2018年射手座の下半期の占い

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卵の殻の中でしか育てることのできない、大切な「夢の芽」。

「隠れ家風レストラン」「隠れ家風の居酒屋」というような表現は、昨今では結構一般的です。
おそらく、当初は「目立たないところにあるのに繁盛するだけの力がある名店」とか
「著名人が人目を避けて訪れる、隠れた名店」などの意味合いだったのではないかと思いますが、
現在ではどちらかといえば「少人数で静かに飲食できる場所」とか、
「誰でも連れて行けるわけではない、とっておきの場所」のイメージでも用いられるように思われます。
大勢でワイワイ話したい話題もあれば、信用できる人と二人だけでじっくり話したい話もありますが、
「隠れ家風」のお店は、おそらく後者にふさわしいだろうと思います。

人目を憚る内緒話やデリケートな人間関係などは、安全が確保された「閉じた場」で守りたいものです。
これは、人の目をさえぎるということ以上に、もっと大切な意味を持っています。
というのも「閉じた場」は、ひとつの意味ある世界としての力を持つからです。
たとえば、思いの丈を込めた恋文が、大勢の前で読み上げられたら、それはどこか滑稽な印象を帯びます。
教室で先生が語った真面目な話を、放課後に生徒達がマネして語ったなら、それはたぶん揶揄です。
その恋文に心動かされた恋人も、先生の話に心を打たれた生徒も、苦笑いをせざるを得ません。
この「滑稽さ・笑い」は、「あるべき場」を離れたことによって起こります。
「笑い」は人生の大事な潤滑油ですが、一方で、人の心を深く傷つける、危険な凶器にもなり得ます。
たとえば集団による犯罪やイジメ、ハラスメントなどの場にはかならず、笑いがあります。
誰かが抱いた淡い夢を誰かに話して、それを一笑に付されたなら、夢は死んでしまうかもしれません。
でも、この夢が心の中で大切にされ、信頼できる人とだけ分かち合われ、育てられて、
目標や計画、実行から実現にまで至ったなら、もはやだれの笑いにも傷つけられたりしません。
「閉じられた場」は、その中に揺籃される夢や物語、対話や関係性を、強くなるまで育ててくれます。
その中には一つの意味を共有する世界が存在していて、私たちはそうした場でしか、
物事を生み出したり、育てたり、精算したりできないのです。

2018年下半期、射手座の人々は何らかの「閉じた場」で、生まれたばかりの夢や希望を
丈夫な苗へと育てて行くことになります。
このプロセスは2017年の終わり頃からすでに始まっていますが、この下半期は特に
「閉じた場」の中で、熱いコミュニケーションが展開し、生き生きした動きが生まれるのが特徴です。
この「閉じた場での動き」は、秘密を守る世界とか、引きこもりの世界というようなことではなく、
たとえば「たくさんの研究室を訪ねて歩く」とか、「家庭訪問をする」といったことにも通じます。
ラボがあり、教室があり、書斎があり、子ども部屋があるのは、そうした閉じた場が、
それぞれに特別な学びやコミュニケーションを「生成する」からです。
この下半期は過去との邂逅が増える傾向があるのですが、
自分自身の人生、つまり「ヒストリー」も、ある意味でひとつの「閉じた場」と言えるでしょう。

この「閉じた場」が外に向かって開かれるのは、2018年11月以降です。
小鳥の雛が卵の殻を内側からつつき破って外に出るように、
11月以降、あなたは「閉じた場」の殻を破って、勢いよく外界に飛び出すことになるはずです。
このヒヨコに必要な最初のエサは、2018年上半期にすでに、手に入ったかもしれません。
まだ足りない分は8月から9月にかけて、ちゃんと集められるはずです。

・時期について
7月から8月にかけて、旅をする人が多いでしょう。懐かしい場所を再訪したり、懐かしい人に会いにいったりすることになるかもしれません。厚みのあるコミュニケーションが生まれる時期でもあります。この時期の対話はただ一度では本物の着地点には至らないだろうと思います。時間をおいてくり返し会い、語り合われる中で、あるテーマがその表皮を脱いで真の姿を現すでしょう。
勉強や研究活動に関しては「反復・見直し」が必要となるかもしれません。鉄を叩いて鍛えるように、自分の知力や思考、理論を何度も叩いて強化できる時です。

7月は仕事や対外的な活動におけるチャンスが多いときでもあります。魅力的なミッションに恵まれるでしょう。
8月は「人」に恵まれる傾向があります。あたたかな仲間の好意が集まりますし、チームワークはいつになくスムーズに機能するでしょう。また、8月は純粋に「嬉しい!」と思えることの多い時期です。

9月から11月頭にかけて、再度「旅」の季節が巡ってきます。いろいろな人と新しい約束を交わすことになるかもしれません。特に9月は非常に忙しい時期となりますが、その分、得るものが多いでしょう。
この時期は更に、集中的に学べる時期でもあります。資格取得や何らかの技能の習得を一気に進められるでしょう。

10月は「過去との邂逅」があるかもしれません。昔懐かしいことに出会ったり、ずっと行かなかった場所に出向いたりと、心の奥に眠るものを揺り起こされるような場面が多いでしょう。また、自分の原点にたちもどって、声なき声に耳を傾けることもできるかもしれません。あるいは、密かに救いを求めている人の姿に気づき、その人をあなただけに可能な手段で救い出すことができるかもしれません。

