2021年蠍座の上半期の占い

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翼を持つこと、根を持つこと。

2021年は年明け早々、いくつかのことを「決める」必要が出てくるかもしれません。
ずっと考えていたことに答えを出したり、身近な人と話し合って意見をとりまとめたりと、
「ここが着地点」と決めることになるかもしれません。
その場所は、これまであなたが続けて来た旅の「ゴール」「到達点」であると同時に、
ここからの時間の「出発点」です。

どんなに身近な人でも、どんなに長い間の知り合いでも、それが自分以外の誰かである以上、
別の考えと意見をもち、別の人生を生きる「他者」です。
2021年上半期は、この「身近な人々の他者性」に気づかされる場面が多いかもしれません。
今まで同じ環境に生き、同じ風景を見ていると思っていた相手が、
意外にも自分とは全く違う世界観を生きている、とわかって、そこから新しい対話が始まるのかもしれません。
あるいは、今まで重ねてきた対話が、実は不毛なものだったと気づいて、
対話のスタートラインを改めることになるのかもしれません。
たとえば、ずっと一緒に暮らしている親子であっても、子供が希望する「進路」は、
親が期待するそれとは、かけ離れていることがよくあります。
「自分の子供」が自分には想像もつかない夢を見ていることを、喜べる親もいれば、そうでない親もいます。
パートナーシップにおいても、仲間や友との関係においても、そうしたことはしばしば起こります。
蠍座の2021年上半期は、相手の夢や意見を尊重し、それに「翼を与える」ことができる時です。

ある環境に身を置いて暮らすということは、その世界に「根を下ろす」ことです。
植え替えられた植物が地面に根を下ろすには、一定の時間と、気候的な条件が必要です。
人間もまた、住環境や労働環境、人間関係などに「根を下ろそう」とすると、
それなりに時間がかかりますし、色々な条件を必要とするものです。
2021年上半期のあなたは、ある世界に「根を下ろす」作業をスタートさせます。
この作業は、あなた自身のためだけのものでなく、周囲の人々のための作業でもあります。
たとえば家族をつくることや、仲間をつくることは、じっくり「馴染んでいく」時間を要します。
周囲の人々に愛情をかけ、世話をし、それをくり返し積み重ねていくところにはじめて、
家族になり、仲間になれます。つまりは「根を下ろす」ことができるわけです。

私たちは自分自身の人生を生きるとき、自分の翼で自由に飛びたいと考えます。
ですがその一方で、帰るべき場所やルーツ、即ち「根」を必要とするものでもあると思います。
根のない飛翔は「根無し草」「放浪」であり、根だけを持ち翼を持たない生き方は「束縛」「孤立」です。
翼と根、その両方があって初めて、私たちは自分の飛翔に充実を感じ、休息の安堵を感じることができます。
2021年上半期、あなたは翼と根の両方の意味を、深く知ることになるでしょう。
そして、今の自分に足りない方を強化し、ゆたかに足りているものを、他の誰かに分け与えられるはずです。

・時期について

1月は活発なコミュニケーションに包まれます。2020年の中で開拓したコミュニケーションの輪の大切さを、ここで再認識できるでしょう。

1月から3月前半は、人間関係が公私ともに大きく動きそうな時期でもあります。特に、家族や「身内」と呼べる人々との関わりに変化が起こりやすい時期となっています。家族の誰かが帰ってきたり、あるいは、自分自身が懐かしい場に戻るといったこともあるかもしれません。
2021年のテーマである「居場所・家」について、ここで一年の方針を定めることになりそうです。

2月後半から3月は、愛に溢れる時間帯です。ここで始まった愛の物語は、5月から7月の展開へと繋がっていくかもしれません。

3月から4月は、経済的な変動が大きい時期でもあります。特に「ワーク・ライフ・バランス」についてよく考える必要が出てくるかもしれません。どう働き、どう楽しみ、どのように暮らすか、といったことを全体的に見つめ直し、新しい選択ができそうです。

4月末から6月にかけて、遠出する人が多いでしょう。あるいは、この時期精力的に学び、大きくステップアップする人もいるはずです。未経験のこと、未知の世界に踏み込む勇気がわくときです。

5月半ばから7月にかけては、大スケールの「愛の季節・前編」です。素晴らしい愛の物語がここから始まるかもしれません。あるいは、早春に出た愛の芽を、ここで一気に大きく育てていけるのかもしれません。
非常にクリエイティブな時期でもあります。創造的な活動に取り組んでいる人には、この時期大きなチャンスが巡ってくる可能性も。
自分の才能に気づかされるような出来事も起こるでしょう。「本当にやりたいことはなにか」という問いへの答えを見つける人もいるはずです。

6月から7月は、仕事や対外的な活動における大きめのチャンスが巡って来やすい時期です。勝負できるタイミングです。

[テーマ別ひとことコメント]

・愛について

年明けからかなり「熱い」時間となりそうです。
パートナーがいる人は、相手から新鮮な刺激を受け取れそうです。たとえば、頑張っている相手の姿を目の当たりにして「自分もやってやろう!」という気持ちになれるかもしれません。パートナーを、いい意味で「ライバル」のように捉えることもできそうです。
相手が普段より積極的に接してくれるかもしれません。いつもならスルーされるようなことも、真剣に考えて行動してくれそうです。
相手の懐に飛び込んでいく人もいれば、後回しにしてきたテーマについて「対決」を試みる人もいるでしょう。摩擦や衝突も敢えて避けることなく、とことん向き合おうとする人が多いだろうと思います。

