以下は、あくまで私の考えです。
違う考えの方もたくさんいらっしゃるので、
色々な方にご意見を求められてはと思います。
もし、体調管理に星を使えるとすれば、こんな感じです。
まず、体調が厳然として先にあります。
で、私たちは体調が悪いときたいてい、
「この不調の理由は何だろう?」
「いつこの不調が終わるのだろう?」
と考えます。
最近無理を重ねているとか、
隣席の人が盛んに咳をしていたとか、
そういう具体的な理由が思いつけば、
私たちは「休めばよくなるな」
「風邪がうつったのだな」と納得して、
それ以上不安になることはありません。
でも、そうした具体的な理由がはっきりと思いつかない場合、
私たちは非常に不安になるのです。
そして、「体調不良」に輪をかけてもうひとつ
「心の不安定」を手に入れてしまいます。
そんなとき、星が初めて役に立ちます。
「そういえば明日は満月だから、それで不安定になっているのかも」
「次の新月まで待ったら、治るかも」
など、
「節目」や「ターニングポイント」という時間のイメージによって、
気持ちを整理できるわけです。
もちろん、星などでカタをつけるよりまず、
心配な症状があれば病院に行き、
専門家のアドバイスを受けるのが一番ですが
鼻かぜや病院にかかるほどでもないちょっとした不安定さでも
私たちは十分以上に「不安」に陥ることがあります。
そういうとき、星というささやかな手掛かりが
私たちの心を守ってくれることがあるわけです。
これは、「具体的に役に立っている」と言うには、
ささやかすぎるほどささやかな「効能」です。
それでも、そうした「解釈」や「イマジネーション」が
おもいのほか、私たちを助けてくれることがあります。
おそらく、「こういう月齢の時はこういう風に暮らすとよい」
というふうな具体的なアドバイスや「効能」を
期待されている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
私はそういうことは全く分かりませんし
自分では興味がありません、申し訳ないです。
でも、月齢や星の動きには
現代の私たちでも十分感応できる「印象」があります。
そのイメージが私たちの生活と重なっている
と考えることは
罪のないファンタジーであろうと思っているのです。
ほっそりした初々しい三日月の、あの何とも言えない美しさや
満月の威風堂々たる輝きに感動したことがあるなら
新月が「フレッシュな始まりの時間」であるとか、
満月は「時満ちて」何かがが最大限に拡張されたような時間だとか、
そういうイメージを容易に、時間の流れに重ねることができると思います。
そして、そうしたイメージは
私たちの生活の波のイメージも重ねることが可能で
そのことによって目の前に起こる出来事に、
頭ではなく心が少しだけ納得する
というそのことに、
星は、ちょっとだけ使えます。
たとえば、テレビドラマの始まりや終わりに、
ナレーションが入ります。
ナレーションは決して、ドラマの先を説明してしまったりはしません。
でも、ナレーションが入ることで
ドラマの「現在地」がわかります。
そして、先のことがわずかに暗示されることもあります。
星占いは、あのような、
ドラマのナレーションにも似ています。
それは、ドラマをちゃんと見ている人にしか
完全に理解することはできませんし、
ドラマの結末を語ってくれるわけでもありませんし、
たぶん、ナレーションがなくても、
ドラマはちゃんと理解できるわけですが
それでも、ナレーションがあったほうが、
ちょっと「おちつく」っていうことなんだろうと思います。
ドラマの登場人物たちはあくまで
「現実を生きている」演技をしますが
ナレーションだけは、
それが「物語」であることを示唆します。
星は私たちの生活というドラマを
ナレーションのように「物語」にしてくれる、
ということなのかもしれないと思います。