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「全体を眺める総論」
2015年下半期の射手座を巡る星を見て、まず思い浮かぶのは「主役」というイメージです。「主役!」と、感嘆符をつけた方がより、ぴったりくるかもしれません。自分の動きによって初めて世界が動くような、大きな責任と目標を担うことになるのです。
ここで言う「責任」とは、単に何か重たい任務を押しつけられるようなことではありません。まさに「舞台の主役」のような、華やかでキラキラした、もしかするとずっと憧れていたことが実現するのです。まさに「大チャンス」です。
ですが、誰しも「大チャンスが訪れる」となれば、ハラハラして自信がなくなりますし、どうしたらよいかわからない気分に陥ります。「チャンス」「主役」という言葉は実に華やかで明るい雰囲気を纏(まと)っていますが、現実に「チャンス」が巡ってきたときは、緊張、プレッシャー、ストレスのてんこもりです。「主役」は他の誰よりも大きな責任を背負うことになります。責任が大きくなれば、誰でも慎重になります。楽観主義をもって知られる射手座の人々であっても、それは当てはまるはずです。
第三者からは「おめでとうございます!」と言われながらも、内心ではその重圧に打ちのめされそうになっている場合も珍しくありません。中には、大きすぎるチャンスに恐れを成して逃げ出して、他人から「なぜあんなに素晴らしいチャンスを棒に振るのだろう?」と首をかしげられるような場合すらあります。
でも、この時期の射手座の人に起こることはやはり、紛れもないチャンスであり、主役への抜擢です。
最初は、大舞台にたった一人で立つような心細い状態かもしれませんが、徐々に仲間が現れます。
『桃太郎』の物語では、鬼退治にゆく桃太郎に、おばあさんがきびだんごを持たせます。このきびだんごを、道中出会った犬、猿、キジに分け与えることで仲間ができていきますが、この時期の射手座の人々の「仲間の獲得」は、少しだけ経緯が違います。
というのも、「きびだんごを持たせてくれるおばあさん」がいないのです。ゆえに、あなたは自分自身が挙げた成果やもぎ取った果実を持って、これを出会った人に分け与え、仲間に加えるのです。
大舞台の上で、最初はあなた一人がアクションしなければなりません。そのアクションによって勝ち得たものが、仲間を得るための「きびだんご」になります。あなたが出した結果に沿って、仲間が一人ずつ増えていく、というわけです。
とはいえ、仲間を得ていても、やはりここでは「自分の力で挑戦する」ことが基本です。
この下半期から向こう2年ちょっとの間、あなたは「一人で、自分の足で、山の頂上に続く長い階段を上る」ことになります。中でも2015年下半期から2016年前半は、かなり急な階段を一気に駆け上がる人も少なくないはずです。でも、それもやはり、「先頭を切って走る」という意味で、一人です。こう書くとちょっと寂しい感じがするかもしれませんが、ひとりぼっちで放っておかれるという意味ではありません。
そうではなく、何かに取り組む場面で「今は一人で思う存分やらせて欲しい!」と思えることがありますが、その思いが叶えられる、ということなのです。
実際に使ってみなければわからないのが、「自分の力」です。
常にサポートを受けている状態では、自分の力でどこまでやれるのか、なかなかわかりません。
この時期、あなたは何かをゼロから、あるいは、最初の段階から、スタートさせたいのだろうと思います。自分の手でひとつひとつ組み立てていって、最終的に大きなものを完成させることに、魅力を感じるだろうと思うのです。
「自分自身のこと(心、身体、夢、成長)」
9月から、大いなる成長期に入ります。
おそらく、2012年くらいから今に至るまで、たいがいの不要なものはすべて「捨て去った」のではないでしょうか。
古い道具や行く手を拒む岩などの処分・撤去を済ませ、スッキリした状態で「最初の一歩」を踏み出せるはずです。
自分を変えたいとか、何かを成し遂げたいという思いを抱えている人は、できるだけ壮大な計画を立てるとよいと思います。達成に2、3年はかかるような大きな目標を立てて、それに向かって一つ目の石を積むことができます。
ここで腰を据えて始めたことは、きっと継続することができます。現実味を真剣に考える必要がありますが、この時期は基本的に、夢を現実にできるときです。「どうせ三日坊主になるのでは」と最初から諦めてしまわないことが大事です。
私たちは心の中で自覚している年齢と、実際に自分が生きている社会的年齢(つまり、実年齢)との間に、ギャップを感じていることも多いものです。歳は重ねているけれど心の中はいい意味でも悪い意味でも幼いまま、ということもあります。あるいは、年若いのに遥かに老成している人もいます。