フリーの人、愛を探している人は、1月から2月の中で「電撃的な出会い」を得るかもしれません。最初は衝突のようであったり、あるいはトラブルのように感じられるかもしれませんが、熱を帯びた「幕開け」から一気に意気投合して、そこから愛が育っていく可能性があります。

さらに、フリーの人にもカップルにも、とても有望な時間が5月半ばから7月です。この時間は「愛の季節・前編」であり、中編と後編が2022年に続いていきます。
愛を探している人は愛に出会えるでしょうし、カップルも、愛についての不安が消え去り、愛への自信を取り戻せるでしょう。
特に、2012年頃から愛について、疑問や漠然とした悩みを抱えてきていたなら、この時期にその漠たる迷いが「形を得る」「具体化する」ことになりそうです。ゆえに、悩みを解決する道筋がはっきり見えてくるでしょう。

2月下旬から3月半ば、4月半ばから5月半ばも、愛のドラマが大いに「動く」時期です。

・住処、家族、人間関係について

2021年の蠍座のテーマは「家族・住処」です。年明けから居場所や家族について、新しく取り組むべきことがいくつか出てくるでしょう。普段よりずっと、身近な人たちに対して割く時間が多くなるはずです。
引越や家族構成の変化などが起こりやすい時期です。また、2020年の中で引越を完了し、2021年にその場所に「根を下ろす」プロセスを体験していく人もいるでしょう。「居場所を作る」ことは時間がかかる作業です。引越をしても、そこが「自分の世界」として馴染むまでには時間がかかります。新しい家族を得ても、心から安らげる関係が「馴染む」には、やはり時間を要するものです。2021年は何らかの意味で、そうした時間のかかる作業を進めていく人が多いだろうと思います。

特に1月から3月半ばは、身近な人との関係や「住環境を作る」ことに多くの労力を注ぐことになるでしょう。
子育て中の人は、5月から7月の中で、かねてから感じていた不安や疑問などが新しい形を得て、より取り組みやすくなっていくかもしれません。必要な援助を受けることができたり、自縄自縛のような状態を手放したりできる時です。

人間関係については、1月から2月にかけて、かなり大きな変動が起こりそうです。これまで言えなかったことをストレートにぶつけたり、重要な交渉に臨んだりして、関係性を「あるべき姿」へと変えていけるかもしれません。非合理な支配関係や、一方的な関係などを、より対等で自由な関わりへと変えていける時期なのです。ただ、その「変化のプロセス」は、あまり穏やかなものではないかもしれません。衝突や摩擦も、この時期はとても大きな意味を持つはずです。

年明けの、少々鉄火な展開のあとに、4月半ばから5月半ばはとても和やかで建設的な関係を築ける時期となっています。年明けにケンカした相手とこの時期に仲直りをして、無二の親友になる! といった展開もあり得ます。また、公私ともに、素敵な出会いがありそうなタイミングです。

・仕事・勉強について

2020年後半は、とても忙しい時期だったはずです。自分の役割を開拓し勝ち得るために、奔走し続けた人も多いでしょう。その熱い「労働」の時間が、1月7日に収束します。年明けはホッとひと息つけるでしょう。
3月後半から4月半ばは、2020年の苦労が報われるような、伸びやかな活躍の季節です。自分に合った「働き方」を創造できるでしょう。
6月半ばから7月は、大きなチャンスが巡ってきそうです。目立つポジションでガンガン活躍できるでしょう。「挑戦・勝負」の時間帯です。特に、仕事の中でもっと自分の才能を活かしたい、という思いを抱いていた人は、願いを叶えるチャンスを掴めそうです。

勉強については、2020年が大いなる「学びの季節」だった分、学ぶ苦労も多かったはずですが、1月にはそうした重圧から抜けだし、学ぶことが楽しく感じられそうです。
かつて重くて持ち上がらなかったものも、トレーニングをして筋力をつければ、軽々と持ち上げられるようになります。それに似て、2020年に苦労して実力をつけたことが功を奏し、2021年はいろいろな事を楽しんで学べるようになるでしょう。知的活動にも「基礎体力」のようなものは必要で、2020年のあなたは、それをしっかり身につけてきたはずなのです。2021年はそのおかげで、かつてよりずっとラクに走れるようになっているでしょう。

4月末から7月にかけて、専門分野を切りひらけるような時間となっています。勉強において、更に「先に進む」ことのできる時です。

・お金について

年明けは、2020年の終わりからの好調期が続いています。意外なお年玉を受け取れるかもしれません。

3月から4月は、経済活動を取り巻く人間関係が大きく変わりそうです。パートナーの収入に変化が起こり、それをうけてあなた自身の経済活動も変化していくことになるのかもしれません。
融資を受けたり、保険を見直したり、投資の世界に足を踏み入れたりと、経済活動を外界に拡げていく人も少なくないでしょう。
5月から7月前半にかけては、春の選択をしっかり見直し、必要ならば軌道修正していける時期となっています。自分が何を欲し、何を必要としているのか、ここで深く振り返ることもできるでしょう。