2024年
水瓶座は「みんなの」「社会の」星座です。ゆえに「強欲」とは、縁遠いのです。ですが2024年、あなたの世界は「欲」で輝いています。「手に入れる」「自分のものにする」ことがメインテーマなのです。
「欲」にも、色々あります。物欲、金銭欲、食欲や睡眠欲、性欲、情欲、創作欲、自己顕示欲、健康への欲や破壊欲求みたいなものもあります。欲を否定しがちな人、自分自身の欲に無自覚な人には、2024年は少々、危険な年となるかもしれません。
たとえば赤ん坊は自分の欲に正直です。空腹や寂しさからストレートに泣き喚きます。「大人になる」とは、そうした欲とそれへの反応を撓め宥めることではあるかもしれません。ですがそれが行き過ぎると、自分自身を傷つけ、命を危険に晒すことにもなりかねません。
人間の欲は、意図的なものではありません。確かに「自分の思い」「内なる思い」であるにも関わらず、自分の意志とは無関係に襲いかかります。眠りたくないのに眠くなり、食べたくないのにお腹が空き、好きになりたくないのに、気がつけばその人の姿ばかり追いかけています。内部にある強烈な外部が「欲」ならば、その「欲」に気づかずにいることは、外敵から身を守ることを放棄しているのと同じです。
また、食欲や睡眠欲のように自覚しやすい欲ばかりではありません。承認欲求や自己顕示欲、支配欲、愛されたいという根深い欲などは、自覚されないままに自分を行動に駆り立てることがあります。相手のためにしているのだ、と信じ込んでいるその行為が、実は自分自身の激しい欲望を動機としていた、と気づいた時、その人は深い傷を負います。
2024年、水瓶座の人々の胸には、新しい欲望の火が燃え始めます。すでに2023年からそれを感じ始めている人も少なくないだろうと思います。欲は勝手に湧き上がる内なる他者のようなものでありながら、自分から他者へ、外界へと及んでいく強い力でもあります。
内側から外側へと作用する、とても強い力です。そのベクトル、その矢の向きに、まずは「慣れる」ことが大切なのかもしれません。今まで知らなかった「欲望する自分」と出会い、戸惑う人もいれば、狼狽する人もいるでしょう。でもそれは決して「悪いこと」ではありません。
欲望もまた、人生を完成させるためのとても大事な力です。欲望を真正面から生きてゆくことこそが、ここから2043年頃までの、水瓶座のテーマです。欲することを通して世界を理解し、他者を理解し、受け入れることができるようになります。
欲することを通して他者と、世界と、より深く関わることができます。何の動機もないところに、本物の関わりは生まれません。
水瓶座は「関係の星座」ですが、2024年以降はあなたを取り巻く全ての関係に、熱い血が流れ始めます。毛細血管が伸び、その隅々まで、熱を持った血潮が行き渡ります。その血の源泉が即ち、ここから燃え始める新たな「欲」です。