下ろして、お茶を飲み、あるいはグラスを酌み交わして、じっくり時間をかけて話し合う時間を設けられそうです。さらに、愛する人や新しく出会う人々、懐かしい人々とも、会う機会を増やせるでしょう。特に3月下旬から4月半ばは、以前「分離」してしまった相手がふと戻ってくるような、そんな不思議な場面が重なっていくかもしれません。
経済的には素晴らしい追い風が吹きます。入ってきた財は、あなたの世界に深く根を下ろし、これから大樹として育って、未来にくり返し、多くの実を結ぶでしょう。あなた自身、経済面での成長を目指して大胆に動ける時期となっていますがそれはあなた一人の満足や幸福のためでなく、あなたが大切に思う人々と、その人々が生きていく為の「場」を拡げるためのものであるだろうと思います。「商品」の価値は相対的ですが、手に入れたものの価値は、絶対的です。「かけがえのないもの」のために、あなたはこの時期、目の前にある夢を、絵に描いた餅ではなく、食べることのできる餅として、現実に変えていけるはずです。
・時期について
1月は物質的・物理的な面で忙しさがありそうです。大きな買い物をしたり、家の中を大改装したりと、目に見える「いつもの景色」を大きく変えたくなるでしょう。1月後半から2月半ばはとても楽しい時期です。遊びや趣味に打ち込む人もいれば、何かに、あるいは誰かに「夢中になる」ようなこともあるかもしれません。愛にあふれる豊かな時間です。
1月下旬から3月半ばは、向学心が強まりそうです。勉強や研究活動に打ち込む人が多いでしょう。あるいは、誰かを教え導く立場に立って、かえって自分のほうが多くの学びを得る、という人もいるかもしれません。フットワークよく動ける時期で、旅に出る人も多いでしょう。特に2015年ごろから「あまり散漫に出歩くのはやめよう」など、少し行動範囲を制限していた傾向があるなら、そのリミッターを取り払うことができそうです。
3月半ばから5月前半にかけては、公私ともにいろいろなことが動く時期となっています。特に、1月に着手した「生活環境の改革」が、ここへきてさらに本格化するかもしれません。引っ越しや家族構成の変化など、ドラスティックな変更も視野に入ります。さらに、2011年ごろからの人間関係の激変を、このあたりで「総括」できるかもしれません。分離や出会いを様々に経験したのではないかと思いますが、それがあなたに何をもたらしたのか、今あなたの目の前にある人間関係にどうコミットできているか、そのことを再定義するようなプロセスが展開していくようです。
5月半ばは星座を問わず、大きめのターニングポイントを迎える人が多い時期ですが、天秤座の人々にとっては「人との距離感が変わる」タイミングとなるかもしれません。ここを境にもっと距離を縮められる相手、少し距離を置きたい相手が見えてくるのではないかと思います。
また、5月半ばから6月は、きらりと光るチャンスの巡ってきやすい時期となっています。主に仕事や対外的な活動に関して、高く評価されたり、うれしい提案を受けたりする場面があるでしょう。
・愛について
2011年ごろから大切な人と「分離」するような経験をしてきた人もいるかもしれません。別れのようなわかりやすいものもあれば、ずっとパートナーとしてともにありつつも、お互いに自分の足で立つことを目指したり、少し距離を置いてお互いに刺激しあうような関係を築いたり、といった変化が起こったのではないかと思います。一対一の濃密な人間関係の中で、どうしたら精神の「自由」を確保できるか、ということが、過去6,7年の中で大きなテーマとなっていたようです。
そのプロセスがそろそろ終わりに差し掛かるのがこの2018年上半期です。5月半ばを境に、今度は「分離」ではなく、あたたかな融合の時間が始まるのを感じる人も、少なくないだろうと思います。人との距離がぐっと近く感じられるようになったり、パートナーからどんと頼られたり、といった、わかりやすい変化が起こる気配もあります。
1月後半から2月中旬にかけて、愛に関して明るい動きがありそうです。特に2月半ばは「愛のミラクル」を感じられるような出来事が起こるかもしれません。さらに5月半ばから11月ごろにかけて、愛のドラマが大きく動くようです。フリーの人はこの初夏に、熱い出会いに恵まれるかもしれません。
・住処、家族、人間関係について
「居場所」は誰にとっても、あたたかで居心地の良い、何もかも預けられる場所であるべきですが、「何もかも」の中には、つらさや疲労、悲しみ、一人一人の心の暗い部分や人間関係のしがらみなど、ネガティブなものも含まれています。そうしたものたちを受け止める器としての「場」を作るのは、たとえ自分一人だけの住処であったとしても、そう簡単なことではありません。
2018年上半期、天秤座の人々の多くがそうした「居場所」を作り始めるタイミングに立っています。この「居場所」がおおまかに出来上がるのは2020年頃となりそうですが、それへ向けた「最初の一歩」を踏み出すのが今なのです。
年明け早々、身近な人々との新しい関係を意識し、自分のニーズとすり合わせながら新たな居場所の構想を練る人が多いでしょう。さらに3月後半から5月半ばにかけて、住処としたい場所のロケハンをしたり、誰と暮らすかを相談したりする人もいるかもしれません。
新たな生活世界を構築するために、経済的な基盤を整えようとする人も少なくないでしょう。不動産を入手するためにローンを組むなど、かなり具体的に動く人もいるはずです。
人間関係に関して、過去6.7年にわたる「分離・自由」のプロセスが収束しつつあります。単独行をこのあたりで終えて、誰かとともに生活の場を作ってみたい、という思いが生まれやすい時であるようです。
・仕事、勉強について
1月末から3月頭にかけて、勉強や研究活動に強い追い風が吹きます。また、4月後半から5月半ば、5月末から6月前半にかけても、知的活動に関して大きな成果を収めることができるでしょう。
仕事に関しては2月から3月に明るい忙しさに包まれそうです。さらに5月後半から6月はチャンスが巡ってきやすいでしょう。収入アップのチャンスをつかみやすい時期なので、仕事を経済面からもう一度見直してみるのもよさそうです。
・お金について
2018年を通じて、強い上昇気流の中にあります。特に1月は、かなり大胆な行動に出られるでしょう。ほしいものがあれば手に入りますし、過去にない大きな買い物をする人も少なくないはずです。収入を拡大したい人、手に職をつけたい人は、この時期大いに追い風を利用できるはずです。自分の力で、自分の手で、できることの多い時です。
・健康について
2月から3月にかけて、前向きな変化が起こりやすい時です。2018年は食生活が大きく変わる人も少なくないかもしれません。健康的な生活習慣をつけることもできれば、グルメ志向が高じて体重に問題が起こる人もいそうです。なにをもって「ゆたかさ」とするか、それをきちんと考えて、自分にとって必要だと思えるものを適切に増やす、という観点が求められるでしょう。