2024年
年の前半は2023年後半に引き続き、「コミュニケーション、旅、学びの季節」の中にあります。フットワークを活かしてあちこち動き回り、多くの人と語り合って、豊かな時間を過ごせるでしょう。点と点を結んで大きな絵を描いていくような動きができます。
すでに知っているつもりのことについて、新しい知見を得られます。よく知っているはずの場所に出かけて、素晴らしい発見があります。たくさんのコミュニケーションの中で価値観が変わる人もいれば、世界観を変えてゆく人もいるでしょう。心の中に新しい風が吹きこんで、心の風景がガラッと変わるようなタイミングです。
また、この時期に「移動していく」人もいるでしょう。引越をしたり、この時期知り合った人々と「身内」の結びつきをつくったりできます。この時期に出会った人や場所が、年の後半にあなたの「居場所」をつくってゆくことになるかもしれません。
兄弟姉妹や幼なじみ、近所の人々などとの交流が盛り上がる時期でもあります。普段、そうした人々と距離を置いている人も、この時期はなんらかのミッションのために否応なく、コミュニケーションする必要が出てくるかもしれません。そりが合わなかったり、行き違いが多かったりした「身内」と、久々に会って話してみたら「意外とうまくやれるようになっていた!」といった展開もありそうです。ごく近しい人々と、お互いが自由に振る舞える関係を再構築できる時なのです。
5月末以降は「居場所をつくる」時間となっています。ここから2025年半ばにかけて、新たな住処を構える人もいれば、新しく家庭を持つ人もいるでしょう。家族が増えたり、独立したり、なんらかの形で生活環境をガラッと変える人も多いはずです。これまで「自分がこの世界の中で、どこにいればいいのかわからない」という思いを抱いていた人が、この時期に「自分はここにいればいいのだ!」という手応えを得る、といったことも起こるかもしれません。根を下ろすべき場所、根を下ろせる人間関係に巡り会える時です。
家族や身近な人との関係性や立場性が変わる可能性もあります。これまでは「守られる立場」だったのが、ここからは「守る立場」に変わるのかもしれません。これまで家族を一方的にお世話する側だったのが、ここからは互いに「自分のことは自分でやる」スタイルを確立し、より自由に暮らせるようになる、といったレールに乗る人もいるでしょう。絶対に変えられないと思っていた生活の条件が、この時期、不意に変わる可能性があります。
たとえば、2008年頃から「人脈」に価値を置き、人と人とを結びつけたり、より広い世界に身を置いたりすることに意欲を燃やしてきた人が多いかもしれません。外界に向かうこと、人と人との結びつき、その結びつきから生まれるパワーに強い魅力を感じてきたなら、2024年、その魅力が少し褪せて見えるかもしれません。「多くの人がいる広い場所」への憧れが薄れ、もっと別の場所に向かおうとし始めるあなたがいるかもしれません。華やかなパーティーで盛り上がる人々の輪を一人、離れて、静かな小さな部屋で蝋燭を灯し、一人か二人の大切な誰かと過ごしたい、そこにこそ人生の醍醐味があるのだ、という思いが湧き上がるかもしれません。
「たとえば」で始めたように、これはほんのひとつのたとえ話です。ただ、2024年を境に、あなたの心の中で「重きを置く場所」が少なからず変わる、ということは、言えるのではないかと思います。