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「やりたいこと」というフレーズには、何種類も使い方があります。
たとえば、「私、将来やりたいことがあるんです、自分のお店を持って、こういう商売をしたいんです」というような「やりたいこと」です。これは、言わば「将来実現したいこと・ヴィジョン・目標」といったイメージです。
一方、こんな言い方もあります。「すみません、今日はやりたいことがあるので、
仕事が終わったらできるだけ早く帰りたいんです、好きなバンドの新譜が出たので、早く聴きたくて!」これは、好きな活動の中に入って、その中にずっと滞在したい、というような「やりたいこと」です。
さらに、両者が結びついて、「将来はプロの音楽家になって、好きな音楽をずっとやっていたい」というふうに、切れ目のない「やりたいこと」となる場合もあります。
2016年下半期、射手座の人々は、前者のような「未来のヴィジョン」を強く意識することになるでしょう。
それは、後者の「活動の中にどっぷり浸かる」状態を、もっとも心地良いものにしたい、という動機から来るのかもしれません。
というのも、2015年後半から2016年秋口までの道のりは、射手座の人にとって、非常にハードなものだったからです。
もちろん、自らチャンスに手を伸ばして挑戦した結果、峻厳な山を休みなく登り続ける、といった状況が生まれたので、あなたは決して、そのチャレンジングな道のりを後悔しているわけではないでしょう。
でも、「こんなに苦労をしたんだから、その先には、苦労しただけの喜びある日々を是非とも、実現したい」という思いは、一歩踏み出すごとに強まっただろうと思います。
2015年秋から2016年9月に至るまでの時間帯は、射手座の人だけでなく、主に双子座・乙女座・魚座という「柔軟宮」の人々にとって、とりわけハードな転機となっていました。
中でも、いつでも登れるような山ではない、自分に可能な限りのもっとも高い山に登る、というミッションを、自ら選択して引き受けた射手座の人々にとって、この1年ほどの時間は、孤独な戦いを常に強いられているような、「過酷」といっていいような時間だったのではないかと思います。
あるいは逆に、何をしたらいいのかさっぱり解らず、今取り組んでいることにもちっとも興味を持てず、悶々としていた人もいるかも知れません。
射手座のマークは「矢」のような形をしていますが、実は、矢にとって、飛んでいく先が見つからないのは、一番辛いことなのです。
飛んでいく先をもがきながら探すけれども見つからず、どこにも動けない、という状態のほうが、むしろ射手座の人にとっては、「過酷な戦い」と感じられるだろうと思うのです。
人からは「おめでとう!」と心から祝福され、うらやましがられるようなことでも、渦中にいる人間にとっては、ストレスとプレッシャーで押しつぶされそうな、苦悩の連続となる場合もあります。
傍目に見て華やかな道か、怠惰な道だったかどうかに関わらず、2015年秋から2016年9月という時間は、射手座の人々にとって、登山やリングに上がっての強敵との勝負のような、熱く激しい時期となっていたはずです。
9月を過ぎると、そうした熱いチャレンジがすうっと収まります。
そして、これまで自分が一体何と戦っていたのか、さらに、これからどのようにその戦いを続けて行けばいいのか、が、徐々に見えてくると思います。
これは、たとえば、激しい試合を終えた後で、勝っても負けても、「次の試合のために、どんな練習をしていけばいいだろう?」と考えるのに似ています。
試合ももちろん「勝負」ですが、そこに至る日常的な訓練や練習もまた、大きな意味で「勝負」です。
激しくぶつかり合う「勝負」の中から、そこから続いていく日々の「勝負」が生み出される、そんな変化が、9月を境に起こるのではないかと思います。
9月いっぱいまでは、「目の前の勝負にどうやって勝利するか」「どうやったら周囲に対して背負った責任を果たし、現実的な成果を出せるか」「自分の力を認めてもらうには、どうしたらいいか」といった、切実なプレッシャーの元、奮闘する人が多いでしょう。
