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好きなことや得意なことは
しばしば、自分にとってとても「当たり前」です。
身近な人との関係や、
誰かから日々受け取っているものも、
その存在について改めて意識することはほとんどありません。
2007年までの牡牛座は、おそらく
この「当たり前」を築き上げてきたのではないかと思います。
自分を取り巻き、まもり、育てる「場」を
なんとか獲得し、確かなモノにしようと
努力を積み重ねてきたのではないかと思います。
数年の間、いくつかの変転を重ね、
今、あなたの周りには
「当たり前」と自然に感じられるような場が
しっかりとできあがっているのではないかと思います。
ですが、このプロセスの中で
あなたはある種の倦怠も感じたかもしれません。
「とりあえず」で積み上げたものも
もしかしたら、あるのかもしれません。
場を構築する時は
その「全体」をまず、成立させることが優先されます。
ですから、細部や、もしかしたらその本質が時に
少しずつずれることもあります。
2008年の牡牛座の様子を一言で言えば
「追求」
ではないかとおもいます。
今まで築き上げてきたものがひとたび
「確かなもの」
と感じられたところで、
それ自体の意味や内容、軸、コアを
もう一度まっさらな目でといかけ、問い直し、
鍛え上げるように叩くのです。
好きなことは「当たり前に好き」だし、
愛するモノは「当然愛している」のだから、
何を問いかける必要もない。
ふだんはそういうふうに感じられます。
でも、2008年の牡牛座は敢えて
そこを問うていくことになります。
「○○とは何か」
という根元的な問いかけです。
この問いが、
日頃当たり前と感じられるものや
当然のように受け取っているもの、
あるいは、今までずっと「こうでしかない」と思いこんでいたものに
するどく、強く投げかけられるのです。
この問いはおそらく
あなたの中から自然発生的に生まれるというよりも、
「外界からの刺激」
による部分が大きいでしょう。
未知の人物、
未知の世界、
未知の場所。
そんな「遠く」にあるものがあなたの心にはたらきかけて、
あなたの手元にあるものに対する目をもう一度
大きく見開かせる役割を果たすのです。
外国語に触れることで母国語の特徴に気づくように、
外界との対話が
内側との対話を喚起します。
学んだことや情報は、
「手元」のものごとと結びつけられなければ
「使う」ことはできません。
体験に基づく実感を伴った言葉だけが説得力を持つように、
今年学ぶことはあなたの実感と
絶えず結びつけられていきます。
そのなかで、
あなたは今まで当たり前のように愛してきたものの顔を
もう一度見つめなおすことになります。
そして、それを愛し続けるかどうかを
自分に対して、ゼロから問い直すのです。
この問いかけの中から
あなたは「好きなものを本当に愛する方法」を学ぶことになるでしょう。
これは、専門性の強化としてあらわれることもあれば、
立場の変化を促すこともあるかもしれません。
編集者が作家に転身することもあれば、
スポーツ選手が引退して評論家になることもあります。
今まで「これしかない」と思っていた、
あなたの近くに自然に在るものへの接し方が
変化したり、高く強くなったりするのです。
あるいは、その分野に関する権威を背負うことになるのかもしれません。
人は誰でも、他人とはどこか違っています。
2008年の牡牛座は、この「違い」を強化して行くことになります。
どんな才能も、諸刃の剣です。
長所と短所は、一つのモノです。
火や水が、その扱いようで人を生かしもすれば殺しもするように
人の「力」もまた、
扱いようで結果が変わってきます。
2008年の牡牛座は、
欠点をなくすのではなく、欠点を長所に使い変え、
更にその長所を強化するような
そんな道のりの中にいます。
そこでは、
「当たり前」のものたちに対して
ひとつひとつ、面談が行われることになるのだと思います。