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ある仕事に就いたばかりの新人スタッフが、先輩から
「とにかく現場が大事だから、まずは現場を見てこい」
と言われ、現場に着き、2、3分周りを見渡して「見ました」と言いました。
先輩は「見る」だけなら新人でも、誰でもできる、と考えたわけですが、
そもそも「見るべきものが何なのかがわからない」状態では
視力に問題がなくとも、「何も見えない」のです。
何の知識も持っていなければ、碁盤は単なる白と黒の石のごちゃ混ぜですし、
将棋盤も「得体の知れない文字の書いてある小さな駒のちらばり」です。
ルールがわかって初めて、盤上に「何が起こっているか」が見えてきます。
2017年の終わり頃から、蠍座の人々は何らかのルールを
少しずつ、身につけてきたのではないかと思います。
3年前には何の意味も持たなかった景色が、
今では豊潤な意味に溢れる、壮大な物語に見えているのではないでしょうか。
ルールは、教科書のようなもので学べる分野もありますが、
たとえばヒエログリフの解読のように、たくさんの手掛かりを元にしながら
「文法を探り出さなければならない」場合もあります。
2017年の終わり頃からのあなたの学びには、
「経験や手掛かり、観察を通して、ルールを探し出す」ようなプロセスが
随所に含まれていただろうと思うのです。
2020年上半期、あなたはようやく読めるようになった盤面を、
読み上げたり、動かしたりし始めることになります。
覚えた歌を歌い始めるような、あるいはルート研究を終えた山に登っていくような、
鮮やかなアクションを起こすタイミングが、この上半期なのです。
ここで奏で始めた音楽、ここでスタートさせた山登りは
2020年いっぱい続いていきますが、
もっとも積極的で情熱的なスタートダッシュは、上半期に置かれています。
学校の勉強を「何のためにするのか?」という疑問を抱く人がいます。
資格試験で覚えたたくさんの知識は、
実務ですぐにその全てを使うようになる、というわけではありません。
学んだことがいつ役に立つのかは、実際、よくわからない部分が多いのです。
2017年の終わり頃から、あるいは2008年頃から、
「こんなことを勉強して、一体何の役に立つのだろう」
「こんな経験は、無駄になるだけではないのか」
と思いながらも、少しずつ吸収し続けてきたことがあるなら、
2020年上半期、その蓄積があなたを取り巻く世界とぶつかり合って、
キラキラとスパークし始めます。
「なるほど、あの知識は、こういう場面で使うのか!」と
納得も得心もいく瞬間が、いくつも巡ってくるでしょう。
たくさんの人と語り合い、色々な場所に出かけていって、
山盛りのお土産をもらって帰ってこられるのがこの上半期です。
そこではきっと、過去数年の中であなたが学んできたことが
特別な役割を果たすはずです。
ここまでに覚えてきた言葉を使って初めて、
ここからの、心からの意思疎通が可能になるのです。
・時期について
1月からとても賑やかな、慌ただしい雰囲気に包まれます。特に1月中旬までと、2月後半から3月は、フットワークを駆使してガンガン動く事になるでしょう。色々な方面に声をかけ、対話を重ねて、活動の道筋を作れます。いろいろな人のニーズを聞いて回るとき、自分がやるべきことが見えてくるのかもしれません。
1月半ばから2月上旬は、強い愛の追い風が吹く、とても幸福な時間となるでしょう。遊びに行く機会も多く、趣味に打ち込んで充実した時間を過ごす人もいるはずです。子育てでも嬉しいことが多いはずです。
また、1月から2月前半は経済面での動きも大きい時期です。2019年までに経済的な基盤をしっかり調えた人も少なくないはずですが、その基盤を「駆使する」ような展開になりそうです。大きな買い物をしたり、投資をしたり、収入の途を確保したりと、これまでの経験や集めた条件を土台として、しっかり「収入の道筋」をつけていけそうです。
3月は素晴らしい人間関係に恵まれる、とても楽しい季節です。2018年頃から人間関係に大きめの変化を感じている人が少なくないはずですが、この時期は「誰とつきあっていくべきか」がはっきり見えるような場面もありそうです。さらに、多くの人間関係の中からいくつか「もっと踏み込んで関わるべき相手」がわかるかもしれません。