11月は星座を問わず大きな転機となっていますが、特に射手座のあなたにとって、最も大きなターニングポイントと言えるでしょう。射手座の王様のような星である木星が、あなたの星座に「帰還」するのです。ここから2019年にかけて約一年、あなたは12年ほどのサイクルのスタートラインに立ち、まったく新しい12年の最初の一歩を踏み出すことになります。過去に経験のないような世界に踏み込んだり、結婚や出産、引越など、人生でそうしょっちゅうは起こらないような大きなイベントを経験したりする人も多いでしょう。そんな大転換点となる一年の、最初の一歩がこの11月に置かれています。新しい時代の始まりを象徴するような、印象的な出来事が起こるかもしれません。

また、この11月から12月は「居場所」が動く時期となっています。住処や家族に関して、大きめの変化が起こりそうです。新しい時間のはじまりに当たって、まず原点にたちかえり、真に守るべきものはなにか、自分を支えている力は何なのかを確認する必要があるかもしれません。

12月は家族や身近な人との時間と同じくらい、「一人の時間」も重要になります。自分自身との対話を深く掘り下げて行くことで、これからやっていくべきことと、その順序が見えてきそうです。

・愛について
この時期、愛は「水面下で、密かに」育っていくようです。そもそも愛というものが、あまり日当たりのいいところでは育たないものではあるのですが、この時期はあなたも気づかないような心の片隅に、いつの間にか愛が深く根をはっている、といった展開になるかもしれません。
あるいは、あなたの深い悩みや孤独を、この時期、愛が大きく包み込み、救ってくれるような場面もあるでしょう。このプロセスもまた、第三者の目には触れない、閉じた世界で展開していくはずです。

2011年頃からの「愛の分離・愛との距離感」の時間が収束の段階に入り、愛に対して「近づいて行く」勇気が湧いてくるでしょう。愛する人との物理的な距離が近くなったり、スキンシップが容易になったり、甘えることができるようになったりするかもしれません。こうした「近づく」感覚は、2019年になるともっと本格的なものになっていくはずです。

この下半期の中で、特に愛の追い風が吹くのは8月と11月です。さらに、9月末、そして11月末にも、ビビッドな変化が起こりそうです。

・住処、家族、人間関係について
居場所が動くのは11月から12月です。この間、火星があなたの「居場所・家族」を司る場所に入ります。火星は積極的な動きやスピード、熱さを象徴する星であり、この時期はいつもとは違った忙しさやスピード感につつまれるでしょう。引越や家族構成の変化はその典型ですが、この時期はそこまで大きなことでなくとも、たとえば家族のだれかが突然忙しくなり、そのサポートのためにあなたの生活も少なからず変化したり、いつもいる人が出張などで家を空けることで、普段とは違った生活動線が生まれたり、少し長期の滞在客が訪れたり、といったことが起こるかもしれません。

人間関係については、嬉しいことの多い時期です。特に8月から9月頭、11月から12月頭は、仲間や友情に恵まれ、あたたかな時間をすごせるでしょう。さらに9月から10月、12月後半は、「縁の下の力持ち」のような存在に支えられる場面もあるかもしれません。表立って応援してくれる人以外の、バックアップしてくれる人々の姿を視野に入れておきたいところです。

・仕事、勉強について
勉強は非常に捗る時期です。知的好奇心が湧いてきますし、だれかに対して密かなライバル意識を抱き、それが燃料となって大きな成果を出せる、といった展開もあるかもしれません。行動範囲が広がり、コミュニケーションも厚みを増すはずです。

仕事に関しては、7月と9月に山場があります。さらに、11月から新しい世界に足を踏み入れるにあたり、夏から秋にかけて「準備期間」のような動きをする人も多いでしょう。水面下で根回しをしたり、材料を集めたりと、密かに動き回ることになるかもしれません。人の心を大切にすることがこの時期のカギです。

・お金について
経済面では「堅実さ・継続性」が眼目となっています。2017年の終わり頃から、経済活動においてひとつひとつ石垣を積み上げていくような努力を続けて来た人も多いでしょう。年末までには一つの形ができあがるようです。この下半期の中では特に7月と8月半ばから9月上旬にポイントが置かれています。3月から5月に苦心して作った仕組みを、この夏に「始動」する、といった展開になる可能性もあります。
経済活動に関する一つのゴールは、2020年の終わり頃に置かれています。その当たりを目安として長期的なプランを立て、実行していけるタイミングです。

・健康について
この時期は少し疲れが溜まりやすいかもしれません。特に、自分でも意識しないうちに精神的なストレスが蓄積していき、一見原因が分からないような不調に見舞われやすいようです。「疲れ」を「甘え」と考えてしまう人も少なくない現代社会ですが、決してそうではありません。むしろ、責任持って長く走りつづけようとする人ほど、疲労をしっかり解消することを心がけるものです。この時期は特に、意識的に休息を取ることが大事です。睡眠も重要です。人を助けるために自分を犠牲にしがちな人、「自分さえガマンすればいいのだ」という考えに陥りやすい人は、この時期は特に無理をしやすいだろうと思います。まずは自分自身を助けることが、ひいては人を支えることに繋がる、という意識を大事にして頂きたいと思います。