2018年蠍座の上半期の占い

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12年の幸福の種を蒔く。人生の転機と、関係性の再定義と。

蠍座の人々にとってこの上半期は、とても大きな転機となるか、または、とても大きな転機の「幕開け」と位置付けられると思います。2017年の10月から、すでに約12年に1度のターニングポイントの中に入り、新しい展開を怒涛のように生きている人も少なくないはずです。木星という「成長と拡大の星」があなたのもとにある11月頭までのあいだ、あなたはかつてなく新しい道を選択し、さらに、今まで知らなかった新しい自分を発見し続けていくことになるでしょう。

私たちは赤ん坊としてこの世に生を受けてから、様々なことを「受け入れて」いきます。すでに出来上がっている「世界」にあふれている事物を受け入れ、理解し、それらを扱ったり、やり取りしたりする方法を学びます。ゆえに、私たちと「世界」とのかかわり方は、「いつのまにか」出来上がっていて、「わかったつもり」にさせられていることも、たくさんあるように思います。また、たとえば「母親とは何か」「父親とは何か」といった定義を知る前に、まさに目の前にいる「母」や「父」を受け入れていかなければなりません。人間関係の全般が、そのようにできあがっていきます。でも、人生の中では改めて、そのことを問い直さなければならない場面が出てきます。たとえば、自分自身が母親になるとき、はじめて「そもそも、母とは何だろうか?」と考えた、という人がいました。自分自身やパートナーの親との関係の中では、何の疑問も感じたことがなかったけれど、無意識に受け入れてきた「母」というものは、いったいどういう存在で、子供に対してどうあるべきで、なにをしなければならないのだろうか?ということを、問い直すことになったのだそうです。

親子の関係に限らず、すべての人間関係において、私たちは人生の転機に「そもそも、友達とはなんだろう?」「夫婦とは何だろう?」などの疑問を抱くことがあります。子供が成人を迎えて独立し、夫婦二人の暮らしに戻った時、お互いに「お父さん・お母さん」と呼び合っていた呼びかたを名前に戻し、生活の在り方も大きく変えることになった、というカップルの話を聞いたことがあります。これは、人生の転機から関係性の問い直しが始まる、その典型的なケースです。期待していいこととそうでないこと、果たすべき役割、存在意義、うまくゆかなくなった時、距離を置くのが人として正しいことなのかどうか、等々、自問し、そこであらためて「自分にとって、この関係にはこういう意義がある」と、再定義していくことになるわけです。こうした「関係性の問い直し・再定義」のプロセスが、この上半期から2026年ごろにまたがって、蠍座の世界で展開していくことでしょう。こうしたプロセスは、自分とは全く別のバックグラウンドを持つ人物との出会いがきっかけでスタートすることも多いようです。2018年上半期、蠍座の人々は多くのとても新鮮でインパクトの強い出会いを得て、そこからさまざまな新しい疑問を持ち、時間をかけた対話を始めることになるはずです。

約12年に1度めぐってくる「木星の時間」は、「幸運期」と紹介されることが多いようです。でも、私には「その一年だけが幸運な、刹那的に幸福な時間」とは思えません。吉星・木星の巡る一年は「そこから12年をかけて育てていける幸福の種をまく時間」です。種をまくには、まずそれまでの作物の枯れた茎や根を取り払い、更地にする必要もあります。あるいは、邪魔な岩や木の根をどかさなければならないかもしれません。そうしたタフな作業を経て、「何もなくなってしまった」と感じる人もいるようです。ですが、決してそうではありません。そこにはちゃんと、幸福の種が蒔かれています。草冠に「時」と書く、この「種蒔き」の文字はとても象徴的です。あなたの世界に、新しい12年という時間の種が今まさに、蒔かれてゆくのです。

・時期について
年明けはとにかく忙しいはずです。自分から新しいことを思いついては外にガンガン出ていく、人に話す、という流れが生じるでしょう。この動きはすでに2017年の年末から始まっているかもしれませんが、年明けはさらにその勢いが加速します。周りの人たちが「今年はどんな年にしようかな・・」と思い描いているような時に、あなたはすでに活発に動き出している、といった展開になるでしょう。

2月は「貪欲」がテーマです。好きな人と行動し、好きなことをして、好きなものを手に入れる、という考え方が軸となるでしょう。特に、2015年頃からどこか禁欲的な状態にあったり、あるいは緊縮財政を自ら遂行していたりした人は、このあたりで自分の「欲」を復権することもできそうです。

3月は「やるべきこと」にスポットライトが当たります。日々の生活を見直したり、役割分担やルーティンワーク、就労条件の在り方を軌道修正したりできる時です。特に健康に問題を抱えている人は、3月から4月の中で問題点を整理し、適切な対応をとっていけそうです。

