2016年蠍座の下半期の占い

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2016年は年明けから、誰よりも「熱い」時間を過ごしてきたのではないかと思います。
単に情熱的になるとか、意欲が湧いてくる、といったこと以上に、「自分自身になる」「もっとも自分らしい自分として活動する」ような感覚が、あなたを充たしていたのではないでしょうか。
私たちはだれもが人間関係の中で暮らしていて、「自分自身」でいるよりは、「自分以外の人から規定された自分」として生きているところがあります。
場合によっては、自分のニーズより他人のニーズを優先しているうちに、自分が本当はどうしたいのか、解らなくなってしまうようなこともあるわけです。
特に蠍座の人は、「他者と自己とを、どのように融合しうるか」というテーマを、その世界の中心に置いているので、「自分」がどんな形をしているのか、人生の中で幾度か見失って、見失った地平であらためて「自分」と出会う、というプロセスを経験する場合が多いように思います。
2016年の年明けから秋という時間帯は、そういう意味で、「『自分』を再発見し、あるいは再生する」時間と位置づけられます。

何らかの活動に打ち込むことで「自分」を発見した人もいるでしょうし、普段使っている道具から一時的に離れることで、自分の新たな姿を見つけた人もいるでしょう。
旅行や自分単独で行うミッションを通して、自分の根っこを思いだした人もいれば、自分自身と熱く戦う経験を通して、熱で刀剣を鍛えるように、個性を鍛え上げた人もいるはずです。
普段は心の奥底に眠っている「本質」のようなものが、だれにもみえるところまで浮かび上がってきて、周囲を驚かせたかもしれません。
あるいは、誰かがひたむきに頑張る姿に触れて、本来の自分を思い出した人もいるだろうと思います。
こうした変化は、2016年下半期一杯に跨がって続いていく、長丁場のプロセスです。

とはいえ、言わば「自分との戦い」のような、ヒリヒリする部分のあるプロセスは、8月上旬に一段落するはずです。9月以降は、かなり視野が広がり、状況も落ち着いてきます。
そして、2016年の頭から辿ってきた道のりを、深く掘り下げ、咀嚼して、過去の自分と融合させる段階に入ることになります。

新しく見つけた自分と、過去の自分とは、同じ自分でありながら、おなじではありません。
両者を、時間を分断するように区切って考える人もいますが、むしろ、私たちは時間の流れの中で、新しい自分に出会っては、古い自分と融け合わせて、過去と未来を結びつけるアイデンティティを再生産し続けていくものだろうと思います。
蠍座の人にとって、2016年の年頭から秋口までが「新しい自分に出会う」時期とするなら、2016年秋から2017年秋にかけての1年は、「古い自分と新しい自分を融け合わせ、アイデンティティを再構築する」時期、というイメージになるのです。

おそらく、9月前半までは、とても賑やかで刺激的な時期となるでしょう。
未来の自分をどこまでも追いかけていくような、とても発展的な雰囲気の季節です。
一方、9月後半以降は、それまでに起こった出来事を意味づけたり、つなげたり、咀嚼したり、足りないパーツを確認したりするプロセスに入っていきます。
9月までに、仕入れるだけ仕入れて、9月からは、その運用を考える、という人もいるでしょう。

この下半期全体を通して、蠍座の人々の多くが、自分自身の心の声に、一心に耳を傾けることになると思います。
9月までは、その声は解りやすく、他人に話しても理解してもらえる内容かもしれません。
9月以降は、他人に話しても理解できないような、もっとあなたの中心に近づいた対話となっていくだろうと思います。

