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「関係性」という言葉は、今日
ごく一般的に用いられます。
私もこの言葉が好きで、よく使います。
何故この言葉が好きなのか、というと
「関係」の中には、
その外にいる第三者には
けっしてわからないものがある
という気がするからです。
「その二人は親子だった」「嫁と姑」
「芸歴から言えば先輩に当たる」
など、これらはすべて
第三者からもはっきりわかる「関係」です。
ですが、その一方に
「兄弟のような親子」
「本当の親子のような嫁姑のつきあい」
「芸歴から行けば先輩だが、
なぜか先輩後輩の関係が逆転して、
可愛がってあげている」など、
「関係」からは単純に想像できない「内容」が、
ふたりのあいだには存在します。
これを「関係性」と呼びたくなるのです。
部活の先輩後輩の関係のような上司と部下、
姉と弟のような夫婦関係、
親戚のように家族ぐるみでつきあっている交友関係、等々、
「関係性」は当事者同士で自由に作れます。
どんな出会いであっても、
互いが相手に対してどんな立場であっても、
「関係性」は、その枠組みをはみ出して、
常にその当事者の心に合った形で
「生み出される」ものなのです。
2019年は、双子座の人々にとって
出会いの年であり、
人間関係の年です。
更に加えて
「関係性を作る年」
と言ってもいいのではないかと思います。
「その人」との関係のありかたは、
あなたとその人の個性や、
様々な人間的条件によって、
たったひとつに決まります。
誰にコントロールされることもない、
それ自体が特別な個性を持った実体として
そこに浮かび上がります。
世の中には、
それを受け入れる勇気が持てない人もいます。
本来自由であるべき「関係性」を、
表面的な「関係」の枠組みに合わせようとしてしまうのです。
ガマンして相手に合わせたり、
いつもニコニコ頷きつつ本音を隠したりしてしまうのは
「関係」を大事にして、
そこからはみ出した「関係性」を作ることが、
非常に手間のかかる、難しい作業だからです。
ぶつかり合って火花が散って、
「関係性」を作る前に「関係」が壊れてしまう
という可能性もあります。
私たちは、その場その場にあわせて、
相手とどのように関わるべきか、
無意識に選んでいるところがあるのかもしれません。
もちろん、
「この人とは、深い関わりを持つ必要は無いな」
と感じたら、
「関係」の枠組みのなかで表面的につきあえば良いと思います。
でも、
「この人とは長くつきあっていきたい」
と思ったならば、
自分本来のあり方を打ち出して、
相手本来のあり方と打ちつけた上で、
そこに起こった火花を使って、
二人の関係性という火を熾していく必要が出てきます。
2019年、双子座の人々は
新しく出会う相手や、すでに知り合っている相手とのあいだに、
そんな「新しい関わりの炎」を
いくつも熾していくことになるのではないかと思います。
「関係性」は、「信用」というテーマとも、
深く関わってきます。
「信用する」ということは、
実は非常に難しいことです。
なぜなら、
自分以外の人間の行動や欲望は、
本来、全くコントロール出来ないからです。
お願いしたり、教え諭したりすることは
まあ、できなくもありませんが、
本質的に、意志や行動決定権は
相手の側にあります。
人を信用するということは、
自分ではコントロール出来ないものに
自分の中にあるなにがしかを預ける
ということですから、
これは、大変なことなのです。
表面的なつきあいのなかでは、決して
「信用」は、成立しません。
時間をかけて、お互いの弱さや醜さに目を向けて、
その上で、「信用」が少しずつ育ちます。
2017年の終わり頃から、
あなたはそうした
「信用を作る」プロセスを
一歩一歩、歩いてきたのではないかと思います。
これまではどちらかと言えば
「コントロール不能な他者の欲望・行動から、
自分をどのように守れるか」
という角度から考える事が多かったかもしれません。
「簡単には信用しないぞ」
という姿勢で臨んでいたのではないかと思います。
2019年は更にそこから踏み込んで、
多くの人間関係の中に身を置き、
自分は信用に値する人間か、
相手は信用に足る人間か、
ということを、
これまでよりは少し積極的に
問いかけていくことになるようです。