それが、9月を過ぎると、「これからやっていきたいことはなんだろう」「理想的な生き方や暮らし方とは、どんなものだろう」「もっと新しい、おもしろい事をやりたい」「もっと自由に、楽しい気分で生きていける環境を作りたい」といった思いが強まってくるはずです。
ヒリヒリしたプレッシャーやストレスが軽くなり、かわりに、もっと遠い未来が視野に入ってくるのです。
これは、「苦しみから解放されて全く新しい世界に向かう」ということではなく、過去1年の流れのなかであなたが生み出した土台や舞台が、「もっと自由な生き方」を模索することを可能にするのです。
飛ぶための翼を作っている最中は、当然、飛ぶことが出来ません。
2015年後半から2016年秋までの間で創り上げた翼をつけて、2016年秋以降、飛翔の助走に入っていく、というプロセスになるのだろうと思います。
「時期について」
7月は、他人からは見えないところでいくつもの問題が一気に片付くでしょう。引っかかっていた問題や重たい障害物を「粉砕」できるような、気持ちのいいタイミングです。
遠出することで問題解決の糸口をつかむ人もいるかも知れません。
8月から9月は「勝負」のタイミングです。3月から5月に粗々に造った道を、ここで「完成」させることができます。
2015年秋頃から一心に挑んできたテーマが一気に一つの到達点に達する時期、とも言えます。過去数年にわたって迷いながらも一人築いてきたものが、ここでようやく「形になる」のではないかと思います。
あなたの英断や思いきった行動を見て、いろいろな人が反応し、道をともにしようと申し出てくれるかもしれません。思いがけない支援やリアクションを受けて、あなたの歩む道も大きく軌道修正される部分があるのではないかと思います。
特に9月は「解放」の季節でもあります。プレッシャーやストレスの多かったミッションから解放されたり、窮屈な立場から自由になったりする節目です。自分が本当に立ちたい場所に立つべく、今立っている場所から「外に出る」人も多いでしょう。ここから2017年の秋にまたがって、新しく壮大な夢を描き、その夢に向かって現実的な行動を起こせる時間となっています。
10月は経済面でしっかり攻勢に出ることが必要になりそうです。欲しいものを貪欲に欲しいと主張していくとき、あるべき道が生まれます。ここでは決して遠慮しないことが大事です。ワガママだなと思われるくらいがちょうどいいようです。場にもよりますが、特にビジネスや対外的な活動の場では、「無欲」はかえって信用されないこともあります。勉学にいそしむ人もそうで、欲がなければ「意欲」にもつながらないのです。少なくともこの時期は、「欲」があなたの言動に説得力を与えてくれます。
11月はどんどん外に出て動くことになるでしょう。フットワーク勝負です。コミュニケーションも勢いを増します。いろんな人を巻き込んで話を「ひろげて」いくことができます。
年末はプライベートに注力する人も多そうです。家族や身近な人、普段の「居場所」をしっかり形づくり、「場」を作っておきたいところです。年明け以降、あなたの作る「場」に、いろいろな人が訪れるでしょう。
「恋愛・結婚について」
自由に生きることと、愛を生きることは、本来矛盾することではないのかもしれませんが、2012年頃から射手座の人々は、随所で「自由と愛」というテーマに向き合ってきたのではないかと思います。このテーマは、この時期も続いていきます。
とはいえ、特に8月から9月は、あなたの中に、愛について「前に出たい」という気持ちが強く燃えているだろうと思います。自由になりたい思いよりはむしろ、愛の世界にどっぷり浸かった上で生き方を考えたい、という気持ちが優先されるでしょう。
3月から5月にかけて熱い愛のドラマを生きた人にとっては、8月から9月は、そのドラマを「更に展開させていく」時期と位置づけられます。
愛に追い風が吹くのは他に7月半ばから8月頭、10月半ばから11月前半です。
「パートナーシップについて」
安定していると思うときにずれかけていたり、噛み合わなくなったときほど再構築のチャンスが増えるのがパートナーシップの特徴かもしれません。この時期は「安定させ、強化する」ためのチャンスをたくさん掴めるでしょう。特に、生活や人生を「共同運営している」という意識が、生産的な対話の糸口となります。