ここから2年ほどの中で、あなたはそうした自覚的な年齢と実年齢のギャップを縮め、重ねてきた年齢を「受け入れる」作業を進めることになります。自分の若々しさを受け入れられない人もいますし、重ねてきた年齢を拒否しているような人もいるわけですが、そうしたギャップを解消するプロセスにおいて、「未知なる自分」「まだ発芽していなかった自分の一面」をごくフレッシュな形で発見できるでしょう。
「他者のこと(人間関係、役割、ギフト」
交友関係が面白い広がりを見せる時期です。
新しい出会いもさることながら、旧友との再会や、チームやグループの「再結成」が実現するかもしれません。
プライベートもさることながら、「世間」「社会」に出て行くという意識で、人と関わる場面が多いでしょう。
8月末から11月頭は、自分より若い人との交流が増えそうです。また、「勉強会」のような集まりに参加する機会もあるはずです。知的な交流の中に、友情が生まれそうです。
11月半ばから12月にかけては、非常に強い仲間意識が燃え上がります。すでにいる友人知己との間に摩擦が起こることもあるかもしれませんが、そのゴタゴタの中から、真につきあっていける親友が誰なのか、わかってくるかもしれません。
「外の世界(仕事、勉強、社会的な活動、目標)」
前述の通り、大きなチャンスが巡ってきて、大活躍できる時期です。ただ、その道のりはあまりストレートなものではないかもしれません。素敵なチャンスも最初は「重荷」のようにしか見えない場合もあると思います。
ですがいずれにせよ、あなたは巡ってきたチャンスを受けて立ち、見事「ものにする」ことができるはずです。
この「大チャンス」はあなただけの個人的なものではなく、あなたが周囲に対して背負うミッションでもあります。
この時期を通して「戦友」に恵まれますが、まずあなたの奮戦があって、それを見て惹きつけられた人が参戦してくれる、という形でチームができていくはずです。
「中の世界(居場所、身近な人々、所有、土台)」
2012年頃からの、自分の居場所を探す不思議な心の旅は、まだ続いています。でも、その旅の「行方」や、なぜその旅に出たのかということは、だんだんわかってきているかもしれません。
今、あなたの「居場所」は、巡ってきている対外的な「大チャンス」に合わせて、その形を変えてくれているようにも見えます。
ヤドカリが自分の大きさに合わせて居場所となる貝殻を転居するように、あなたの目的や社会的立場と、「居場所」が連動して変化します。もとい、連動しているというより、「居場所」のほうが積極的にさまざまに形を変えて、あなたの活動にフィットするよう骨折ってくれているようにも見えます。
9月半ば、あなたの居場所が不思議な光に照らされるようです。
「恋愛について」
2015年下半期から、まるで乗った馬の手綱をぐっと引くように、自分で自分を「律する」気持ちが強まっていきます。
ゆえに、愛の世界においても、ただ奔放に愛情表現するだけではなく、「何が相手のためになるのか」「お互いの関係の中で今何が起こっているのか」ということを、かつてよりずっと冷静に考えられるようになっていくのです。
この変化は、あなたの愛の世界に、太い骨格や柱を与えます。ふわふわした感情の揺らぎではない、どっしりと大地に根を張る愛の実現を、着実に目指せるようになるはずです。
愛されたり可愛がられたりすることから、尊敬され、頼られることへと、目指すところが変化します。必要とされたい、役に立ちたい、という気持ちが強まりますし、愛の世界においても「自分に現実的にできることは何か」を問いかける気持ちが強まるでしょう。
9月から10月前半にかけて、愛に「魔法」がかかるかもしれません。この「魔法」は、2015年春先に発生した「魔法」と対を成しているようなところがあります。春に失ったものを、ここで取り戻す人も少なくなさそうです。
「タイミング」
6月末から8月上旬は、人から直接受けとるものの多い時期です。「あなたにはこれがぴったりだよ!」というふうに、有形無形に手渡されるものがあるでしょう。
8月半ばを過ぎる頃、「大チャンス」の季節がスタートします。そして9月半ば、10月上旬と段階的に、チャンスのうねりが本格化していくでしょう。
特に9月中旬は、大事なミッションが不思議な縁を伝うような形でスタートする気配があります。
さらに、9月半ばから10月頭は、過去に失った人間関係が再生したり、旧友に再会できたりする時期でもあります。「チームの再結成」のようなイベントも発生するかもしれません。
11月から12月は、とても賑やかな時期です。来年に向けて、どんどん新しい計画が持ち上がります。希望に胸が膨らむと同時に、ともに歩める戦友も増えていくでしょう。