「時期について」
7月は非常に勢いのいい時間となりそうです。特に、5月頃から虎視眈々と狙いを定めて努力してきたり、複雑な迷路をくぐり抜けてきた人も多かったはずですが、そうしたどこか静かな、力や勢いを「溜めて」いるような時間から、7月になると同時にぱっと抜けだして、ストレートにパワーを放出できるようになるのです。おそらく、年明けからなにか特別な時間のなかにあることを感じてきただろうと思いますが、その「特別な時間」を、最終的に仕上げきるための時間が、この7月におかれています。テーマは「一番自分らしい自分になること」です。蠍座の人々は非常に濃い個性をもちながら、どこかそれを隠して生きている部分があります。「能ある鷹は爪を隠す」ということもありますし、もっと言えば、膨大なパッションをうまくコントロールする必要性を、誰よりも感じているのだろうと思います。ですが、能力も、パッションも、「いつも隠しているだけ」では、意味を成しません。この7月以降は、普段隠している力も「見せる」ことができる場面があるハズです。

8月から9月は、まず経済面での動きが大きいでしょう。自分の手で掴めるものがたくさんある時期です。
9月は、過去と未来を強く結びつけるような作業が発生します。たとえば、旧友と思い出話をしているうちに、新しく一緒にやりたいテーマを思いつく、といったようなことが起こるでしょう。あるいは、過去の失敗の理由がわかり、もう一度挑戦すれば成功する、という思いを持って未来に「再挑戦」の計画を練るのかもしれません。
この時期は交友関係も大きく広がる傾向があります。特に、2015年秋から仲間や友だちに対して働きかけてきたことがあれば、このあたりで「成就」するようです。

10月は外に出る機会が多くなるでしょう。誘われますし、自分からも人に会うために、あるいはなにかを探すために、フットワークを駆使して動き回れます。この時期は誰よりもあなたの言葉を待っている人もいるようです。

11月から12月中旬にかけては、居場所が「動く」時です。引越しや家族構成の変化など、普段の景色に新しい風が吹きこみます。
12月以降はその変化によってもたらされた喜びや幸せを享受できるでしょう。
年末は「好きなことをやろう」という意志を固めるような時間となります。とても創造的な年末年始となるでしょう。

「恋愛・結婚について」
9月から2017年秋までの間は、愛がいつもとは違う顔を見せます。愛は元々「無償」のものですが、私たちは愛の現場で、たくさんの見返りを求めてしまいがちです。でも、この時期は不思議と、愛に対して非常に純粋になれる時なのです。見返りを求めず、相手の幸福や成長を真摯に見つめる愛を実現するのは極めて難しいことですが、これを実現すると、清らかな川に多くの魚が戻ってくるように、愛が自然に集まってきます。
また、この時期の愛は、他人の目にさらさないよう、大切に守りたいところです。この時期の愛は、心の一番奥の場所で育ちます。光や風に当てないように注意を払いながら、自分だけの世界でごく静かに、愛を育てたいときです。

9月中旬以降、過去の関わりの中から愛の芽が出る気配があります。あるいは、誰かが困っているところを助けてあげたり、あなた自身の悩みに誰かが寄り添ってくれたりすることが、愛のきっかけになるかもしれません。

7月、9月下旬から10月前半に、愛の追い風が吹きそうです。
愛を探している人には、9月上旬までは「仲間・友だち」とのつきあいから、愛の芽がでるかもしれません。9月末、愛のミラクルが起こる気配も。

「パートナーシップについて」
「自己主張とコミュニケーション」がテーマとなるようです。自分の望みや今のありかた、未来への思いなどを、パートナーに「解ってもらう」ことが必要となるかもしれません。パートナーの前で、「私は」という主語で語ることを意識すると、むしろスムーズに対話が進むでしょう。正しさや論理、合理性や客観性などを味方につけようとすると、かえってややこしくなるはずです。「誰が正しいか」ではなく「誰の望みで、誰が願っているのか」のほうが、この時期はずっと重要であるようです。

