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外の世界は、子供の目から見ると、怖い場所です。
怖がらない子供は、何度も身近な大人達から
「危ないよ!」と鋭く警告されます。
まだ見たことのないもの、自分をさらっていくかもしれないもの、
泥棒がいて、暴力をふるう人がいて、
毒や、危険な場所や、猛スピードの乗物などがあちこちにあって、
だれかに守ってもらわなければ到底、生きては行けない場所です。
子供から大人になるまでに、
私たちはそうした、外界にある理不尽な力に対抗するために
さまざまなことを覚えます。
社会的なルールを覚え、礼儀やマナーを身につけ、
常識をかちえて、他者に対する敬意を覚えます。
これらはすべて、外界から身を守る手段であり、
外界との闘いに必要な武器でもあるわけです。
腕力を身につけたり、財を誇ったりすること、
家柄や学歴、経歴を手に入れることなども、
そんな「外界と闘うための手段」のひとつと言えます。
専門知識を身につけて、仕事によって社会的地位を確立することや
ある組織に属して、その中で重んじられることなども、
立派に、自分を守り、外に向かって闘う手段となります。
それらは、ワケのわからないものから不思議な具合に
自分を守ってくれるのです。
ここに連ねたように、そうした「外界と闘う手段」には
いいとされるものもあれば、あまり賞められたものではないようなものもあります。
手段を選んでいられないほど、世の中は「油断ならない世界」だとも言えます。
そうした「外界と勝負する手段」を手に入れて生きていくうち、
それらの意味合いは次第に、変化を遂げます。
怖かった、不思議な外界は、次第に「自分の住む世界」となり、
未知のものと闘っているつもりだったのに
いつのまにか、既知のものに「深く関わり、そこで生きている」状態に至ります。
自分と外界との闘いだったはずのことが
外界が自分に求めてくる「役割」に変わっていくわけです。
討ち入ったはずの外界に、いつのまにか「参加」している自分を見いだします。
2013年、あなたはそんな「闘い」から「参加」への道を、
自分の足で歩いて行くことになります。
そのきっかけは、誰かのこんな言葉かもしれません。
「あなたはこういう才能があるのだから、
それをこんなかたちで活かして、勝負していけばいいよ」。
あるいは、それを誰かから明言されるのではなく
日常の経験の中から、自然に見いだしていけるのかもしれません。
この「勝負」は、
誰かに与えられたポジションではなく
自分で見つけてそこに立ってみるところから始まるポジションで
展開して行くだろうと思います。
最初からそのポジションが存在するわけではなく
自分の手で、そのポジションを創造することになるのかもしれません。
いずれにせよ、そこに立って一人で活動していくうちに
「そのポジションは絶対に欠かせないね!」
「あなたでなければそのポジションはつとまらないね!」
というふうに、
周囲の認識が形成されていくのだろうと思うのです。
「才能」は、社会的には「責任」と見なされることも多々、あります。
それができるのだから、それをしなければならない。
それができるということは、それをすることが使命だということだ。
そんなふうに、発破をかけられることがあります。
「できるからって、しなければならないわけではない」
というのが、自分が自分の才能に対して抱く自然な感覚ですが、
その才能を社会で用いていけばいくほど
「それはあなたの責任です」
というふうに見なされるようになるのは、おもしろい事です。
たとえ、それが自分で望んだことでなくとも
「できるのだから、やってください」
と要請されることも、しばしばあります。
全ての人が、好きなことを仕事にしているわけではありませんが
ある意味、ほとんどの人が
「自分ができることを仕事にする、という地平にたどり着く」
ということは、言えるだろうと思うのです。
2013年、そんなふうに、
あなたの才能とあなたの責任が、ぐっと結びつきます。
そして、そこである程度まで、
一人で歩いて行くことになるだろうと思います。
しばらく進んだ先で、次第に、
あなたが自ら責任として選んだことが
みんなの承認する役割として、確立します。
たとえば、はるか未来に、
あなたがその役割から離れたときにも、
あなたが作ったそのポジションを、
後進が引き継ぐことになるのかもしれません。
あなたがこの時期作る役割というのは、そういう意味で
たぶん、あなた一人のものではないのです。
「好きなことでなくとも、できることが責任に結びつく」
と書きましたが、
2013年から2014年にかけての蠍座の世界では
その両者にはかなり密接な関係があると思います。
つまり、好きなことができるのです。
人は、自分が「何が好きか」を自分で熟知しているつもりでいますが、
食わず嫌いとか、嗜好の変化とかは、よくあるのです。
この時期、最初は「苦手だな」と思いつつスタートさせたことが
次第に「自分に合っている、面白い」と感じられるようになりそうです。
自分の中にある、新しい「好き」という感覚が、
どんどん引き出されていくのです。
「好きになってから行動する」のではなく
「行動していたら好きになっていた」というような展開が
2013年には、起こりやすいだろうと思います。