特に、8月末から9月、そして12月後半に、あなた自身の経済活動や仕事など対外的な活動が「一時停止」のように、一時的にスローペースになるタイミングがあるのですが、そこでパートナーとの関係を育てるチャンスをつかめます。普段「自分の力」を軸に、前だけを向いて動いている時には気づかなかったことが、そこで見えてくるようです。
パートナーを探している人には、10月後半から12月頭あたりにチャンスが多そうです。あなたの真面目さや責任感、そして話術が、高く評価されるでしょう。
「子ども・家族について」
8月から9月、子どもに深くコミットできるときです。子どもに関することで「引き受ける・受け止める」意識が、あなたの情熱と結びついて、あなた自身を変えてくれるのかもしれません。
家族に関する悩みや迷いを抱えている人は、9月下旬に、その迷いから脱出するきっかけを掴めるかもしれません。この「きっかけ」は、少々不思議な経緯で巡ってくる気配もあります。目上の人や外部の人の言葉が、脱出の糸口となる気配もあります。
11月から12月は身近な人とよく話せるときです。一緒に散歩に出かけたり、ちょっとした外出をともにすることで、シグナルを逃さずにキャッチできるでしょう。
年末12月中旬以降、引越しや家族構成の変化など、家の中が「動く」時間がやってきます。
「仕事について」
2015年秋から2016年9月までが、射手座の人にとって、約12年のサイクルの中で「キャリアのピーク」のような時間帯となっています。すでに大きな成果を挙げた人もいるでしょうし、夏から秋口に一気に結果を出す人もいるはずです。過去1年の中で肩書きが様変わりした人もいれば、独立した人もいるでしょう。新たな家族を得ることで、働き方が大きく変わった人もいるかも知れません。いずれにせよ、ここが一つの大きな転換点となっているのです。
この9月以降、射手座の人の多くは、これまでよりも自由に動けるようになるようです。この9月までが「山のてっぺん」とするなら、この9月から向こう3年ほどの時間は、言わば「次に登るべき山に向けて移動する」ような時間帯と言えるのです。9月以降、「次はどの山に登るか」を考え始めることになりますが、これは非常に伸び伸びした、ワクワクするような作業であるはずです。
「勉強について」
7月半ばから8月は、非常に楽しく学べるでしょう。これからの自分に必要な情報を集めるとともに、思索を深め、理想を追求できます。
9月以降は、仲間や友だちからの知的刺激が強くなっていきます。「一緒に学べる仲間」を確保することが、継続の原動力となるかもしれません。
11月から12月中旬、精力的に勉強できる時期となっています。ここでは多くの人と語り合う機会にも恵まれるでしょう。視野が広がります。
「お金・買い物について」
9月末から11月上旬にかけて、かなり大きな動きがありそうです。がっつり「攻める」姿勢で、欲をすべてむきだしにして前に出ることになるかもしれません。ここ数年、自分の「獲得力・経済力」と、何かを手に入れたいという「欲」とを深く掘り下げるような場面が多かったのではないかと思いますが、ここへ来て欲をハッキリ自覚し、欲しいものを欲しいと認めて、さらに、それを手に入れることを現実的な目標とすることができると思います。
11月半ばから12月上旬は、とても嬉しい動きが起こりそうです。年末年始は、関係者やパートナーとのあいだで、経済的な調整を行い、コンセンサスを結ぶこともできるでしょう。
「健康について」
2016年は、3月から5月、そして8月から9月が、射手座の人々にとって、非常にタフな時間となっています。この間にかなりムリを重ねた人も少なくないだろうと思うのですが、ここでの闘いが秋以降、体調の異変を引き起こす可能性は少なくないだろうと思います。射手座の人は調子が出てくると体調など関係なく頑張ることができるのですが、その負荷はあとで「どっとくる」形で表れます。ゆえに、蓄積された疲労とのつきあい方について、この下半期は特に気を遣って頂きたいと思います。
10月半ばから11月半ばは特に「自分を甘やかす」のに適した時期です。