とはいえ、9月以降は「献身」と「自分の時間」という2つのテーマが浮上します。自分を犠牲にして相手のために何が出来るか、というテーマに、何度か直面することになるでしょう。人が自己犠牲を払うとき、たくさんの内省が必要になります。自己犠牲は、いわば「自分が自分に下す命令」だからです。自分との対話を重ねたいときは、他人の声を遮断する必要があります。「一人で過ごす時間」が、あなたの「献身」を支えます。
あるいは逆に、あなたの側が、パートナーの自己犠牲や献身に支えられることになるのかもしれません。犠牲は、提供するよりも受けとる方がずっと、大きな愛を発動することになります。

パートナーシップに追い風が吹きそうなのは、9月末から10月前半です。「相手の身になって考える」「相手の思いを受けとる」ことが、この時期はかなり容易にできます。ゆえに、あなた自身の思いの「伝え方」も、相手に受けとりやすい形にカスタマイズできるのです。

「子ども・家族について」
子どもに関しては、9月下旬にとても印象的な出来事が起こるかもしれません。
子どもを望んでいる人には、ふわりと導かれるようなチャンスが巡ってくるようです。
子育て中の人にとっては、子どもの心がぱっと見渡せるような場面があるかもしれません。子どもの成長が、あなた自身の成長とシンクロするような面白いタイミングです。
年末年始は、子どもとの世界にどっぷり浸かることになるでしょう。「真剣勝負」が必要になる場面もあるかもしれません。

家族に関しては、11月から12月中旬に、かなり力を注ぐことになるようです。この時期は引越しや家族構成の変化など、物理的な変化も起こりやすいでしょう。また、来客が滞在したり、自分自身が普段とは違う環境に寝泊まりするなど、居場所が「落ち着かない状態」になる気配もあります。この出来事を通して、居場所への眼差しが変わっていくでしょう。
とはいえ、12月は家族との関係が総じてあたたかくなり、楽しく過ごせる時期となっています。心温まるクリスマスと年の瀬となりそうです。

「仕事について」
7月はガンガン勝負できるときです。これまで足止めされていた鬱憤を晴らすような大活躍をする人もいそうです。転職や独立など、キャリアに関する「脱皮」のようなプロセスの中にある人も、7月は一気に話を進めることができそうです。
7月半ばから8月上旬は、キラキラしたチャンスに恵まれる時期でもあります。気軽に挑戦したことが、思った以上の結果に結びつくでしょう。

「勉強について」
7月半ばまで、学ぶ事がとても楽しいでしょう。旅行に出て学ぶ人、学校やセミナーなどに通って学ぶ人もいそうです。ここでの学びは、あなたの仕事や日々の活動に直結しているようです。

8月から9月は、グループ学習のような場に恵まれるかもしれません。旧友と恩師に会いに行くような場面もありそうです。意欲に新しい燃料が注がれるでしょう。

9月末から11月頭は、素晴らしい「学びの季節」です。吸収力・集中力にめざましいものがありますし、なにより習得したことがちゃんと「自分の一部」になっていきます。
年末年始は、過去に学んだことの「復習」に妙味があります。

「お金・買い物について」
8月から9月は、経済活動において「攻める」時期となっています。3月から5月にかけて「仕掛けた」ことがあるならば、ここで一気に獲物をさらっていけるでしょう。
2015年頃から経済面で地道な努力を続けている人が多いだろうと思うのですが、その努力はどこか「抑える、律する」ような面が強いはずです。ですがこの夏から秋口は、むしろ「攻める、前に出る」態度が必要になるようです。攻守のバランスをとって進むとき、自分らしい新たな戦い方が見えてくるようです。

「健康について」
年明けからかなりハードな日々を過ごしてきた人が多いだろうと思います。ゆえに、8月に入ると、流石に疲労が溜まり、休息したくなるでしょう。8月から9月は、心身に「栄養を取る」ことが必要になるようです。
また、9月以降は「一人の時間」が精神的にとても大事な意味を持ちます。誰にも遠慮せず、完全にリラックスできる環境を整えたいところです。