4月は「人」に恵まれる気配があります。素敵な出会いがありそうですし、パートナーシップも愛にあふれるでしょう。特にこの時期出会う人は、あなたの成長や今現在取り組んでいることに大いに力を貸してくれる気配があります。

5月は星座を問わず多くの人が大きめのターニングポイントを迎えやすい時期となっていますが、蠍座の人々は特に公私ともに人間関係が動く時期となりそうです。意外なフォーメーションの変化が起こったり、毎日顔を合わせる相手の顔が変わったりするかもしれません。私たちが日々接する「他者」は、自分自身の鏡のようなところがありますが、「鏡」が変われば、自分のなかにある新しいものが見えてくることも多いものです。この時期、人とのかかわり方の変化を通して、自分に関する認識が改まるかもしれません。

5月から6月にかけて、旅行や引っ越しをする人もいるかもしれません。「移動」の気配の強い時期なのです。あるいは、遠くから誰かが訪ねてきてくれて、それがきっかけで面白いチャンスが巡ってくる気配もあります。6月は特に、仕事や対外的な活動に関しては、うれしいことの多い時期です。

・愛について
2018年を通して、愛はあなたの世界にガンガン流れ込んでくるでしょう。あなた自身、愛に突き動かされて行動を起こす場面も多いだろうと思います。この時期の「愛」はごく広い意味を持っていますが、恋愛や結婚、子育てといったことに関するダイレクトな「愛」ももちろん、例年にないほどの大きな盛り上がりを見せるはずです。

一方この時期は、あなた自身の成長度合いが非常に大きいため、今まで好きだなと思っていた対象に、どこか味気無さや物足りなさを感じる、ということもあるかもしれません。新鮮さや面白さ、「伸びしろ」を見出せるかどうかが、愛の成長のカギと言えそうです。

この上半期全体にまたがって、断続的に強い追い風が吹き続けます。「特にこの時期」と指定することに意味を感じられないくらい、生活の随所に愛のドラマを展開していくことができそうな時期です。

人を縛るような愛し方、人に頼り切るような愛し方をしてきた人にとっては、そろそろそうした依存的な愛し方から卒業するべきタイミングが巡ってきます。5月半ば以降、どうしたらお互いの人格の自由を尊重し、自立した形で愛をはぐくめるのかを、学び始めることになると思います。この「学び」は、2026年ごろまでにまたがる、かなり長いストーリーです。信頼と依存の違いに気づいたとき、新しい愛の可能性が見えてくるでしょう。

・住処、家族、人間関係について
1月後半から2月、居場所が大いに動きます。家族構成や住環境の変化が起こりそうなタイミングです。さらに5月から11月ごろにまたがって、一回り大きな動きも発生しそうです。引っ越しや模様替えなど、物理的な変化も起こるでしょう。

人間関係は2018年5月を境に、新しいフェーズへと突入します。特に、人間関係上のしがらみに苦しんでいた人は、そこから解放されるでしょう。あなたの内なる鎖を解き放ってくれるようなかかわりに恵まれます。

・仕事、勉強について
このあたりでスタートさせた勉強や研究活動は、この先とても長続きするでしょう。地道に少しずつ続けていくことで、向こう数年をかけて大きな成果を上げられます。年明けか、または3月から5月ごろに、精力的に新しいフィールドを切り開く人が少なくなさそうです。

仕事に関しては1月末、少し不思議なチャンスが巡ってくるかもしれません。3月から4月にかけては、かなり忙しい時期となります。特に「昔取った杵柄」のように、経験を生かすことのできる場にめぐまれるかもしれません。また、この時期は気持ちの良い仕事環境を作り出せます。関係者との関係性も好転していくでしょう。6月は仕事に関するチャンスが巡ってきやすくなっています。やりがいを感じられるでしょう。

・お金について
2015年ごろから経済面で思わしくない状況に置かれていた人は、2018年上半期、素晴らしい解放感と手ごたえを感じることができるでしょう。努力が報われる喜びを感じられますし、素直に「これがほしい!」と思い、それを目標として動いて、結果を出していけるはずです。

特に1月末から3月は、経済的な「開拓」の時期となっています。過去3年ほどの中であなたが地道に築いた「土台」の上に、華やかな成果を出せるタイミングです。

・健康について
木星は今、あなたの星座に位置していますが、あなたの星座はイコール、あなたの身体を扱う場所でもあります。木星の「成長と拡大」は、あなたの身体性にも大いにあてはまることです。慢性的な不調を改善し、生命力を引き出すことができる時期です。一方、「拡大」は文字通り、体重増加などにつながることもあります。この時期、自分の体力や体質を過信することは危険です。3月から4月は生活の在り方や就労条件を見直せる時期となっています。細かい軌道修正が、大きな効果につながる可能性もあるようです。