4月から8月頭まで、経済活動に爽やかな追い風が吹きます。人からの好意に支えられたり、導かれたり、といった場面もありそうです。人のリソースを借用することがキッカケで、自分自身の活動を軌道に乗せていけるようになるかもしれません。
・愛について
愛の世界では優しさや自己犠牲、融合、献身、救済などが得られる一方で、相互依存に陥らない自立心、主体性、互いの自由を守り合う意志などが必要になります。これらは一見矛盾して見えますし、実際、両者をごっちゃにする事で歪んだ関係が出来てしまう場合も少なくありません。
さらに、望ましい献身や自立心などは、一朝一夕に生まれるものではなく、時間をかけて鍛え育てて行く必要もあります。たとえば幼い献身は「何でも相手の言うことを聞くだけの弱い立場」と混同されやすく、幼い自立は「相手の気持ちを思いやらずに勝手な行動を取る」ことと区別がつかないのです。
2019年以降、蠍座の人々は愛の世界における「融合」と「自立」とを、二つながら望ましい形で実現しようとしつつあります。そのプロセスは2020年上半期にもしっかり、展開して行くはずです。
1月半ばから2月上旬、3月から4月頭、5月半ばから6月が、愛にドラマティックで前向きな動きがありそうな時期です。
愛を探している人は、2月後半、4月後半に特別な転機が巡ってくるかもしれません。
・住処、家族、人間関係について
3月後半から7月頭にかけて、居場所や家族に関して、大きめの動きが起こる気配があります。ですがこれは、本質的な変化の「幕開け」に過ぎません。居場所や家族に関する変化のメインイベントは、実は2020年の終わりから2021年いっぱいにまたがって起こる、少し長丁場のプロセスなのです。
この上半期の「幕開け」は、言わば、2021年の動きの予兆であり、仕込みやキッカケのような意味を持っています。たとえば、将来住んでみたいと思える場所を見つけたり、いずれ家族になるような相手に出会ったり、といったことが起こるのかもしれません。
・仕事、勉強について
仕事が本格的に忙しくなるのは、6月末から年明けの「下半期」です。ゆえに、この上半期は少し余裕を持って遊んでおくとか、家族との時間を大事にする、などのことがむしろ重要になるかもしれません。
あるいは、仕事場の環境を整えたり、この先の仕事に必要と思えるようなことを前もって学んでおいたり、などのことも功を奏するはずです。特に、7月以降大きめの仕事がすでに計画されている、という人は、この上半期に可能な準備をできるだけ緻密に整えておくと、あとでとても役に立つでしょう。
蠍座の2020年は全体を通して「学びの季節」ですので、勉強や研究、発信活動などには素晴らしい追い風が吹き続けます。特に2月半ばから3月は、精力的に学び、フットワークよく動いて、多くの成果を挙げられるはずです。
1月前半、6月後半は、少し不思議な「学びの機会」を得る人もいるかもしれません。ドラマティックな経緯で「師」に巡り会ったり、遠く留学のキッカケを掴むなど、「学びへの特別な扉」が開かれるタイミングです。
・お金について
1月から2月半ば、経済面で大きめの動きが起こるでしょう。2019年までに掘っておいた水路に勢いよく水が流れ込んでくるような、とてもアクティブなタイミングです。ビジネスでも個人的にも、お金を得るためのアクションというものは、「恥ずかしい」「拒否されるのが怖い」といった意識がつきまとい、なかなか起こしにくいものではあります。自分が作ったものに高く値付けすることに、心情的な抵抗を感じる人もいます。ですが、この時期は思い切って自分の望みを伝え、あるいは権利を主張することで、物事の流れが全体的によくなっていくはずなのです。
4月から8月頭は、特に「遠慮は禁物」の時間帯です。人から提供されるもの、贈られるもの、託されるものはすべて、あなたに受け取ってもらうためにそこにあります。
・健康について
この上半期に散歩やランニングなど、動く習慣をつけておくと、いろいろな嬉しい効果が得られそうです。年の後半はワーカホリックになりがちなので、忙しくなっても自分の体をしっかりメンテナンスするクセをつけておきたいところです。また、健康に関しても「学び」は大いにモノを言います。手軽さや魔術的な効果を謳うような中途半端な知識ではなく、王道を行くようなしっかりした健康上の知識を得ることで、おかしな落とし穴にはまらずにすみそうです。