牡牛座の今年の占い

アーカイブ記事

家の中にいるときは、
「自分」が誰なのか、ちゃんとわかっている。
でも、外に出ると
ときどき、自分がどういう存在なのか、わからなくなる。

過去数年間の中で
そんな感覚を得たことがあったでしょうか。
社会における自分の姿が
どうにもとらえどころが無く、
どっちに向かっているのかもわからない
という不安感を
時々、またはずっと響き続けている小さなノイズのように
感じていたのではないでしょうか。
周囲の人たちは「自分」をハッキリつかんでいるように見えるのに
自分は、「自分」がどうもよくわからないのです。
立ち位置がつかめなかったり、目標が見いだせなかったり、
過去ばかり振り返ってしまったり、理想の前にため息をつき続けたり。
そんな時間にときどき、はまり込んでしまったことがなかったでしょうか。

あるいは、自分の居場所における「自分自身」についても
過去10年ちょっとの中で、小さな変更や追加を重ねてきた結果
元々の形がよくわからなくなってしまった
という感覚があるかもしれません。
長年住んだ家の中に、ものが少しずつ増えていき、
いつか、家の中にあるものの全てを把握することができなくなっていくように、
長い時間を経ると、
「もとのかたち」が、
埋もれて見失われてしまうことがあります。
アイデンティティや生活習慣などにも、
そんなところがあります。
最初にスタートさせたときにはスッキリと片付いていたのに
いつのまにか、ごちゃごちゃになって
元々何をしたかったのか、なんのために歩いているのか、
ついに、よくわからなくなってしまうのです。

2011年は、上記のような
「外に出たときの、自分の存在のつかみどころのなさ」と
「見失ってしまった自分の基本形」とが
過去十年前後の中で充ちきって、「その向こう」へと動き出すタイミングです。
「外にいる自分」をもやもやと見えなくしていた霧が晴れ始め、
「本来の自分」をごたごたとわからなくしていた不要品が取り除かれるのです。
景色がクリアに見えてくると同時に、
自分の内なる核(コア)をぐっと掴み、
いくつかの新しい部品を得て、それを組み立てなおすような年なのです。
これは、クリアになった景色の中に踏み込んで行くための
「準備」のような段階でもあります。
遠くまで広々と見えてきたところで、
どっちにいくか決めるには、自分の中に核心がなければなりません。
2011年、少しずつ霧が晴れ始めるのですが
それ自体は、あなたに何かをしてくれるというわけではないと思うのです。
そのかわり、
景色に向かって働きかける「自分自身」が
長年にわたって少しずつ降り積もった埃や垢を振り払い、
すっきりしたシンプルな形を取り戻して、
さらに、新しいかたちと力を得ます。

2011年は、そんなふうに
過去10年くらいの中で、どこか見失いがちだった自分の社会的ポジションを
新しい形で再発見し始める年です。
それと同時に、そのために必要な「自分」のコアの部分を
再生させクリエイトしていく作業が発生します。
おそらく2010年の後半、あなたは誰かを自分の鏡のようにして
ずっと、自分の現在地を確かめ続けていたのではないか
という気もします。
比較し、検証し、時には自分以外の人の立場に立つシミュレーションを試み、
その作業の中から、「今の状態」を確認してきたのではないかと思うのです。
その結果、「今の状態」から「次の状態」に飛び移る準備が
年明けから年の半ばにかけて
しっかりと、ととのいます。
そして、年の中程からすうっと、新しい世界に入っていくことになるのです。
このプロセスは、2011年だけで完結するものではありません。
さらに年を越えて2012年へと、またがって進んでいく物語です。
このプロセスの前半戦をやりとげることが、2011年の最大のテーマです。