双子座の今年の占い

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「この球団でやりたいと強烈な願望を抱いている人もいるでしょうし、
弱いチームを強くしたいという人もいるでしょう。
お金にこだわる人もいると思う。
自分が何を大切にするのか。それだけです」

大リーグ移籍を目指す田中将大選手について意見を求められ、
大リーグで活躍した松井秀喜さんが語った言葉です。
自分が何を大切にするのか。
これは、言い換えれば
「自分は何が欲しいのか」
「自分は、なにがあれば満足できるのか」
ということだと思います。
これが解っていないと、
例えば、他者と交渉することは難しくなります。
何があれば満足なのかが解らなければ、
相手の言ってくることを前にしてただ、
判断もできずに悩み迷うことしかできなくなってしまうからです。

私たちは、じつにさまざまなものを欲しがります。
人によって、「欲しいもの」は大きく違っています。
お金が好きな人もいれば、
ブランド品が好きな人もいれば、
グルメにお金を使う人もいます。
家を持つことを目標にする人もいますし、
子育てにお金をかける人もいますし、
趣味にお金を注ぎ込む人もいます。
それらが真に「自分の人生を充実させる」と思えるものであれば、
どんなことでも贅沢とは言えないはずです。
一方、人に「負けない」ため、
人に対して自分の力を誇示するためにお金を使うことは、
その人の心を空疎にさせます。
心の空洞をごまかすために、
依存的にお金を使ったり、
人生を引き受けることを放棄するかのように、
ギャンブルや遊びにお金を垂れ流すのは
「浪費」と呼ぶべきなのかもしれません。
そうした行為は、
この人の人生を充実させるのではなく、摩滅させてしまうからです。

実際、心から充足できるものであれ、
人に見せびらかして内部の空洞を隠すためのものであれ、
私たちはおよそ「好きなもの」でできている、
といっていいかもしれません。
「自己紹介」をする場合、肩書きや出身地以上に、
私たちは「好きなもの」について語ることを大切にします。
私は私だ!ということを自己主張する、そのスタートラインは、
星の数ほどある「もの」のなかから、
「私はこれがほしい!」と宣言することにあるのかもしれません。
人を好きになるときでも、
物質的感覚、つまり「五感」はとても重要です。
一般に、経済的なことは「恋愛感情」とは関係ないのだ、とされていますが、
現実には、恋愛の悩みと経済的な悩みが密接に結びつくのは
ごく普通のことです。
たとえば、
「恋人が全く働く気配を見せません」
「記念日に一切プレゼントをくれません。
高価なものが欲しいわけではないのですが、無視されているようで辛いです」など、
「経済」と「愛」が結びついた悩みはたくさんあるわけです。
経済的価値観の相違で破局するカップルも多々あります。
「自分は何が欲しいのか」は、
自分はどのような形で愛を実現するのか、
ということにも結びついています。
なぜなら、私たちは、自分の欲求を最初の物差しとして、
相手の喜びを推し量るしかないからです。
また、愛する人や親しい関わりを通して、
自分の「欲しいもの」に目覚める人もいます。
人との出会いが価値観の変化に繋がることは、
決して珍しくありません。

2014年、特に前半に、
双子座の人は「自分は何が欲しいのか」を
深く追求することになると思います。
これは、経済的なテーマであると同時に、
心の充実や生活のきらめき、生きていく意欲や情熱のテーマでもあります。
単純に、収入がアップしたり、
新しい収入の道を切りひらいたり、大きな買い物をしたり、
自分に投資したりする人も多いはずです。
中には、愛の世界において「自分が欲しいものはなにか」を
真剣に考える人もいるかもしれません。
更に言えば、2014年夏までに、
「欲したもの」のすべてか、少なくともその片鱗が、
ちゃんとあなたの手に入るだろうと思うのです。
ただ「欲しいもの」を意識するだけでなく、
それを完全にか、ある程度以上形にしてつかみ取ることが、
この時期の目標であり、恵みとなっているはずなのです。

年の後半、双子座の人は「物語」の世界へと入っていきます。
これは、フィクションの世界に没頭するという意味ではなく(そういう人もすくなくないかもしれませんが!)、自分の人生を物語として紡ぐことができる、ということです。
この時期は、平たく言えば、学習の時期であり、
旅の時期であり、コミュニケーションの時期です。
2014年後半から2015年前半にかけて、
双子座の人はたくさん学び、旅をし、いろいろな人と対話を重ねて、
とても賑やかで豊かな時間を過ごすことになっています。
とはいえ、この時間は単に
「知的好奇心が満たされ、にぎやかで楽しい」
だけのものではありません。

思えば、私たちは本当によく「おしゃべり」します。
もちろん、無口な人もいるわけですが、
一般には、挨拶に始まって何気ない雑談をし、
テレビやラジオで人のいうことに耳を傾け、
広告のメッセージをキャッチし、インターネットの記事をザッピングし、
本や雑誌を読み、そこで得た知識をまた人に語り…というふうに、
ごく広い意味で、一日中お喋りをし続けているようなところがあります。
こんなにたくさんお喋りする中で、
本当に「語るべきこと」とは何なのだろう、と思うのです。
ためになること、必要なこと、という以上に、
人と人とが話しあうとき、
そこでは何が語られているのだろう?と思うのです。

私たちはずっと、誰かと語り合って生きていきます。
そこには、他愛もない情報のやりとりや感想の呟きがたくさん流れていきますが、
そうした「流れていくもの」の他に、
私たちはとても大切なことを語り合うことがあります。
たぶん、人が本当に「語るべきこと」は、
その人の人生そのものから生まれるのではないでしょうか。
人生が体験され、思考によって咀嚼され、感情によって感じとられ、
知識によって磨かれて、それをさらに、言葉にして紡いだものが、
その人自身の物語であり、知恵であり、
「語るべきこと」なのではないでしょうか。
もしそうならば、2014年後半から、
双子座の人は「語るべきことを作り上げる」プロセスを
着々と歩いて行くことになるはずです。

私たちは自分の意志を伝えるために言葉を習得し、文字を覚えますが、
それだけではコミュニケーションすることはできません。
言いたいこと、言うべきことがあって初めて、
コミュニケーションが始まります。
言葉だけが流暢でも、
そこに生き生きした人間関係を生み出すことはできません。
私たちが生きていること自体が、固有の言葉となったとき、
そこに、人と人との結びつきが芽を出します。
私たちは生まれた時から
、語るための言葉を覚え、語るべきことを作ることを、
何サイクルもくり返し、積み重ねているようにも思われます。
そのサイクルの最も重要なポイントが、
この時期に置かれているというわけです。